スティーヴとダノの夫婦漫才はやっぱりあの一言!『HAWAII FIVE-0』イベント

2010年から始まり、先日シーズン10をもって感動のフィナーレを迎えた大人気ドラマ『HAWAII FIVE-0』。それを記念し、オンラインイベント「AXN×スカパー! マハロ!『HAWAII FIVE-0』声優大同窓会」が2月14日(日)に実施されたので、その模様をお伝えしよう。

声優陣が今一度登場したこのイベント。ライブ配信中は、「#H50声優大同窓会」というハッシュタグでファンから寄せられた質問やコメントも適宜紹介され、大きな盛り上がりを見せた。

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綱島郷太郎(スティーヴ役)行成とあ(タニ役)が生出演し、スティーヴが着ているようなブルーのシャツ姿で登場した綱島は、当初は進行役(『HAWAII FIVE-0』放送時から同作のファンだと語るDJ TARO)の声が聞こえないというハプニングも。

全シーズンにわたって参加した綱島は、10年以上演じてきたことについて「人生の一部化しちゃってますよね。シーズン1が始まった頃は髪だって真っ黒だったのに真っ白になっちゃいました」とコメント。一方、シーズン8からレギュラーとして参加した行成は、途中から加わってどうだったかを聞かれて「めちゃくちゃ嬉しかったですね」と語り、声優キャリア初期に『HAWAII FIVE-0』にゲスト出演していたことを告白。それから8年近く経ってレギュラーとして帰ってこられたことに喜びを示した。

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イベント中、ほかの吹き替え声優からのビデオレターが適宜紹介されていく。その1本目は新垣樽助(チン役)。印象的なシーンとして、部屋を探していたダノが殺人の起きた部屋に引っ越そうとするというエピソードを引用し、「オカルトチックな色が強いハロウィン回の中でも特に印象的で、(オチが分かった時は)ゾッと寒気がした」と振り返っている。さらに、共演者との思い出として、みんなで収録後に飲みに行って終電まで飲み、チームで半日以上一緒に過ごした時を挙げ、「いい思い出。本当にいい現場でしたね」と話した。

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続けて紹介されたビデオレターは松井茜(コノ役)。印象的なシーンは、シーズン7第13話のマックスとのお別れ会で「今でも胸に焼き付いている素敵なシーン」とのこと。さらに、実はシーズン10である役を担当していたことを明かし、「また現場に戻ってきたいと思っていたのでとっても嬉しいお話でした」と笑顔で語る。

綱島たちの間では、役柄と自分がだんだん似てくるという話になり、タニ役の行成が「タニはもともと自分に似てた」と語ると、綱島が「そうそう。台本読んで(タニ役が行成だと知って)ハイハイって感じだった(笑)」と賛同。行成は「わかるわ~タニちゃん、というところが結構ありましたね」と、共感する場面が多々あったと話している。

ビデオレターの3人目は、ふくまつ進紗(ルー役)。印象的なシーンとして同僚の妻が殺されたエピソードを挙げると、「ルーの渾身のエピソード」と、イベントを見ていたファンがコメントしていた。

続けてビデオレターで登場した羽田真(アダム役)は、吹き替えを担当した最初の役がアダムだったそう。そんなアダムがコノと恋人関係になった最初のシーンはうまくいかず、後で取り直すことになったが、松井さんが快く残ってくれたそうで「今ではいい思い出」と回想。そして、アダムという役は優しさがにじみ出ているが、それは演じているイアン・アンソニー・デイルの魅力がゆえだと述べた。今回のイベントにはアダム役のイアンがスペシャルメッセージを送ってくれているということで、最後に「イアン、『HAWAII FIVE-0』同窓会へようこそ!」などと英語で彼へのメッセージを送っている。

ビデオレターの5人目は、奥田寛章(ジュニア役)。印象的なシーンとして、ジュニアと一緒に捜査に行ったタニがダニーの物真似をしていたことを挙げたほか、初めて参加した時はガチガチに緊張してしまったが「郷太郎さんが肩を叩いて『大丈夫だよ』と言ってくれたら、パッと力が抜けたのを今でもよく覚えています」というエピソードを披露。

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タニがジュニアに接するように奥田をからかうことはよくあったかを質問された行成は、「シーズン8でお互い新人として入ってきたので、一緒に頑張ろうね、ということで一緒にご飯に行ったりしてすぐ仲良くなりましたね。タニがジュニアに対してお姉ちゃん風を吹かしているように、自分も多分奥田くんにお姉ちゃん風を吹かしていたと思います(笑)」と話した。また、タニによるダニーの物真似に関しては、タニ役のメーガン・ラスがそこまで顔を寄せていなかったものの、自分としては山路になるべく寄せる形で対応したと明かした。その収録はスケジュールの都合で別撮りしたので山路はおらず、だからこそやりたい放題できたと説明。なお、奥田がその別撮りに付き合ってくれたため、ジュニアとの掛け合いはライブで収録できたという。

アフレコ現場の様々な内幕が"暴露"される中、『HAWAII FIVE-0』の現場には時折豆腐屋さんが出現する、という情報も。これは、綱島が一時凝っていた近所の自然薯豆腐に声優仲間も興味を示した(特に山路)ことから実際に持っていくと大好評。そこで、収録前日になるとLINEで「明日、豆腐欲しい人~」とキャスト、スタッフから注文を受け付けて綱島が持っていくスタイルが取られていたという。

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ビデオレターの最後はもちろん山路和弘(ダニー役)。先日携帯電話を変えたらLINEの情報が消えてしまったというエピソードを披露したほか、スティーヴとダノの吹き替えは当初は逆のキャスティングだったと明かしつつ、印象的なシーンとしてスティーヴとダノが病院の中で車いすで競争するシーンを挙げた。なお、このビデオレターは舞台『キオスク』の現場で収録しているとして、その宣伝をする場面も。すると、映像を笑顔で見ていた綱島が「(舞台の)告知じゃないですか! ズルいよ~(笑)」とツッコむ一幕も。

綱島は、ずっとやってきたダノとの掛け合いについて「10年やってるので、何かしら前回とは違う返しをしようと思うと大変だった」と述べた。ベストシーンはシリーズ最終回で、ダニーとスティーヴがスティーヴの家の外の海岸で話をしているところで、「今でも印象深いですね」と話した。ここでそのシーンを収録した直後の綱島と山路の写真が紹介され、その時の山路は「ちょっとしっとりしてました」(綱島)。なお、夫婦漫才とたびたび言われたスティーヴとダニーの掛け合いで印象に残っているのは、「結局どこかで『愛してる』って言っちゃうところ」だという。

そんなシリーズ最終回はどんな雰囲気だったかというファンには気になる質問も飛び出す。行成が「みんなで撮れていない時期なので、現場で見れていない。見たかったですね~!」と語ると、綱島が「聞いた話ですけど、ふくまつさんは号泣してたらしいです」という情報をリーク。すると行成も「私も家で号泣しちゃいました」と告白した。

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なお、綱島はシーズン10に娘のオハナちゃんが吹き替えに参加していると暴露。現在5歳だが父親の仕事はなんとなく理解しているそうで、オープニングテーマが流れると、「父の仕事!」と言い、毎回オープニングテーマに合わせて踊っているという。ディレクターから提案されて実現したこの親子共演で、当時4歳だったオハナちゃんは「もう(スタッフに対して)タメ口でした」と父親が語るほどに堂々と対処。

続けて、イアン役アンソニーからのビデオレターが紹介された。アンソニーは最初に日本語で挨拶すると、その後、「好きなシーンがたくさんありすぎて選べないけど、家族(オハナ)を感じる瞬間が印象に残っている。最終回にはシリーズ最高の仲間同士の絆を感じる瞬間があるよ」とコメントしてくれた。のちに再登場してくれたアンソニーは、ハワイでオススメのレストランをいくつも教えてくれている。

また、ファンからの質問で「『HAWAII FIVE-0』の誰がタイプ?」という話に。行成は「最初はダニーだった。ヘラヘラしてるけどやる時はやる、面白い人が好きですね」と語るが、最終的には「スティーヴかな。危なっかしくてほっとけない」という形に。一方の綱島は「難しいっすね~」と悩むが、行成から「タニでしょ」と言われて「ハイ、タニです」と答える場面も。その後、「コノもタニもいいけど、案外ノエラニも可愛いなと...」と言うと、行成も「わかる!」と同調していた。

なお、綱島はスティーヴ役のアレックス・オロックリンと会った時のエピソードも披露。プライベートなハワイ旅行で撮影現場に行けることになり、直接会えたアレックスは非常に礼儀正しく、日本が大好きでお忍びで行っているとの情報を教えた。なお、旅行中のアレックスはヒゲを生やして眼鏡をかけているので、ファンでもなかなか分からないようだ。

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イベント終盤にはいよいよ生アフレコが実施された。再現されたのは、シーズン8第1話でタニがスカウトされるシーンで、綱島と行成によってシーンが再現されると、ファンから「鳥肌」「一瞬でよみがえった」といったコメントが寄せられた。

アフレコ後、行成が「なかなか(最終シーズンは)吹き替え収録が一緒にできなくて郷太郎さんともお話しできなかったので、今日、やっと自分の中で最終回を迎えられた」と語ると、綱島はファンやキャスト、スタッフに感謝しつつ、「ただ、自分の中ではまだ終わった気がしていない(笑) なんか続く気がしてしまう。今日ここでさようならとは言いがたい。何かありそうな気がする」と気になる発言も飛び出した。イベント最後には、『HAWAII FIVE-0』と『私立探偵マグナム』とクロスオーバーも紹介されている。

なお、イベント中にコノ役の松井とチン役の新垣がレギュラー降板後にアフレコを担当した役は何か?というクイズが出され、松井はシーズン10第18話・第20話のアレクサ役、新垣は第22話の男性看護師役で再登場していたことが明かされた。

様々な内輪話が飛び出し、盛り上がりを見せたため、当初予定されていた70分を25分以上も大幅にオーバーする形でイベントは幕を閉じた。最後には、豪華声優陣が一堂に会した合成写真、彼らのサインをまとめた特別ショットが掲載されるというスクショチャンスも用意されるなど、最後までファンにはたまらない内容。2月19日(金)18時までアーカイブ配信が視聴可能なので、ぜひそちらもチェックしてみてほしい。

Photo:

『HAWAII FIVE-0』
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