シーズン1で打ち切られるべきだった人気海外ドラマ5選

惜しまれつつ幕を下ろす作品もあれば、引き際を逃してしまった作品も多い海外ドラマ。人気シリーズとして続いたものの、シーズン1で打ち切られていれば、もっと大きなインパクトを残して名を刻めたかもしれない作品5本をご紹介。

シーズン1で打ち切られるべきだった海外ドラマ

『HEROES/ヒーローズ』

2006年から2010年にかけて放送されたSFアクション。放送直後から瞬く間に人気を獲得し、米NBC史上最もヒットした作品のひとつに。人類の危機が待ち受ける未来を回避するべく、類まれなる特殊能力を持った人々が力を合わせて戦うストーリーは当時新鮮で、無駄のないテンポと完璧なキャストが高く評価された。

しかしシーズン2に入ると残念ながらクオリティがダウン。製作中にストライキがあったため、脚本家たちは既存のストーリーを再利用せざるを得ず、結果矛盾だらけでわかりにくい展開になってしまった。シーズン4まで続いたが、ファンは離れてしまい2010年に打ち切りに。

『プリズン・ブレイク』


米FOX史上最高のシリーズとして称えられた『プリズン・ブレイク』シーズン1。刑務所に投獄された主人公マイケル。それは無実の罪で死刑判決を受けた兄リンカーンを救うための脱獄計画の始まりで…というスリリングなストーリーが観る者の心を掴み、日本でもファンを獲得。

しかし次第に刑務所の囚人同士の個人的なドラマ要素が強まり、共感度が減少。ウェントワース・ミラーとドミニク・パーセルの兄弟コンビでもファンを繋ぎとめることはできず、シーズン6をもって終了。

『ロシアン・ドール:謎のタイムループ』


2019年に配信が始まったコメディミステリーは製作段階から高い注目を集めていた一作。『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』のナターシャ・リオンはじめ才能豊かなキャストによる個性的な物語に賞賛の声が寄せられた。36歳の誕生日を繰り返すタイムループに陥ってしまったナディアが、なんとか死ぬ運命を変えようとタイムループの終わりを模索するストーリーにはしっくりとくるエンディングが用意されていたためそこで終了で良かったのだが、シーズン2へ更新。

かえってタイムループによってストーリーラインが複雑化してしまい残念な結果に。すでにシーズン3の製作も決定しているが、この反省点を活かせないのであれば必要ないという厳しい声があがっている。

『13の理由』


2017年から2020年にかけて配信された『13の理由』。米国作家ジェイ・アッシャーの同名小説を原作に、自ら命を絶った理由をカセットテープに残してこの世を去ったハンナ・ベイカーと残された高校生クレイ・ジェンセンを描いた本作は暴力や自殺、性暴行の描写が物議を醸した一方でメンタルヘルスやいじめなどの社会問題に切り込んだ功績が高く評価された。

しかしハンナの最後のテープを聞いた後にも物語を展開しようとしたのが失敗の始まり。原作ファンをはじめ視聴者はさらに3年も物語を続ける決定を支持せず、みるみるうちに離脱者続出。原作を踏襲してしかるべき時に幕を下ろしていればよかったのにと思わずにはいられない。

『LOST』


2004年から2010年まで続いたファンタジーアドベンチャー『LOST』。飛行機事故の生存者たちが孤島で生き残りをかけた戦いを繰り広げるミステリーシリーズとして始まった本作。魅力的なキャラクターが数多く揃い、そのフラッシュバックを見せながら展開するストーリーはすぐに観る者を引きつけ、多くのドラマファンが史上最高の1本として応援していた。

シーズン1以降、タイムトラベルに加えて、複雑すぎる展開、悲惨な謎が盛り込まれすぎて混乱を招き下降気味に。シーズンが進むにつれて、当初ファンを熱狂させたシンプルだけれど見応えのあるドラマ要素は失われてしまった。世界中にいた熱心なファンも作品への愛ゆえに、より優れたエンディングがあったのではないかと落ち込まずにはいられない。

(海外ドラマNAVI)

Photo:『HEROES/ヒーローズ』©2007 Universal Studios.All Rights Reserved./『プリズン・ブレイク』(c) 2017 Fox and its related entities. All rights reserved./『ロシアン・ドール:謎のタイムループ』©Netflix/『13の理由』©Netflix/『LOST』©ABC Studios. 参照元:Screen Rant