ヒュー・ダンシー、『ハンニバル』シーズン4がいまだに製作されない理由を語る

米NBCで2013年から3シーズンにわたって放送されたサイコサスペンスドラマ『ハンニバル』。放送終了以降、現在も続編製作が願われ続けているが、主演のヒュー・ダンシーが未だ実現に至っていない理由を説明した。米CBR.comが伝えた。

ファンは今でもシーズン4を待ち続けている!

『ハンニバル』は、連続殺人犯の精神を見ることができるという天賦の才能を持ちながら、同時にそれに悩まされている特別調査官ウィル・グレアム(ヒュー・ダンシー)が、ハンニバル・レクター博士(マッツ・ミケルセン)の精神鑑定を受けながら、FBI捜査官のジャック・クロフォード(ローレンス・フィッシュバーン)に協力して猟奇的な殺人事件を解決していくシリーズ。

このほど米Colliderのインタビューを受けたヒューは、なぜファンが今でも続編を願っていると思うか聞かれると、「続編について聞かれた時、僕らが“ぜひやりたい”と言い続けているから」と返答。彼自身の想いがファンにも伝わっているという見解を述べた。一方で、ヒューはシーズン4が製作されないことに驚きはないのだという。

「まず、誰かが相当な額の小切手を切らなければいけないでしょう」とヒューは説明する。「私に払ってもらうお金の話ではありません。テレビ番組を1シーズン製作するための費用のことです。その点で、一時期はストリーミングサービスが救世主になるとも思われていましたが、今はそれも断ち切られてしまいました。何百万人もの人が見ている番組でも2シーズンを越えられないものもあります。その計算は私には分からないんです」

テレビシリーズの製作に莫大な費用がかかることは知られた話。『ハンニバル』は批評家からの評価が高く、熱狂的なファンもいたものの、ライブ視聴数は芳しくなく、それがシーズン3で打ち切られた要因の一つであると伝えられている。

もともとシーズン7まで製作される予定だった

本作はアメリカの小説家トマス・ハリスの「ハンニバル・レクター」シリーズが原作。最初の2シーズンは「レッド・ドラゴン」(1981年)の前日譚を描き、シーズン3の前半は「ハンニバル」(1999年)をリミックス、後半は「レッド・ドラゴン」を脚色して展開した。また、シーズン3には「ハンニバル・ライジング」(2006年)の要素も取り入れられている。

当初、クリエイターのブライアン・フラーは7シーズンの製作を予定し、最初にオリジナルの3シーズンを展開した後、シーズン4で「レッド・ドラゴン」、シーズン5で「羊たちの沈黙」(1988年)、シーズン6で「ハンニバル」を描き、シーズン7でオリジナルの結末を提供するはずだったという。しかし、「羊たちの沈黙」の権利を確保できず、クラリス・スターリングやバッファロー・ビルといった主要キャラクターをドラマに登場させることが叶わなかったそうだ。

NBCでキャンセル後、フラーはAmazonとNetflixの両社と会談したが、Amazon(プライム・ビデオ)が独占配信権を保有していたため、Netflixは辞退。Amazonにはプライム・ビデオのオリジナルシリーズとして復活させる希望があったものの、Amazonのスケジュール感では、フラーが企画・製作する上で十分な時間を確保することができなかったようだ。これまで数々のインタビューでヒューやハンニバル役のマッツは復帰に前向きであることを語ってきたが、ファンもテレビシリーズのキャストたちが続投することを望んで、今なお声を上げ続けている。

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(2023年1月時点での情報です)

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