世界中で社会現象を巻き起こした傑作犯罪ドラマ『ブレイキング・バッド』の前日譚ドラマ『ベター・コール・ソウル』。そのファイナルシーズンの第3話「万事休す」について、出演キャストが解説している。(※本記事はシーズン6第3話の重大なネタバレを含むのでご注意ください)
メキシコ・カルテルのメンバーだったヘクター・サラマンカ(マーク・マーゴリス)の甥ラロ(トニー・ダルトン)襲撃を手引きしたナチョ(マイケル・マンド)は組織に捕まってしまうが、何とか拘束を解き、逃走。そして、彼はフアン(ハビエル・グラヘダ)の銃を奪って彼を人質に取るが、結果的にヘクターやガス(ジャンカルロ・エスポジート)といった周りにいた悪党たちを射殺して道連れにはせず、自分の頭を撃って自決した。
米Varietyのインタビューに、ナチョ役のマイケル・マンドが登場。その衝撃的なシーンについて、「ガスやヘクター、サラマンカの双子など、あのラストシーンに登場した人物は全員、『ブレイキング・バッド』でも生きていることが分かっていますが、ナチョが誰も一緒に道連れにしなかった理由はあったのでしょうか?」と質問されて答えている。
「そう考えてみたら、あの場にいた人は(『ブレイキング・バッド』で)一人残らず死んでいますよね。このシーンは不吉な雰囲気が漂っていて、彼らは最初の男が死ぬのを目にし、死を待っている人たちです。すでに彼らは死んでいるのに、そのことにまだ気づいていない。ナチョのイメージは犠牲と真実の愛、そして勇気で、復讐のイメージではありません。キャラクターを定義する究極の行動は犠牲であり、怒りではなく愛なのです」
マイケルは、ナチョが自決するシーンは、『ブレイキング・バッド』で命を落とすことになる、その場にいた全員の不吉な未来を暗示していると分析。
そして、「『ブレイキング・バッド』シーズン2の第8話では、ソウル(ボブ・オデンカーク)がイグナシオ(ナチョの愛称)とラロについて軽く言及しています。その台詞から、『ブレイキング・バッド』の後半でも彼らが生きているのではないかという説が浮上していますが、そのイグナシオとナチョが同一人物かどうかという議論はあったのでしょうか?」との質問には、次のように回答している。
「シーズン1で、(クリエイターの)ヴィンス(・ギリガン)とピーター(・グールド)が、“ナチョはイグナシオの愛称だから、イグナシオはナチョだ”と言っていたと思います。なのでシーズン1のときから、イグナシオとナチョがリンクしていると分かっていましたが、もう一人イグナシオがいる可能性もあったわけですよね。でも今となっては、この2人のキャラクターについて話していたことは間違いないと思います」
『ブレイキング・バッド』には登場しない、数少ない重要なキャラクターだったナチョが帰らぬ人になってしまったが、これから放送されるファイナルシーズンのエピソードには、本家よりウォルター・ホワイト役のブライアン・クランストンとジェシー・ピンクマン役のアーロン・ポールが出演することが決まっている。2人がどのタイミングで、どのような形で登場するか大きな注目が集まる。
『ベター・コール・ソウル』ファイナルシーズンは、日本ではNetflixにて毎週火曜日に新エピソードが配信中。(海外ドラマNAVI)
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Photo:『ベター・コール・ソウル』©Joe Pugliese/AMC/Sony Pictures Television/©Greg Lewis/AMC/Sony Pictures Television