ゾンビドラマの金字塔『ウォーキング・デッド』もついに完結。“『TWD』ロス”を迎えるファンも少なくないのではないだろうか。とはいえ、ほかにも面白いゾンビドラマは数多く存在する。今回、ゾンビ好きに向けて編集部がピックアップした、おすすめの作品をご紹介しよう。
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新作から掘り出し物まで!ゾンビが登場する海外ドラマをご紹介
かつてはB級のイメージが強かったゾンビものだが、今では立派なメジャージャンルに。中でも、『ウォーキング・デッド』は、ゾンビものの海外ドラマとして圧倒的知名度を誇る。だが、今回はあえて『ウォーキング・デッド』以外の面白いゾンビドラマを集めてみた。
『ウォーキング・デッド』スピンオフ2作
『ウォーキング・デッド』から派生したスピンオフ作品をご存じだろうか。まずは、
前日譚にあたる『フィアー・ザ・ウォーキング・デッド』と同ユニバースを描いた『ウォーキング・デッド:ワールド・ビヨンド』をご紹介しよう。
『フィアー・ザ・ウォーキング・デッド』
なんといっても外せないのが『ウォーキング・デッド』の前日譚を描いたこのスピンオフ。リックに近いキャラクターのマディソンがいる一方、本家とは大きく違うキャラクターも。『ウォーキング・デッド』ファンなら、そんな似ている&異なる部分を探す楽しみ方もできる。
シーズン4からは両作のクロスオーバーがついに実現! 『ウォーキング・デッド』でおなじみのモーガン役のレニー・ジェームズが登場した。『フィアー・ザ・ウォーキング・デッド』を見ておけば、『ウォーキング・デッド』をより深く味わうことができるはず。
『ウォーキング・デッド:ワールド・ビヨンド』※完結済
2作品目のスピンオフとなる『ウォーキング・デッド:ワールド・ビヨンド』は、シーズン2をもって完結済み。ゾンビ出現から10年後が舞台で、アポカリプス後育ちの第一世代である10代のハックとアイリスが主人公。
このシリーズでは、ゾンビのことを“ウォーカー”ではなく“エンプティ”と呼ぶなどの違いが見られる。また、『ウォーキング・デッド』で登場したあの組織の登場も……?
ロメロ好きは必見『Zネーション』
“ゾンビ映画の父”と言われたジョージ・A・ロメロ作品が好きな方におすすめなのがこちら。ロメロの『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド/ゾンビの誕生』や『ゾンビ』を彷彿とさせる演出がある。
ほかにも、ゾンビの赤ん坊や熊が登場するなど、オフビートな笑い要素も。ゾンビに噛まれてもゾンビ化しなかった唯一の人間の血からワクチンを作るためにその人物を護送するというところから物語は始まるが、守るべき相手は口が悪く意気地なしというのも新鮮。
高校生たちが主人公!『フリーキッシュ 絶望都市』
ホラーものには欠かせない(?)高校生たちが主人公のゾンビドラマ。触れるとゾンビ化する謎の煙が突如町を襲ったことで学校内に籠城することになった高校生たち……。閉鎖された空間の中で迫りくるゾンビたちから逃げながら、食料や水の不足にも苦しみながら生き延びようとする極限状態を描いている。
高校生ものらしく、片思いや三角関係といった恋愛要素も。『ウォーキング・デッド』のシーズン3でベンを演じていたタイラー・チェイスが、コンピューターに強いオタク役で出演しているのも見逃せない。
ゾンビが社会復帰!?『ゾンビ・アット・ホーム』
18歳のキーレン・ウォーカーは、親友でありひそかに思いを寄せていたリックが戦死したことがショックで自殺を図ったことから、ゾンビになってしまう。しかし、政府が作った「更生プログラム」により「部分死症候群(PDS)」として人間界に戻ってくることになり……。
ゾンビを忌み嫌う村の人たちから自分の正体を隠そうとするなど、自我を持ちつつもゾンビとして戻ってきた者たちとその家族や友人の関係を描いた、一風変わったヒューマンドラマ。
コンタクトレンズやファンデーションを使って自分のゾンビらしい点をごまかして普通の人たちの中に溶け込もうと努力する様が切ないおかしみを誘う。
爽快コメディ『サンタクラリータ・ダイエット』
ビジュアルからして強烈なこちらは、愛する夫や子どもたちと平穏に暮らしていた女性がいきなりゾンビ(不死者)になってしまったことで巻き起こるドタバタコメディ。
ゾンビになってからも見た目は人間そのものながら、睡眠はほとんど必要なく、エネルギーと自信に満ちあふれており、そして食べるものは“人肉”。そんな彼女は”食料”を確保しようと、「狙うのは悪人だけ」を合言葉に、自分を変わらず愛し続ける夫とともに、自給自足に励むようになって……。
『キャッスル ~ミステリー作家は事件がお好き』のネイサン・フィリオン、『アリーmyラブ』のポーシャ・デ・ロッシ、『エージェント・オブ・シールド』のパットン・オズワルトといった豪華ゲストも登場している。
ゾンビ×犯罪捜査ドラマ『iゾンビ』※完結済
自我がある姿なども描かれるようになっていたゾンビが、ついに犯罪捜査ドラマの主役に! 『ウォーキング・デッド』と同じくアメコミが原作の本作の主人公は、結婚を間近に控え心臓外科医への道も順調のはずが、いきなりゾンビに襲われて半死半生のゾンビになってしまったリヴ。
婚約者のためを思って彼と別れると、脳ミソを食べたい欲求を満たすため、検死官に転身して死体から失敬していた彼女はある時、脳を食べた相手にまつわるビジョンを目にしたことから犯罪捜査に乗り出すことに。ブラックジョークが効いた『ミディアム 霊能者アリソン・デュボア』といった作風。
超大作大河ファンタジー『ゲーム・オブ・スローンズ』※完結済
『ゲーム・オブ・スローンズ』に登場するホワイト・ウォーカーは、脚が速く、砦などを次々と突破して相手を追い詰めるという、”ウォーカー”によく似た存在。ただし、『ウォーキング・デッド』同様、生きている人間の中にすでに悪人が大勢いるため、シーズン前半では思い出したようにたまに登場する程度にとどまっている。
とはいえ、全体を統べる親玉がおり、巨人やドラゴンですら仲間にしてしまえるという点では、リックたちが相対する存在よりも危険と言えるかもしれない。
韓国×時代劇×ゾンビ!『キングダム』
Netflixにて配信中の『キングダム』は、疫病と王妃一族の陰謀を巡るゾンビスリラー韓国ドラマ。一見要素を盛り込みすぎでは? と思ってしまうかもしれないが、次が気になるストーリー展開に、思わず一気見してしまうこと間違いなしだ。
登場するゾンビは、日光に弱く日が沈んでからしか活動できないという特徴があるのもおもしろいところ。その生態を逆手にとって、戦略を立てていく様に夢中になってしまう。現在、シーズン2まで配信中で、続編にあたる映画『キングダム:アシンの物語』も配信されている。
韓国の学校で籠城!『今、私たちの学校は…』
韓国のゾンビドラマといえば、Netflixオリジナル『今、私たちの学校は…』の爆発的な人気が記憶にも新しい。韓国の地方にある学校でゾンビが現れて……という、ありきたりとも思えるストーリーだが、アクション、予測できない展開など、とにかく面白い。
韓国はアーチェリー強国としても有名だが、アーチェリー部の部員たちがゾンビの首を打ち抜いていく様は圧巻。命の危機が迫る中、恋愛感情で揺れ動くシーンがあるなど、ティーンドラマらしい青春要素にくすりとしてしまう。シーズン2の更新が決定済。
実はこの海外ドラマも!?ゾンビエピソードがある人気シリーズ
メインでは登場しないものの、人気シリーズの中にはゾンビが登場するエピソードも少なくない。ここでは、大人気シリーズからおすすめのゾンビエピソードを3つご紹介しよう。
『SUPERNATURAL』
シーズン2第4話「蘇った恋人」/シーズン5第15話「蘇る死者たち」
2話いずれもゾンビ(死からよみがえった人)をテーマにしつつ、そこに愛する家族に対するディーンやボビーの葛藤が入っているのは『SUPERNATURAL』ならでは。人を襲い始めたゾンビとの杭や銃を使ったアクションシーンはもちろん、「頭が悪い」はずのゾンビが、ディーンたちが避難したクローゼットの鍵を開けるといった笑いどころもちゃんと用意されている。
『X-ファイル』
シーズン7第4話「ミレニアム」
クリエイターのクリス・カーターが同じく手掛けていた『ミレニアム』とのクロスオーバーエピソードで、ランス・ヘンリクセン演じる同作の主人公フランク・ブラックが登場。自殺した元FBI捜査官の墓から遺体が消える事件が頻発したことから、モルダーは彼らと関係があったと思われる元ミレニアムのメンバーだったフランクに協力を求めるが…。
ジョージ・A・ロメロの『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド/ゾンビの誕生』のパロディがあり、モルダーが自分の周りに塩をまいてゾンビを食い止めたり、スカリーが銃でゾンビを殺したりと、いつもとはちょっと違うテイストが味わえる。
『サウスパーク』
シーズン1第7話「ケツ膜炎ゾンビ計画」
コロラド州の小さな町サウスパークを舞台に、4人の小学生のハチャメチャな日常を社会風刺とブラックジョーク満載で描くことでおなじみのコメディアニメ『サウスパーク』。
ハロウィンに合わせて放送されたこの回は、毎回死ぬのがお約束(そして毎回よみがえる)のケニーがゾンビに! しかしちょうどハロウィンの日でみんな仮装していたため異変に気付くのが遅れて、気づけば町はゾンビだらけ。小学生のスタンたちがチェーンソーでゾンビを殺していくなど、いつものようにブラックジョークも満載だ。
ゾンビドラマで『ウォーキング・デッド』ロスを乗り切ろう!
今回紹介した中に、お好みの作品はあっただろうか。スリラーや犯罪捜査からコメディ、時代劇、恋愛まで……。さまざまなジャンルとの掛け合わせが可能なのも、ゾンビドラマの魅力。面白いゾンビドラマは『ウォーキング・デッド』だけではないので、ぜひさまざまな作品を見て、最愛のドラマを見つけてほしい。(海外ドラマ)