物議を醸して削除された海外ドラマのシーン【6選】

どんな作品でも、悪い意味で話題になったり、炎上することは避けたいだろう。そのため、通常は作品が世に出る前に製作陣が本編映像を確認し、問題になりそうなシーンを削除する。それでも場合によっては、視聴者からの反発などを受けて放送後に編集・削除されることもある。

ここではScreenrantが紹介している「最も話題になった人気海外ドラマの削除シーン」から、6シーンをピックアップして紹介!

海外ドラマの削除シーン

『フレンズ』

チャンドラーのジョークを削除

『フレンズ』シーズン8第3話「衝撃のロス」では、新婚旅行に出かけたモニカとチャンドラーが、行く先々でほかの新婚カップルに“ハネムーン特典”を奪われるというサブプロットが描かれる。

元々は、出発前の空港で“連邦法は航空機のハイジャックや爆弾テロに関する冗談を禁じている”という看板についてチャンドラーが冗談を言ったことで空港警備員に拘束され、フライトに間に合わない、という内容になっていた。

しかし、2001年10月11日放送の同エピソードの1カ月前に「9.11同時多発テロ事件」が起きたため、放送局は急遽内容を変更することになった。

『フレンズ』は、U-NEXTHuluにて配信中。

『13の理由』

自殺シーンを削除

『13の理由』シーズン1最終話では、ハンナが浴室で自らの命を絶つシーンが3分間にわたって生々しく描かれていた。自殺を美化して描くことに懸念を示した複数の自殺防止団体からの反発を受け、番組側は冒頭に注意書きを追加。

しかし2年後、Netflixはハンナの死を再編集することにした。編集版では、取り乱したハンナがバスルームの鏡を見ているシーンから、両親が彼女の遺体を発見し悲しむシーンに切り替わっている。

『13の理由』は、Netflixにて配信中。

『ジ・オフィス』(アメリカ版)

自殺のフリをするシーンを削除

2009年10月20日に放送された『ジ・オフィス』シーズン6第8話「コイの家」の冒頭では、スティーヴ・カレル演じる主人公マイケルが務める製紙会社ダンダー・ミフリン社スクラントン支社の社員たちが地域の子供たちのために倉庫でハロウィーン・パーティーを開くシーンが描かれた。

このシーンは全体的には穏やかであったが、最後にマイケルが人生の教訓を教えようと縄を首にかけて自殺するフリをして、子供たちを怖がらせてしまう。マイケルのこの無神経な行動は、視聴者から大きな反感を買うことになり、再放送やストリーミング配信、DVD等からは、ハロウィンシーン全体がカットされている。

【削除されたシーン】

また、『ジ・オフィス』は2020年にジョージ・フロイド事件などを発端としてBLM(ブラック・ライヴズ・マター)運動が全米的なデモ・暴動へと発展した際には、2012年に放送されたシーズン9第9話「ドワイトのクリスマス」から白人俳優が顔を黒く塗った“ブラックフェイス”のシーンを削除している。

『ジ・オフィス』(アメリカ版)はHuluで配信中。

『ベイツ・モーテル』

性的虐待シーンを削除

サスペンス映画の金字塔『サイコ』の前日譚『ベイツ・モーテル』で描かれるノーマン・ベイツ(フレディ・ハイモア)と母親ノーマの関係は最初から不健全で歪んでいた。露骨なシーンを視聴者に見せることはなかったが、近親相姦的な雰囲気は全5シーズンで常に漂っていた。

しかし、ノーマを演じたヴェラ・ファーミガは2016年7月、ノーマンとノーマの間に性的虐待があったことを明確にするために、あからさまな性的シーンが撮影されていたことを認めた。結局、そのような描写はテレビにふさわしくないと考えられ放映されることはなかった。

『ベイツ・モーテル』はAmazonプライムビデオにてレンタル配信中

『ウォーキング・デッド』

バットで殴るシーンを削除

シーズン7第1話は、ニーガンが有刺鉄線付きの野球バット「ルシール」でグレンとエイブラハムを撲殺し、視聴者は衝撃を受けた。暴力的な描写が多いことで知られる同シリーズの中でも、最も恐ろしくグロテスクなシーンのひとつであったが、もっと酷くなる可能性もあった。

【実際に放送されたシーン】

当初、リックのグループ11人全員が殺害されるシーンが撮影され、クリエイターたちが本編で使用しようと考えたのは、ニーガンが妊娠中のマギーをバットで殴りつけるシーンだったようだ。これはさすがに残虐すぎるだろうと判断されオンエア版からは削除された。

『ウォーキング・デッド』は、Disney+(ディズニープラス)Huluにて配信中。

『ゲーム・オブ・スローンズ』

決闘シーンの一部を削除

シーズン4第8話「山と毒蛇」では、“赤い毒蛇(レッド・ヴァイパー)”ことオベリン・マーテル(ペドロ・パスカル)がティリオンの代理闘士となり、サーセイの代理闘士の“マウンテン”ことグレガー・クレゲインに対し、ティリオンの無実を証明するため決闘裁判をするシーンが描かれる。

【実際に放送されたシーン】

この激戦では、マウンテンが相手の目をえぐり、頭を完全に引き裂くシーンが撮影された。しかし、放送された編集版では、マウンテンがオベリンの目に指を突き刺すシーンを映すと、カメラは戦闘シーンから逸れ、視聴者は剣士の頭部が破裂する瞬間を見ずに済んだ。

『ゲーム・オブ・スローンズ』はU-NEXTで配信中。

(海外ドラマNAVI)

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