『ウォーキング・デッド』リックの結末を比較! ドラマとコミック、それぞれ最適だった理由とは?
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大ヒットドラマ『ウォーキング・デッド』の歴史において、最も重要なキャラクターと言えば、アンドリュー・リンカーン演じるリック・グライムズであろう。だが、彼のTVドラマ版におけるエンディングは、コミック版におけるエンディングをより残酷なものとした。米Screen Rantが、リックのドラマとコミック双方の結末が最適だった理由を説明している。

以下、『ウォーキング・デッド:ザ・ワンズ・フー・リブ』とコミック版のネタバレがありますのでご注意ください。

 

二つの異なるエンディング

TVドラマの世界ではリミテッドシリーズとして製作されたスピンオフ『ウォーキング・デッド:ザ・ワンズ・フー・リブ』の物語が未だ続く可能性を秘めているが、シーズン1のエンディングに関して言えば、リックがオリジナルシリーズから離れて数年の時を経たタイミングで、リックの旅に有益かつ具体的な結末を与えた。

同作におけるリックのエンディングは、ミショーンらと共に明るい未来へと踏み出す姿を描いたものだったが、コミック版のリックはコミュニティを解放するために戦い殺されてしまう。まさに対照的な結末を迎えていると言えるが、それでも、両バージョンのリックは、どちらもそれぞれのメディアに相応しいエンディングが描かれているという。

この本作のアイコン的存在でもあるリックを、コミック版にて打ち倒したのは、セバスチャン・ミルトン。コモンウェルスの知事であるパメラの息子である。中には、セバスチャンほどの最低な人物に命を奪われたということに怒りを隠せないファンも多いようだが、それがまたリックの死の悲惨さを増大させているのだ。セバスチャンはリックを殺害した罪により、檻に入れられ、コモンウェルスはより良い場所へと変わっていく。このほろ苦いエンディングは、ダークな雰囲気を纏ったコミック版に相応しいものだったと言えるだろう。

それとは対照的に、『ウォーキング・デッド:ザ・ワンズ・フー・リブ』で描かれたドラマ版のリックの運命は、より平和的で気持ちを高ぶらせるものだ。彼が本当の家族を手にしたことを示していると言える。ドラマ版のストーリーにも残酷な瞬間と言うものはあったが、全体的にコミック版と比べると、少しライトなものになっており、この世界のリックの結末として考えれば、相応しいエンディングなのだ。したがって、安全なコミュニティで彼の愛する人たちと共に平和に生きていくチャンスがあるというのは、今のところ完璧な結末だと言えるのではなかろうか。

ドラマ版とコミック版では、それぞれに異なる印象を与える雰囲気が漂っており、そういった理由が、リックの生と死の分かれ目だったと言えるのかもしれない。

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