『ブラック・ミラー』あのエピソードがNetflixから削除されることに

Netflixが展開してきたインタラクティブ作品の時代が、ついに終わりを迎える。『ブラック・ミラー:バンダースナッチ』と『アンブレイカブル・キミー・シュミット:キミーVS教祖』という、最後に残された2本のインタラクティブスペシャルが5月12日をもって配信が終了となった。

 

画期的だった“選択型エンタメ”の象徴『バンダースナッチ』

これは、Netflixがインタラクティブコンテンツからの撤退を意味し、今後はモバイルおよびクラウドゲームといった新たな分野に注力する方向転換の表れでもある。

2018年12月に配信された『ブラック・ミラー:バンダースナッチ』は、Netflixのインタラクティブ戦略を象徴する作品として語り継がれてきた。シリーズの生みの親であるチャーリー・ブルッカーが脚本を手がけ、監督はデヴィッド・スレイド(『ハンニバル』)。キャストはフィオン・ホワイトヘッド(『大いなる遺産』)、ウィル・ポールター(『なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?』)、アリス・ロウ(『サイトシアーズ ~殺人者のための英国観光ガイド~』)といった実力派が揃った。

舞台は1984年のイギリス。若きプログラマーのステファンが、ファンタジー小説を原作にしたゲーム開発に挑む姿を描く本作は、視聴者の選択によってストーリーが分岐する“選択型アドベンチャー”という革新的な手法を導入し、大きな話題を呼んだ。

ブルッカーが掲げた「機能が形に従う」というコンセプトは、インタラクティブ映像の可能性を押し広げた歴史的な試みとして高く評価された。

『ブラック・ミラー』シーズン7とのリンクも話題に

配信終了のタイミングは、奇しくも『ブラック・ミラー』シーズン7の配信後という時期と重なっている。その中の第4話「おもちゃの一種」では、『バンダースナッチ』の世界観が再登場し、ウィルが再びカルト的人気を誇るゲームクリエイターを演じている。

単発作品として語られてきた『バンダースナッチ』が、シリーズ本編とリンクする形で語られるという構成も話題を集めており、本作の持つ“拡張可能性”を再確認させる仕掛けとなっている。

再配信や移植の可能性は?

現時点で、『バンダースナッチ』や『キミーVS教祖』が他のプラットフォームや別形式で配信される予定は発表されていない。これらの作品は視聴者の選択に応じて物語が分岐するプレイアブルな構造を持つため、特殊なホスト環境が必要とされる。

そのため、たとえ他サービスでの再配信が検討されたとしても、インタラクティブな体験を再現するのは容易ではない。Netflixというプラットフォームだからこそ可能だった演出が、今後どのように継承されていくのか、注目が集まるところである。

最新章『ブラック・ミラー』シーズン7はNetflixにて独占配信中。(海外ドラマNAVI)

 

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Photo:Netflixオリジナルシリーズ『ブラック・ミラー』シリーズ7