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ドラマ版『HALO』がわずか2シーズンで打ち切りになった理由

2025年11月7日 ※本ページにはアフィリエイト広告が含まれます

2002年に第1作が発売以降、そのストーリー展開とキャラクターの魅力が人気を博し、世界でシリーズ累計8,200万本以上、7,000億円超えの売上を記録したXboxのFPSゲームソフトを実写ドラマ化した『HALO』。大きな期待を寄せられて始動したプロジェクトは、わずか2シーズンで打ち切りとなってしまったが、その理由とは?

Paramount+による実写ドラマ『HALO』シーズン2にて打ち切り

2002年に第1作が発売以降、そのストーリー展開とキャラクタ …

迷走の歴史と制作の長期化が招いた「時期のズレ」

2005年に実写版映画として始まったこの企画は、その後何度も形を変え、アレックス・ガーランド(『28日後…』)からニール・ブロムカンプ(『第9地区』)、ギレルモ・デル・トロ(『シェイプ・オブ・ウォーター』)、スティーヴン・スピルバーグ(『プライベート・ライアン』)に至るまで、さまざまな人物が関わるほどの一大プロジェクトだった。

しかし、企画に時間がかかりすぎたことで、ゲームの絶頂期はすでに過ぎてしまい、さらに状況を悪くしたのは、シーズン1の評価が今ひとつだったこと。実写化にあたりマスターチーフ(パブロ・シュライバー)のキャラクターや物語全体の筋立て、世界観に大きな変更が加えられた。これには挑戦や映像的価値を称賛する声もあった一方で、一部ファンからは激しく批判された。その苦難を乗り越えてシーズン2へ更新し、ゲームの主要な物語を多く取り込むことで視聴者と批評家の双方から信頼を取り戻しつつあったが、残念ながら番組を存続させるには不十分だった。打ち切りについて公式な理由は示されていないが、高額な製作費とParamountの社内事情の両方の影響を受けた可能性がある。

高額な製作費とParamountの社内事情が重なる

公式な打ち切り理由は明らかにされていないが、その背景には「高額な製作費」と「Paramountの社内事情」という二つの大きな要因が影響した可能性が高い。

シリーズを継続させる上で、製作費と視聴数のバランスは常に重要な議題となる。『HALO』の視聴数自体は極端に少なかったわけではない。米The Hollywood Reporterが伝えるニールセンのデータによれば、シーズン2は5週間にわたり配信シリーズのトップ10にランクインし、その間の総視聴時間は18億分を超えている。

しかし、その視聴時間をもってしても採算が取れないほど、製作費が高額だったのだ。シーズン1の製作費については、1話あたり1,000万ドル(全9話で9,000万ドル)から2億ドルまでと、様々な報告があり、正確な数字は明らかではない。ゲームとしての「Halo」がポップカルチャーの頂点を極めた時期と、ドラマがスタートした時期との間に長い時間が経過してしまったことを踏まえると、当初の期待値以上の予算を費やしてしまったのかもしれない。

そして、Paramount社の会社としての事情も無視できない。ドラマ版『HALO』シーズン2の終了は、ParamountとSkydanceの合併が始まるわずか数か月前のことであった。実際、番組の打ち切りは2024年7月18日に発表されたが、これは合併計画が公になってからわずか2週間足らずの出来事である。

巨額の予算、企画開始からの長すぎる年月、そして新しい経営陣への移行といった要素が重なり、ドラマ版『HALO』は「時と場所に恵まれなかった」と言えるだろう。壮大なプロジェクトは、複雑な要因が絡み合い、志半ばで終焉を迎えることとなったのである。

『HALO』全2シーズンはU-NEXTで配信中。(海外ドラマNAVI)

Photo:『HALO』Halo © 2022 Microsoft Corporation. All Rights Reserved.

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海外ドラマNAVI編集部

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