7月4日(木)より独占配信がスタートとなるNetflixオリジナルシリーズ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』シーズン3。今月末にはウィル役のノア・シュナップやダスティン役のゲイテン・マタラッツォらメインキャストの来日が予定されているが、一足先に初来日を果たしたミリー・ボビー・ブラウン(イレブン役)を直撃インタビュー! 大人の女性の雰囲気を出しつつも、取材中には同じ部屋にいたお父さんにヘルプを求めるなど、かわいらしい一面も見せてくれた。
――日本でのファンミーティング、中国での『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』プレミアに参加してみていかがでしたか?
とても楽しんでいるわ。今まで、フィリピン以外のアジア諸国を訪れたことがなかったから、日本と中国に来れてとってもクールな体験をしているの。
――シーズンを重ね、皆さんすっかり成長しましたね。
そうね、その通りだわ。
――本シリーズはミリーさんが生まれる前の80年代という設定です。当時のポップカルチャーや音楽、小道具などがふんだんに使われていますが、その時代のものをみて驚いたりしたというエピソードはありますか?
80年代が"古くて昔だ"ってみんな思うようだけど、そんなことないのよ。1950年代は確かに昔よね。60年代もそう。"アンティーク"って感じでしょ。その時代を生きたわけではないけれど、80年代がそこまで昔とは私は思わない。
――本作に参加する前にカセットテープを触ったことはありましたか?
ううん、なかったわ。だから、カセットテープが何なのかさっぱりわからなかった!
――CDとかMP3世代ですよね。
そうね、CDの世代よ。自分の部屋にいっぱいCDがあったのを覚えているもの。みんな違う世代に生まれているけど、私の兄弟は90年代生まれなの。だから、彼らはブリトニー・スピアーズやジャスティン・ティンバーレイクを聴いて育ったわ。私はマイリー・サイラス、セリーナ・ゴメズやアリアナ・グランデがまだディズニー・チャンネルに出てた頃を見てた。あんな風になりたいって思っていたの。
――過去にディズニー・チャンネルのスターに憧れていたということですが、今ではご自身がそんなスターになりましたね。新たに抱いている夢はありますか?
たくさん情熱を注いでいるものがあるわ。今、実際に起きているものもあれば、将来的なものもある。今、ここで話せる目標としては人道援助ね。この世の中を守ること、愛を広めること。いじめとか暴力をなくしたい。拷問のようなことなんて、必要ないもの。SNSをもっと皆にとって楽しい場所にすべきよね。意地悪なことはもう十分。
――キャストたちとは3シーズンという時間を一緒に過ごしてきましたね。マックス役のセイディー・シンクとは大親友で、『ストレンジャー・シングス 大解剖』ではウィル役のノア・シュナップがお気に入りと言っていましたが、彼らとはどんな関係を築いてきましたか?
ノアとセイディーね。たまにお互いをイラつかせることもあるわ。彼らがお互いにイライラしてなければ、私と誰かって感じなの。まさに学校にいるような感じ。兄妹みたいに過ごしていて、ケンカをしたり、揉めたりするけどすぐに仲直りして、大親友に戻るの。キャストの皆は全く違う人生を歩んでいるから、それぞれ色んな情熱を持っているわ。例えば、歌うことに夢中になっていたり、健康面に気をつかっていたり、政治に興味があったりとかね。そんな私たちが集まるとエネルギーが倍増するの。
ところで、この(日本版)のポスター素敵ね。実はこれ実際に撮影した写真なの。シーズン1ではこんな風に皆で撮影をしなかったから、全て加工したものだったの。これはスタジオで撮ったものよ。草をひいて、後ろはブルーバックだったけど。何通りかポーズを試したんだけど、面白い話があってね。フィン・ウォルフハード(マイク役)にここで私に向かってひざまずいてよ!って言って、周りのみんなもそのプロポーズに対してリアクションしてもらったっていう写真もあるのよ。
――花火はさすがに合成ですよね?
うん。あっ、実は違ってみんなで実際に花火をあげたんだ(笑)
――シーズン3の冒頭ではキッズたちが仲良しで楽しい雰囲気が伝わってきました。イレブンが普通のティーンのようで、感動も驚きもあったのですが、演じてみて戸惑いとかなかったのでしょうか?
大変だったわ。ティーンエイジャーそのものが既に複雑でしょ。でも、イレブンはもっと複雑だから。前の2シーズンもイレブンを演じるのは難しかったけど、シーズン3でも彼女は何かに対する恐怖心や脆さというのを常に持っていて、話せる単語も最小限のもの。そうでありながらも、普通のティーンを演じなくちゃいけなかったしね。(お父さんのほうを向きながら)えっと、シーズン1のシーンで座っていたあの椅子なんだっけ? あぁ、レイジーボーイ(リクライニングチェア)ね。あそこで見せたイレブンの笑顔はまるで幼児みたいな、年齢に合わない微笑みだったっていうのがあって、新シーズンでは未熟ではないけれど、成長に追いついていない彼女のかわいらしさを引き出したいと思ったの。
――坊主にショートカット、パンクヘア、セミロングと印象的な髪型をしてきていますが、ヘアスタイルについて話を聞かせてください。
撮影初日から(クリエイター)のダファー兄弟は私たちのことを信頼してくれて、意見を聞いてくれたの。若者にも意見があるんだってことを理解してくれていることに感謝している。だから、自分たちの髪型や洋服、メイクについても耳を傾けてくれるっていう姿勢が初めからあったの。現場によっては、そんなことしてくれないこともあるから、とても恵まれていると思うわ。
――世界中で大ヒットしていますが、シーズン1を撮り始めた時からここまでのヒットを予想していましたか?
正直に言うと、ここまで人気が出るとは思っていなかったわ。ジョージア州の田舎町で撮影をしていたし、予算も時間も資源も最小限だったの。その時、既にNetflixには素晴らしい番組がたくさんあったけど、彼らは『ストレンジャー・シングス』に希望を与えてくれた。私が本シリーズを特別だと思っている理由に、すごく個性を出しているというのがあるわ。登場するキャラクターが異なっていて、個性的であるというところが素晴らしいと思う。
――シーズン2と3の違いについて教えてください。 ファンは何を心待ちにしたらいいでしょうか?
もっと色があって、もっと人生があって、もっと幸せがあるわ。シーズン1は、第1話から衝撃的で、いきなりウィルが行方不明になって、そこからすべてが悲しいことだったけど。シーズン2は第2話がポイントで、すかさずルールを破りたくなるイレブンがいて、そこからすべてが崩れていくの。でも今シーズンは、今のところまだ幸せで、ほとんどがノーマル。そこがかっこよくて、とても違うの。ファンが望むものを見せてると思う。
――シーズン3についてファンに向けメッセージをお願いします。
ファンのみなさん、私たち全員みんなのことが大好き! ファンから寄せられた助言や提案、芸術性についての意見とか、毎日参考にしているの。実際、あるシーンの撮影中「うーん、これを嫌がるファンがいると思う」と言ったことがあって、それをしなかったことがあるの。そうできたことは、皆のおかげ。撮影現場でも四六時中、ファンのことを思っているわ。
最後に、私から質問してもいい? シーズン3についてどう思った?
――スティーブのことが大好きになりました!
私もよ。モールについてはどう? クールだったでしょ?
――はい。子どもの頃を思い出しました。
音楽も素晴らしいでしょ? 色見がとっても好きなの。実際に撮影しててすごく楽しかったわ。若々しさを感じたり、1985年が映画や音楽にとっても、とても意味のある年だったし、ヘアスタイルも全てワクワクするものだったわ。
Netflixオリジナルシリーズ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』シーズン3は7月4日(木)より独占配信。
(取材・文/編集部AKN)
Photo:
Netflixオリジナルシリーズ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』シーズン3
ミリー・ボビー・ブラウン