依存症と戦っていた『フレンズ』マシュー・ペリー、エクモを付けられ「生存率は2パーセントだった」

大ヒットドラマ『フレンズ』のチャンドラー役で人気を集めたマシュー・ペリー。先日、その『フレンズ』時代とアルコールやドラッグ依存症との戦いを綴った自叙伝を執筆したばかりだが、その中で、49歳の時に人生を終える寸前であったことを告白している。米TV Lineが報じた。

自叙伝で綴られた驚くべき過去

現在53歳のマシューは、他の人を助けるために書いたという自著「Friends, Lovers, and the Big Terrible Thing(原題)」(11月1日発売)について米Peopleの取材に応じた。

この回顧録の中でマシューは、2018年に辛うじて生き延びた臨死体験を振り返っている。当時、消化管穿孔の治療のため腹部手術を受けたと報じられたが、全容はオピオイドの過剰使用によって大腸が破裂したというものだった。実際に手術は受けたが、2週間昏睡状態に陥り、5カ月間入院し、9カ月間人工肛門を使用したと述べている。

「医師は家族に、私の生存率は2パーセントだと告げたんだ。ECMO(エクモ)という、心臓と肺の呼吸を全部自動でやってくれるいわゆる人工呼吸器を付けられた。それはヘイルメアリー(神頼み)と呼ばれるもの。誰も生き延びることはできないんだ」

だがマシューは最終的に持ちこたえ、これまでに胃の手術を合計14回受けたが、その致命的ともいえる経験が、最終的に現在に至る回復への道を切り開いたという。「セラピストから、“今度オキシドコン(鎮痛剤)を飲みたいと思ったら、今後一生人工肛門になると覚悟しなさい”と言われたんだ。そしたら自分の中に小さな窓が開いて、そこからなんとか這い出て、もう薬を欲しいとは思わなくなった」

マシューは以前、薬物やアルコールの依存症について率直に語っており、特に『フレンズ』の10年間が酷かったと言っている。現在どれくらいの期間、断酒しているかは明かさなかったが、リハビリ施設に15回行ったことがあると明かし、現在はかなり健康な状態だと述べ、薬物乱用で命を落としそうになったことから、自分の話をしなければならないと感じていると付け加えている。「その夜、5人の人がECMOにつながれ、他の4人は亡くなったが、私は助かった。そこで大きな疑問が湧いたんだ。なぜ、私だけ助かったんだ?何か理由があるはずだとね」

元気なマシューの姿を見ることができる『フレンズ:ザ・リユニオン』はU-NEXTで配信中。(海外ドラマNAVI)

Photo:『フレンズ』(C)Bright/Kauffman/Crane Productions in association with Warner Bros. Television Production Inc.