大ヒットドラマ『ブレイキング・バッド』のスピンオフドラマ『ベター・コール・ソウル』の音楽を手掛ける作曲家デイヴ・ポーターが、ファイナルを迎える本作への思いを米Comingsoonに語った。
『ベター・コール・ソウル』の他、『ブレイキング・バッド』や映画版『エルカミーノ:ブレイキング・バッド THE MOVIE』、『ブラックリスト』の劇伴も手掛けているデイヴ・ポーター。『ベター・コール・ソウル』の終わりについて次のように語った。
「信じられません、本当に。終わるということを考えたくないので、ワザと忙しくして考えないようにしています。でも、ふと考えてみると、とてもほろ苦い気持ちになるんです。15年間も同じメンバーと一緒に仕事をするのは、誰にとっても特別な経験でしょうし、それがなくなるなんて想像もつきません。同時に、私はこのシリーズ、そして自分が成し遂げたことをとても誇りに思っています。感謝の気持ちと誇らしい気持ちでいっぱいです」
ロサンゼルスを拠点とする劇伴作曲家であるポーターは、5歳からピアノでクラシック音楽の教育を受けたが、10代でエレクトロニック・ミュージックに興味を持ち、自分で作曲を始めるようになったという。
名門サラ・ローレンス・カレッジでジョン・ヤネリの下、クラシックとエレクトロニック・ミュージックの両方の作曲を学び、ニューヨークのフィリップ・グラスのレコーディングスタジオでアシスタントとしてプロとしてのキャリアをスタートさせた。
シリーズの音楽を手掛けたポーターだが、『ブレイキング・バッド』と『ベター・コール・ソウル』の楽曲の違いについてこう話した。
「『ベター・コール・ソウル』に取り掛かろうとした時、私は“OK、この中には知っているキャラクターもいるし、知らないキャラクターもいるが同じ話だ”と思っていました。『ブレイキング・バッド』で生み出した音楽の世界をそのまま広げられると思ったんです。
ですが驚いたことに、この考えはクリエイターのピーター・グールドとヴィンス・ギリガンに即座に却下されました(笑) 彼らは新しいスタートを切りたかったのです。当時、私はそのことをよく理解していませんでした。すでにこのキャラクターを理解しているし、それほど世界観を変える必要はないだろうと。ですが年月が経つにつれて、その重要性がわかってきました」
そこから新たに生み出された『ベター・コール・ソウル』の音楽。クリエイターたちの進む方向性がわかってから、作曲しやすかったのかと聞かれると、「いい質問ですね。そんなふうに考えたことはなかったと思います。でもちょっとだけ役に立ったかもしれません」と切り出した。
「『ベター・コール・ソウル』の冒頭で、ヴィンスとピーターがどのようなトーンで、どのように変えたいと思っているのか、なんとなくわかったと思います。彼らの意向に影響された楽曲があるとしたら、それはシーズンの早い段階のものでしょう。シーズン6がシーズン1の楽曲と大きく異なるのと同じように、今制作している楽曲はまた全然違うものなんです」
シリーズを通して、ナチョが好きなキャラクターだと明かすポーターは、彼の物語のために用意した楽曲に自信を持っていることも明かした。そして、作品ファンにファイナルシーズンの残りのエピソードも期待してほしいと語った。
『ベター・コール・ソウル』ファイナルシーズンは、日本ではNetflixにて毎週火曜日に新エピソードが配信中。(海外ドラマNAVI)
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Photo:『ベター・コール・ソウル』©Greg Lewis/AMC/Sony Pictures Tel