『保安官ワイアット・アープ』ヒュー・オブライアンが死去

1955年にスタートしたロングランヒットシリーズ『保安官ワイアット・アープ』で知られる俳優のヒュー・オブライアンが今月5日(月)にビバリーヒルズの自宅で亡くなった。91歳だった。米Varietyが報じている。

シンシナシティ大学に通っていたヒューは、第二次世界大戦の開始に伴い海兵隊に入隊することになり退学。17歳という若さで海兵隊の訓練教官に任命された。終戦後はロサンゼルスへ移りカリフォルニア大学ロサンゼルス校に入学、演劇の勉強を始めた。その後、女優のアイダ・ルピノ(『ハイ・シエラ』)の目に留まり、彼女が脚本と監督を務めた『Never Fear(原題)』で大きな役をもらったことをきっかけに、俳優として本格的に活動し始めた。

出世作となった米ABCの西部劇『保安官ワイアット・アープ』では、主人公ワイアット・アープ役を熱演。人気を博したシリーズは1955年から1961年まで続き、全227話の大ヒットシリーズとなった。同作で高い評価を得たヒューは、1957年にはエミー賞にノミネートされている。

彼は俳優活動だけでなく、人生を通して慈善事業への取り組みにも力を注ぎ、1958年には非営利団体「Hugh O"Brian Youth Leadership Foundation」を設立。毎年、1万人の高校生を対象にリーダーシップを養うセミナーを開催し、若者の教育発展、育成に尽力してきた。この取り組みは、1958年にノーベル平和賞受賞者のアルベルト・シュヴァイツァー博士とともにアフリカに訪れた経験からインスピレーションを得たものだった。

2006年、81歳の年齢で当時54歳だったヴァージニア・バーバーと結婚。彼にとっては初婚だった。ヒューの冥福を心より祈りたい。(海外ドラマNAVI)

Photo:ヒュー・オブライアン
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