『トーチウッド 人類不滅の日』アフレコ現場に突撃!(中編) 後藤哲夫さんにインタビュー

20120630_s01.jpgWOWOWで7月13日(金)から放送される『トーチウッド 人類不滅の日』。前回、主演のキャプテン・ジャック・ハークネスの声を演じる加瀬康之さんから作品の見どころなどを伺いましたが、今回は、このドラマでキーパーソンとなるオズワルド・デーンズ役の後藤哲夫さんからお話を伺います。

――後藤さんが演じるオズワルドってどんな人物なんでしょうか?

オズワルドは小児性愛者なんです。あることで子どもを殺してしまって死刑になるんですが...なぜか死なないんです。そこがまさにこのドラマのスタート。「人類が死ななくなった」という奇跡の象徴になってしまう男なんです。ただ誰かに操られてる感もあるので、ジャックたちに「なんかおかしい」ってマークされちゃうんですよ。

――この物語で重要な役となるオズワルドですが、ご自身に似ている部分、逆にここは違うと思う部分ってありますか?

似ているところは、小心者なところ。そしてインチキカリスマ性みたいなものがあるところ(笑)。主に酒席が多いんですが、比較的周りの人を自分のペースに巻き込んじゃうことが多いかな? 違うところは...さすがに僕は犯罪者にはなりませんよ(笑)。

――では、オズワルド役のビル・プルマンについて。役者としてどういう印象がありますか?

20120630_s04.jpgこの人、かなり細かい演技をするんですよ。僕は、ドラマの中のある役をふられた場合、ドラマ全体を見るのはもちろんですが、その中で自分が声をあてるこの役者さんは何をどうやりたいのか、をじっくり見るんです。どこを見るかというと例えばブレス、呼吸ですね。息遣いを見ているとこの役者さんが次に何をしようとしているのかわかってくるんです。

ところが、ビル・プルマンは、わっと殴りかかろうとする演技の直後にちょっと違う動きを入れてきたりするんですよ。あと、笑い方も細かい。だから、声をあてていく自分としては、呼吸と動きときっちり合わせて演じていきたいと思っていますね。

――これまで様々な役を演じていらしたと思いますが、その中で今回のオズワルド役は異色なキャラですか?

20120630_s03.jpgいやいや。僕は大体変わった役を演じることが多いんですよ。女性とか妖精とかね。加瀬(康之)くんなんてカッコイイ役しかやったことないんだろうけど(笑)。僕はいい声だけで勝負はできないから、その役に近づこうと思ってじっくり研究しますよ。

――ちなみに『トーチウッド』の他の役をやれるとしたら、どの役をやってみたいですか?

え? 難しい質問だなあ。うーん。女性でもいいんだけど、やっぱりこのオズワルドかな。

――ジャック役は!?

いやいや! そりゃ、できなくはないと思いますが...視聴者に受け入れてもらえるか、保証はありませんよ!(笑)

――既に何話も収録されていると思いますが、印象に残る話数はありますか?

第5話ですね。オズワルドは大演説をするんですよ。台本でいうと3~4ページくらいのね。

――そういえば、インタビュー前に他の出演者さんが「ゴテツさん(後藤さんのあだ名)がいなくて、この前の収録はすごく寂しかった」って話をしてましたよ。スタジオの中ではムードメーカー役なんですよ、とも聞きましたよ。

20120630_s02.jpgそうなの? それは嬉しいね。ぼくが最年長だからみんなやさしいんだよ、きっと。

――そんな後藤さんから見て、アフレコメンバーで注目している人っていらっしゃいますか?
白熊くん(レックス役の白熊寛嗣さん)ね。かわいいねえ。実は白熊くんがこの仕事を始めた頃...14年くらい前かなあ。その頃から知ってるんですよ。そのときは少年の役をやってたんです。それから月日が流れて「おお、育ったなー」って思います。

――最後に後藤さん目線の『トーチウッド』の見どころをお願いします!

作品のテンポがいいんで、見ている人はきっとすっと入っていけると思いますよ。僕個人的にはやはり第1話は見て欲しいですね。あとは、オズワルドの「狂気」の部分をぜひじっくり見てほしいですね。僕自身も最終回(10話)でどうなるかが楽しみなんですよ!

★後編に続く。

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20120627_c04.jpg『トーチウッド 人類不滅の日』は、7月13日(金)からWOWOWプライムにて放送スタート!
【二カ国語】毎週金曜夜11:00~
【字幕】毎週月曜深夜0:10~

(c)BBC Worldwide Limited 2011