『ゲーム・オブ・スローンズ』の俳優陣が躍動!最新ドラマシリーズ 『THE LAST OF US』は原作ゲームを超える臨場感

今月16日(月)に日米同時配信(U-NEXT日本独占配信)され、巷のニュースでは、2日で視聴数1,000万人を超えたという話題のHBOオリジナルドラマシリーズ『THE LAST OF US』。2013年にPlayStation®3専用タイトルとしてリリースされた大人気サバイバルアクションゲーム「The Last of Us」を実写化したものだが、熱狂的ゲームファンはもとより、筆者のようにゲームを全く知らないオジサンでも、その血湧き肉躍る世界観を存分に楽しめる。【ドラマレビュー】

『THE LAST OF US』あらすじ


平和な町が、ある夜突然、地獄絵図に! 「なんだ、なんだ?何が起こったんだ?!」と呆気にとられながら始まる怒涛の第一話。本ドラマは、感染症によって文明崩壊から20年が経ったアメリカを舞台に、過去のトラウマを抱える主人公ジョエル(ペドロ・パスカル)が、命からがら身元不明の14歳の少女エリー(ベラ・ラムジー)を隔離地域から脱出させる“運び屋”の死闘を描く衝撃作だ。

原作ゲーム超えの臨場感


圧倒的映像美から「まるで映画だ」と高評価を受け、これまで全世界で200部門以上のゲームアワードを受賞した傑作だけに、製作者もプレッシャーは大きかったと思うが、人気ドラマ『チェルノブイリ』(2019)の脚本・製作総指揮を務めた名手クレイグ・メイジンと、同ゲームのクリエイティブ・ディレクター、ニール・ドラックマンが参加し、最強タッグで共同脚本を執筆。

荒れ果てたアメリカを舞台に、ハラハラ、ドキドキ、ゲーム感覚を存分に散りばめながらも、危険と対峙する人間の強さ、脆さ、慈悲深さなど、感情の動きも丹念に描き、上質なドラマへと昇華させている。さらに、ゲーム版で称賛された終末世界を見事に再現したプロダクションデザイン、菌類に寄生され凶暴化した感染者キャラクターの描写は、原作ゲームを超えた凄まじい臨場感を実現している。

傑作映画を想起させるドラマチックな展開


配役も絶妙だ。主人公の“運び屋”ジョエルをHBOの大人気ドラマシリーズ『ゲーム・オブ・スローンズ』のオベリン・マーテル役でおなじみのペドロ・パスカル、ジョエルと旅する謎の少女エリーを同シリーズのリアナ・モーモント役でインパクトを残したベラ・ラムジーがダブル主演。血の繋がらない中年男と少女が生き残りを懸けて旅するうちに次第に絆を深めていく姿は、『レオン』『LOGAN/ローガン』『パーフェクト・ワールド』などの傑作映画を想起させるほど、ドラマチックな展開を生み出していく。男臭く粗野なジョエルと、何かと反抗的なエリーの気持ちが繋がるまでの“小さな戦い”も見どころの一つといえるだろう。

『THE LAST OF US』はU-NEXTにて独占配信中。(文/坂田正樹)

Photo:『THE LAST OF US』©2023 Home Box Office, Inc. All rights reserved. HBO® and all related channels and service marks are the property of Home Box Office, Inc.