先日開催されたエミー賞授賞式を欠席し、その動向が注目されていた俳優のエリック・デイン(『グレイズ・アナトミー』『カウントダウン』)が、自身のSNSで神経疾患ALS(筋萎縮性側索硬化症、ルー・ゲーリッグ病)と闘う決意を込めた動画メッセージを公開。難病との闘いを公表して以来、初めて公の場でALSについて語った。
-
『グレイズ・アナトミー』エリック・デイン、ALSとの闘いを涙ながらに告白「右腕は全く動かない」
神経疾患ALS(筋萎縮性側索硬化症)であることを診断されたエ …
エミー賞欠席の真相──そしてALS治療へ向けた新たな挑戦
9月15日、Instagramに投稿された一本の動画。そこに映っていたのは、今年4月にALSの診断を公表した俳優のエリック・デインだった。動画が公開されたのは、前日に行われた第77回プライムタイム・エミー賞授賞式を欠席し、ファンの間で心配の声が広がった直後のこと。
エリックは、大ヒットドラマ『グレイズ・アナトミー』で演じたマーク・スローン医師として、共演者のジェシー・ウィリアムズ(ジャクソン・エイヴリー役)とともにトリビュートに登場する予定だった。しかし、直前で出演を辞退。単に人気キャラクター同士の再会が叶わなかっただけでなく、ALS公表後、初めて公の場に姿を見せる貴重な機会として注目されていた。
エリックは、動画の中で「僕はエリック。俳優であり、父であり、そして今はALSと共に生きる人間です」と告白。ALS治療法を追求する団体「I AM ALS」のTシャツを着用し、「ALSは100年以上不治の病とされてきましたが、現状を受け入れることはもうやめます。最速で治療法を見つける必要があるのです」と力強く訴えた。
さらに、彼は「I AM ALS」と共同で「Push for Progress」という新たなキャンペーンを立ち上げることを発表。今後3年間で10億ドルの資金調達を目標に掲げ、ALS撲滅への強い意志を表明した。
ALSの症状を赤裸々に告白──右手の異変がALS発覚のきっかけに
エリックが投稿した動画は、多くのファンに勇気を与えた一方で、その症状を心配する声も寄せられた。動画の中で、彼の言葉はゆっくりで一部不明瞭に聞こえ、さらに右腕に明らかなけいれんが見られたのだ。
これについて、エリックが提携する団体「I AM ALS」は「ALSは全身の筋肉に影響を及ぼす残酷な病気です」と説明。エリックが以前、出演したテレビ番組『Good Morning, America(原題)』のインタビューで、ALSを発症するきっかけとなった異変についても語っている。それは、最初に右手の力の弱まりを感じたことだったという。ALS公表後、沈黙を続けていたエリックが、自らの言葉で病と向き合う姿は、多くの人々の心を揺さぶった。
『グレイズ・アナトミー』はDisney+(ディズニープラス)で配信中。(海外ドラマNAVI)