父親が連続殺人犯だったら?『ハッピーフェイス』フィクションだからこそ伝えられる真実とは
Instagramアカウント@happyfacepplusより

もしも、15歳の時に自分の父親が連続殺人犯だったと知ったら? そんな衝撃的な実話を描いたParamount+のドラマ『ハッピーフェイス』。本作は、メリッサ・G・ムーアの実体験を基にしているが、ドラマだからこそ伝えられたことがあるとムーア本人が語っている。

 

フィクションだからこそ伝えられること

米MovieWebのインタビューで、自身の物語がドラマとして描かれることについて語ったメリッサ・G・ムーア。

「ポッドキャストや本では伝えきれなかったことを、フィクションという形で描けるのが素晴らしい点です」と語る。「実際に経験したことや感情は、現実では記録されていなくても、ドラマを通して再現することができます。クリエイターであるジェニファー・カシオに私の経験を伝え、それを彼女が脚本に落とし込むことで、より深い物語になりました」

また、ムーアはカシオがトゥルー・クライムの倫理的側面を丁寧に描いたことを評価している。

「ジェニファーは、トゥルー・クライムコンテンツの制作者が直面する倫理的・道徳的ジレンマを見事に描いています。被害者の家族にとっても、加害者の家族にとっても、メディアと協力することは大きな決断です。その葛藤をしっかりとストーリーに盛り込んでくれたのは素晴らしいことでした」

アナリー・アシュフォード&デニス・クエイドが衝撃の役柄に挑む

本作でムーアを演じるのは、『マスターズ・オブ・セックス』のアナリー・アシュフォード。そして、彼女の父親であり、連続殺人犯として知られる“ハッピーフェイス・キラー”をデニス・クエイド(『サブスタンス』)が演じる。

本作の脚本を手掛けたカシオは、ムーアの協力を得ながら制作を進めたという。「メリッサは本当に私に完全な創作の自由を与えてくれました。彼女はライターズルームにも足を運び、企画の段階で多くの意見を出してくれました。しかし最終的には、“あなたの作品だから”と私たちを信頼してくれました」

カシオにとって唯一の不安は、ムーアが完成版を初めて見た時の反応だったという。「最後に全話を通して見てもらう時は少し緊張しましたが、彼女が喜んでくれて本当に安心しました」

フィクションの形を取りながらも、ムーアが実際に経験した出来事や彼女の心情が色濃く反映された本作は、トゥルー・クライムジャンルの新たな傑作として注目されている。

『ハッピーフェイス』はParamount+で独占配信中。(海外ドラマNAVI)

 

Photo:Instagramアカウント@happyfacepplusより