『ドクター・フー』復帰のデヴィッド・テナント、衣装を変えた理由とは

絶賛製作中の大人気長寿シリーズ『ドクター・フー』シーズン14に電撃復帰したデヴィッド・テナント。同じくショーランナーとしてカムバックを果たすラッセル・T・デイヴィースが、デヴィッドの衣装を変えた理由について明かしたとDigital Spyが伝えている。(※本記事は、シーズン13第9話のネタバレを含みます)

14代目ドクターとしてカムバック

イギリス発の大人気長寿SFドラマ『ドクター・フー』は、2023年で60周年。これを記念して特別番組の製作が進められており、10代目ドクターとして人気を博したデヴィッド・テナントがカムバックすると報じられていたが、先日放送されたシーズン13第9話で第14代目ドクターに就任することが発表。14代目ドクターとして任命されていたンクーティ・ガトワ(『セックス・エデュケーション』)は15代目ドクターとしてデヴィッドと共に60周年記念特別番組に出演するという展開でファンを驚かせた。

13代目ドクターのジョディ・ウィッテカーから引き継ぐことになったデヴィッドだったが、登場した際に着用していたのは別の衣装。これまでの伝統が覆された理由について、ファンの間では様々な説が飛び交っていた。

これについてDoctor Who Magazineのインタビューに応えたデイヴィース。「“女性の服”を男性が着るという概念、ドラァグの概念はとてもデリケートなものだと思う」とコメント。「私自身、そうした文化やその文化がもつ品格に惚れ込んでいて、とても価値のあること。だけれど、それをやるには絶大な思いやりと敬意をもって行われないといけないと思う。ジョディとドクターに関しては、異性愛者の男性が彼女の服を着たら、滑稽にみえた可能性がある」と理由を説明した。

2005年から2010年にかけて作品に参加していたデイヴィースは、もし伝統に固執してデヴィッドが女性用の衣装を着ていたら、その写真が後にどのように使われた可能性があるかについても言及。「彼らがプリントする唯一の写真は、彼らが女性の服と見なしたものを着たデヴィッドの写真だっただろう。そうしたら女性的特徴やドラァグ、ドラァグカルチャーを嘲笑う武器として使われていた。だからそうしたことは絶対に起こさせない」と話した。

記念番組は、2023年11月に英BBCで放送予定。『ドクター・フー』シーズン1~13はHuluにて配信中。(海外ドラマNAVI)

Photo:デヴィッド・テナント©James Warren/Famous