放送開始から20周年!『24 -TWENTY FOUR-』キャストたちは今?!

今年、放送開始から20周年を迎える犯罪アクションドラマ『24 -TWENTY FOUR-』。2001年から米FOXで8シーズンにわたって放送された本作は、本国でリブート版の企画が何度も浮上し、日本でもリメイク版が製作されるなど、その人気はいまだ衰えることを知らない。リアルタイムで描かれるストーリー展開に夢中になり、時を忘れてイッキ見した海外ドラマファンも多かっただろう。そんな中毒性の高いノンストップ・エンターテイメントの本作に出演していた俳優たちは、その後どのように活躍しているのだろうか。彼らの"今"を追ってみよう!

24時間闘うオトコ...ジャック・バウアー役/キーファー・サザーランド

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今年55歳を迎えるキーファー。1986年に映画『スタンド・バイ・ミー』で不良グループのリーダー、エースを演じて一躍注目を集めた彼は、その後映画を中心に活躍。2001年に本作でテロ対策ユニットCTUロサンゼルス支局の捜査官ジャック・バウアー役としてTVシリーズ初主演、2006年にはエミー賞主演男優賞を受賞するなど、2001年から2010年まで続いた本作は彼の代表作となった。そして、2014年に製作された『24 -TWENTY FOUR- リブ・アナザー・デイ』がシリーズ最後の出演となったが、2016年のリブート版『24:レガシー』でも製作総指揮としてシリーズに携わった。

『24』出演後は、特殊な能力を持つ無言症の息子と父が奇跡を信じて数字で世界をつなげる壮大なヒューマン・ミステリードラマ『TOUCH/タッチ』に、父親役として2012年から2シーズン主演を務める。大統領以下閣僚が爆弾事件で一斉に命を落とすという衝撃の展開で幕をあける政治サスペンスドラマ『サバイバー:宿命の大統領』では、「指定生存者」として急遽米大統領に任命され、戸惑いながらも奮闘し、次第に周りから信頼を得ていくというジャック・バウアーとは全く違うタイプの主人公トム・カークマンを演じ、幅広い演技をみせた。

2020年には、映画やTVドラマとして何度も製作されている『逃亡者』のリブート版ドラマに出演。主人公マイクを追い詰める敏腕捜査官クレイ・ブライスを演じた。そして最新作は2022年に米Showtimeで放送予定の新作ドラマ『The First Lady(原題)』。歴代の米大統領夫人を描く同作でキーファーは、第32代大統領フランクリン・D・ルーズベルト役を担う。同作はジリアン・アンダーソン(『X-ファイル』)、ヴィオラ・デイヴィス(『殺人を無罪にする方法』)、ミシェル・ファイファー(『アントマン&ワスプ』)ら、そのキャスティングの豪華さに期待が高まる注目作だ。

俳優としてだけでなくミュージシャンとしても活躍する彼のInstagramは、ライブ活動やアルバムの告知が数多く掲載されており、ドラマシリーズとはまた違う彼の一面が見られるのでファン必見。

ジャックの大事なひとり娘キム・バウアー役/エリシャ・カスバート

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中央:エリシャ・カスバート

シリーズ初登場時19歳だったエリシャも今年で39歳に。本作では父親を振りまわすわがまま娘からCTUの分析官となり、父親の命を助けるまでに成長した。シーズンを追うごとに大人になっていく彼女の姿を見るのが楽しみだったファンも多かったのでは。

『24』終了後は、クリスチャン・スレーター(『MR. ROBOT/ミスター・ロボット』)主演のサスペンスドラマ『The Forgotten(原題)』をはじめ、TVシリーズや映画に出演。2016年から4シーズンにわたり出演したアシュトン・カッチャー主演のシットコム『The Ranch ザ・ランチ』では、コミカルな演技もみせた。

私生活では2013年に同じカナダ出身のプロアイスホッケー選手と結婚し、2017年に娘を一人もうけている。『24』では不器用な娘という印象が強かったエリシャだが、「世界の美女」ランキングや「最もセクシーな女優」ランキングなどにランクインするなどセクシーさも魅力のひとつとなっている。

最新作としては、『トランスフォーマー』シリーズのジョシュ・デュアメルが実在の強盗犯役で主演する2022年公開予定のアクションスリラー映画『Bandit(原題)』への出演が決定している。その他、ホラー映画『The Cellar(原題)』やコメディ映画『Friday Afternoon in the Universe(原題)』など様々なジャンルの作品も待機中だ。

魔性の女ニーナ・マイヤーズ役/サラ・クラーク

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一番右:サラ・クラーク

ジャックの部下としてCTUで任務に就く彼女が、実はテロリストの協力者だった...、と明らかになるシーンはシーズン1のハイライトだったと言っても過言ではないだろう。

ニーナという役で強烈な印象を残したサラは『24』をシーズン3で降板し、その後『NIKITA/ニキータ』『コバート・アフェア』『NCIS ~ネイビー犯罪捜査班』『LAW & ORDER: 性犯罪特捜班』など人気作品への出演を重ねている。また、米Amazonのオリジナルドラマ『BOSCH/ボッシュ』には2015年から4シーズンにわたり、タイタス・ウェリヴァー扮する主人公ボッシュの元妻で元FBI捜査官エレノア・ウィッシュを演じたのが記憶に新しい。

私生活では、『24』で共演したCTUロサンゼルス支部長ジョージ・メイソン役のザンダー・バークレイと2002年に結婚し、二人の娘を授かっている。2001年に始まった『24』で当初ザンダーの役は1話だけのゲスト出演の予定だった。しかしプロデューサーが彼の演技を気に入って出演数が増えたことが幸いし、サラとの交際につながったと言われている。今年2月に49歳を迎えた彼女のInstagramには、家族で仲睦まじく暮らす様子がたくさんアップされている。

実はジャック・バウアーよりも人気者?クロエ・オブライエン役/メアリー・リン・ライスカブ

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シーズン3でCTU分析官として初登場したクロエ。正義感が強く、暗号解析の腕はトップクラス、だけど空気が読めず人付き合いが苦手というサブキャラ的な扱いで登場した。シーズンを追うごとに彼女の存在感は増していき、クロエがいなくては事件が解決しないのではと思わせるほどに成長した。『リブ・アナザー・デイ』で再登場した際のパンク風の姿に度肝を抜かされたのは私だけではなかったはず!

『24』出演後は、『ブル~ス一家は大暴走!』『NYボンビー・ガール』『New Girl ~ダサかわ女子と三銃士』『ブルックリン・ナイン-ナイン』など人気コメディ作品にゲスト出演し、クロエとは180度違うコメディエンヌぶりを見せた。実は俳優デビュー前のメアリーは、スタンダップコメディエンヌとして舞台出演を重ねていたというから、こちらが素のメアリーに近い役どころなのかもしれない。

その他、『グレイズ・アナトミー』『HAWAII FIVE-0』『クリミナル・マインド FBI行動分析課』などの人気ドラマにもゲスト出演。鬼才スティーヴン・ソダーバーグ監督が手掛けた、ロースクールに通う学生が高級コールガールの世界に足を踏み入れるドラマ『ガールフレンド・エクスペリエンス』にはレギュラー出演した。Prime Videoで今年7月から配信中のSFアクション映画『トゥモロー・ウォー』では、クリス・プラット(『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』)、イヴォンヌ・ストラホフスキー(『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』)らと共演している。

最新作としては、2022年に米Huluで配信予定のリミテッドシリーズ『The Dropout(原題)』への出演が決定している。同作にはアマンダ・セイフライド(『マンマ・ミーア!』シリーズ)、ウィリアム・H・メイシー(『シェイムレス 俺たちに恥はない』)、アラン・ラック(『キング・オブ・メディア』)、ディラン・ミネット(『13の理由』)、ケヴィン・サスマン(『ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則』)らがキャストに名を連ねている。

私生活では2009年に結婚して1児の母となったメアリーだが、現在離婚申請中であることが報道されている。50歳の現在、映画やドラマ出演の傍ら、学生時代に学んだアートを出展したり、コメディエンヌとして舞台に立つなど、俳優業だけでなく様々な場で活躍している姿がSNSから見てとれる。

やっぱり頼れるオトコ...トニー・アルメイダ役/カルロス・バーナード

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『24:レガシー』より

10月12日で59歳になったトニー役カルロス・バーナード。トニーは当初、CTU通信部門所属の捜査官として登場し、ジャックを敵視していたが、のちに友人に。CTUでのポジションも責任者を務めるまでに出世した。悲劇に見舞われ、酒に溺れる時期もあったが、基本的に戦闘能力が高くて頼れる、ハートの熱いオトコ。リブート版『24:レガシー』にトニーが登場した時はテンションが上がったファンが多かったはず!

『CSI:マイアミ』『バーン・ノーティス 元スパイの逆襲』『キャッスル ~ミステリー作家は事件がお好き』『Major Crimes ~重大犯罪課』などに出演しているカルロス。『クリミナル・マインド FBI行動分析課』『HAWAII FIVE-0』『MACGYVER/マクガイバー』『FBI:特別捜査班』などの捜査ものではメガホンも取るなど、その多才ぶりを発揮している。

俳優としては、マシュー・マコノヒー主演で2011年に公開された法廷サスペンス映画『リンカーン弁護士』のドラマ版『The Lincoln Lawyer(原題)』に出演することが決定している。同作は『ビッグ・リトル・ライズ』『ボストン・リーガル』を手掛けたデイビッド・E・ケリーがクリエイターを務める期待作で、Netflixにて2022年に配信予定。原作者のマイケル・コネリーは今年8月に全10話の撮影が終了したことを明かしていた。

ビル・ブキャナン役/ジェームズ・モリソン

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シーズン4からシーズン7に登場したCTU支部長のビルは公明正大で冷静沈着なキャラクター。職務に忠実だが、違う意見を聞く耳も持っており、それゆえスタッフからの信頼も厚かった。怪しい雰囲気を醸し出しているキャラクターばかりのなかで、常にブレない落ち着いた雰囲気のブキャナンに癒されたファンも多かっただろう。そしてCTUを離れた後の彼は、行動力に益々磨きがかかり、良い意味でのサプライズ登場も果たした。

『24』出演後は、『リベンジ』『プライベート・プラクティス』『ツイン・ピークス The Return』『NCIS ~ネイビー犯罪捜査班』などに出演。昨年と今年放送された『LAW & ORDER: 性犯罪特捜班』シーズン21とシーズン22では、ロリンズの父を演じている。

今年67歳を迎えたジェームズは、俳優業だけでなく、詩や歌も発表しており、週末は時々ヨガの講師もしているそうだ。彼の公式ホームページには「私のヨガ・ストーリー」というタイトルで、高校生のときに初めてヨガに興味を持ったことをはじめ、熱いヨガ愛を語っている。

オードリー・レインズ役/キム・レイヴァー

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国防長官の娘として国防総省で働くなか、ジャックと良い仲に。父ともどもテロリストに誘拐されたり、中国に拉致されたジャックを助けようとして自身も監禁されてしまったり...シリーズのなかでもかなり不運なキャラクターのひとり。

『24』に出演する前のキムは、NYを舞台に警官・消防士・救急救命士たちの活躍を描く『サード・ウォッチ』に救命士キム・ザンブラノ役で出演。同作の製作総指揮ジョン・ウェルズが手掛ける『ER 緊急救命室』とのクロスオーバーエピソードにも登場した。『24』出演後も、大ヒット医療ドラマ『グレイズ・アナトミー』のテディ・アルトマン役や、『レイ・ドノヴァン ザ・フィクサー』のバーグステイン役など医師役のイメージが強いキム。『グレイズ・アナトミー』のスピンオフ『ステーション 19』にももちろん登場している。

『サバイバー:宿命の大統領』では再びキーファーと共演し、息の合った演技を見せたことでも話題となった。
https://www.instagram.com/p/CQX2gSinNmb/
ドイツ出身の母親の影響でフランス語とドイツ語が堪能なキムは、今年52歳を迎え、二児の母でもある。今年5月に母校ボストン大学のインタビューで自身のキャリアを振り返り、新型コロナウイルスの影響で『グレアナ』の撮影が中断し、本編でパンデミックを描くエピソードを盛り込むことで視聴者とつながり、困難な時期を一緒に乗り越えたいと語り、2001年9月11日に発生したアメリカ同時多発テロ事件の時は『サード・ウォッチ』を撮影していたことなど話している。

(文/Moco)

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Photo:『24 -TWENTY FOUR-』© 2001-2002 Fox Broadcasting Company, LLC. All rights reserved./© 2005 Fox Broadcasting Company, LLC. All rights reserved. / © Capital Pictures/amanaimages / © Everett Collection/amanaimages