もしもリゾーリとアイルズ、吹き替える役が逆だったら? 「絶対無理!」朴路美&井上喜久子が『リゾーリ&アイルズ』を語りまくる!!

女性刑事と女性検死官。対極な二人が織りなすバディドラマ『リゾーリ&アイルズ』DVD発売用CMの収録現場にNAVI編集部が突撃してきました!

...ところが、取材スタートとともに、「ちょっと、コレ観てもいいですか?」と時間を気にせずプレスキットに手を伸ばすジェーン・リゾーリ役の朴路美さん。モーラ・アイルズ役の井上喜久子さんは、プレスキットの表紙の写真を観て「すごい、モーラはメスに寄りかかってるんだ! メスの向きが逆じゃなくてよかったね。逆なら身体が切れちゃう(笑)」と天然発言。今日の取材はどうなることやら...。※朴路美さんの「路」は王へんに道です。
朴路美、井上喜久子
―『リゾーリ&アイルズ』(以下『R&I』)も、2シーズン分吹替を担当されたかと思いますが、シーズン1の最初と今を比べて、それぞれが演じているキャラクターの成長や変化を感じますか?

井上:あー、どうだろう。青春ドラマや若い時から大人になっていくドラマだと、「随分この子も色っぽくなったね」とかあるんですけど、『R&I』は最初から大人なんですよね。割と変わってないかも?

朴:割と変わらないですね。あ、でもお母さんがちょっと痩せた! お母さんちょっと痩せた疑惑(笑)。

井上:2シリーズ目から綺麗になったんだよね、いきなり。私たち、収録スタジオで「お母さん、綺麗になったよねー。なにかあった?」ってみんなでよく話題にしてました。あと、ジェーンとモーラは割と人間が出来あがった状態(笑)から始まった感じがするよね。

朴:二人の関係性については、シーズン1よりシーズン2の方がより二人の息が合ってるな、って感じますね。もともとシーズン1の時から結構良い感じだったんですけど、さらに、ね。でも『R&I』は1シーズンが短い(10話)なので、長くやっている感があまり無いんです。

井上:確かにそうだね。海外ドラマだと、最初からいきなり20話以上とかあるじゃないですか。そういうのに比べてこのドラマは「あー、もう終わっちゃった。もっとやりたいな」っていう気持ちになるんですよ。

朴:始まったと思ったらもう終わり!っていう感じなんですよね

―もっとやりたい作品ということですか?

井上:もっとやりたい! なんで10話しかないのって! でも1話1話の中身が濃いので、きっとドラマを作るのが大変なんだよ、向こうの方が。え、違う? (笑)

―いちばん初めに声をあてるとき、自身の役にどういったイメージを持っていましたか?

20130224_s04.jpg井上:んー、割とそのまま。キャラクターに関してはお互い苦労しなかったんですよね。朴ちゃんそのままの、朴ちゃんが演じる女性の中でもいちばん王道なタイプのジェーンと、私もいちばんやりやすいタイプのモーラという女性で。だからもうこのキャスティングをしていただいただけで幸せだと思っています。たまに作り上げるのがすごく難しいキャラクターもあるんですけど、この二人に関してはなんだか素のままでいい、ってスタッフさんからも言われていたりして。時々「声のイメージを2歳ぐらい下げて」とか「もうちょっとここは色っぽくして」とか、逆に「もっと男っぽく」とか...1話目の収録ではあるんですけど、この作品に関しては割と...いや全然なかったです。

朴:むしろ、「そのまま、もっとやっちゃって!」っていうくらいだったんです。「もっとやっちゃって! って言われても...」って思うくらい (笑)。

―ドラマを見ると、かなりの弾丸トークになってますよね。

井上:あの弾丸トークは、結構苦労するところもあるんですけど、やっぱりオンエアを見るとその勢いが面白いんですよね。本当に飽きさせる部分が全然ない。正直、録る時って、スピード感もあるし、台詞にスピード感があってもうよく倒れそうになるんです。ホントにそうなんです。このタイミングでこれだけの言葉を入れるって...ものすごい情報量の声を喋ってるんです。

朴:ディレクターの高橋さんが言葉数を削ってくれないんですよ~。こっちが「入らないです~」って言っても「入る。やれ!」って...なんかもう体育会系ですよね、収録現場は。

井上:でもやっぱり出来上がったものを聴いた時には気持ちいいんですよ。喋る方は大変だけど。ホントに大変で...

朴:ブレスのしどころがぁー...

井上:無いよね(笑)。だからすごい熱い収録スタジオですよ。だからあの、ゆるくないというか...。

朴:キツいです。作品によっては、こっちが「キツイ」っていうとゆるくしてくれる現場もあるんですけど、ここはかなり、ね(笑)。スピード感をわざと出す為に絶対に削らないで無理矢理言葉を入れ込んでるらしいんですよね。

井上:だからやっぱり出来上がったあとは、見ても聴いても面白いですね。

―それではTV放送の頃、毎週毎週収録していた時はもう...

朴:いやもうキツかったです(笑)

―他のキャストさんもやっぱり皆さんそんな感じなんですか?

井上:割とこの二人が...ただ喋る量がジェーンがとにかくすごいので。あとモーラはちょっと難しい漢字が多い...いや、喋るときは英語だからそもそも漢字は使ってないか(笑)医学用語など難しい言葉が多いモーラと、セリフ量がとにかく多いジェーンという、この二人はお互いいろいろ苦労もしてまして。

朴:その辺もくみ取りつつ、観ていただけたらなと思います(笑)

井上:でも出来あがったのがあんなに面白いと、もう苦労もなんも忘れちゃうね。あ、忘れない?(笑)

朴:忘れてなかったです(笑)

―最後にお二人が思うこの作品の見どころを視聴者の方にメッセージとしてお願いします。

20130224_s03.jpg朴:こういうサスペンス物・推理物で女性二人がメインに立つ作品って中々少ないと思うんですよね。女性二人がメインに立つ、すごく意味のある作品だと私は思ってるんです。ガールズト―クがサスペンスの中にあったり、家族の話も...ジェーンは家族に囲まれた暮らしを送っているけれど、モーラは全く家族というものに触れ合ってきていなかったという...なんていうんだろう、二人が醸し出す「家族とは?」みたいなテーマ性もこの作品には入っていると思うんですよね。普通のサスペンスとはまた違うところがふんだんに盛り込まれているのでそういったところも見ていただきたいなって思います。サスペンスとはいえ、苦しい、悲しいだけで終わらなくて、心に一つホッとできるようなものがこの作品にはあるので、一緒にドキドキワクワクしながら"サスペンス"して、"ミステリーの謎解き"をして、それでちょっと"心がホワッ"となって欲しいなって思います。

井上:今、大事なところは全部朴ちゃんに言ってもらったので(笑)。本当に脚本が毎回おもしろくって! 私たちは録音の時にもちろん声をあててるので内容も知ってるのに、改めて見るとこんなに面白いか!って思うくらい。毎回がとっても深く面白い話なので、ぜひたくさんの方に楽しんでもらいたいと思います。

―ちなみにもし、ジェーンとモーラについて、朴さんと井上さんの配役が逆だったら大変でしたか?

二人:絶対無理無理無理!!(爆笑)

朴:「今、何をおっしゃっていましたか?」っていうくらい、そんな無謀なキャスティングする人がいたらお会いしたいぐらいです(爆)。もう絶対に無理ですよー。喜久子さんと私は180度違うタイプだとわかってはいたんですが、吹き替えたものをすぐ聴くと、自分と喜久子さんの声はこんなにも違うんだな、って改めて思うぐらい対極ですよ!(海外ドラマNAVI)

☆朴さん、井上さんが何かを書いていますよね!? こちらは後日、お知らせをさせていただきます。お楽しみに!
☆お二人が出演される声優口演『ヴォイス・オブ・チャップリン』もぜひチェックを!