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「ニコロデオンの闇」元子役ドレイク・ベルが語るアメリカの“腐敗した保護システム”

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2004年から4シーズンにわたり放送された子ども向け番組『ドレイク&ジョシュ』に主演したドレイク・ベルが、米放送局ニコロデオンの闇を告発している。人気子役として成功を収めたように見えた彼だが、実際には精神的・金銭的に過酷な状況に置かれていたという。

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子役の搾取システム

ポッドキャスト番組『The Unplanned Podcast(原題)』に出演したドレイクが、子役たちの報酬システムの実態を明かした。彼によれば、当時の出演者の多くは「残留印税(リピート放送などで得られる二次的な収入)」を一切受け取っていないとのこと。

残留印税は一般的にTV俳優が長期的な収入を得る手段で、100話以上の放送によりシンジケーション契約に至ることで実現するのが通例だが、ニコロデオンの多くの番組は、そのラインに届かないよう設計されていたと、ドレイクは指摘している。実際、アメリカではNetflixで『ドレイク&ジョシュ』がトップ10入りし、複数のチャンネルで一挙放送が組まれているが、彼には一銭の印税も入ってこないという。

ドレイクは、子役を搾取するスタジオ幹部について「邪悪で腐敗した連中が大勢いる」と痛烈に批判。「あいつらは僕たちに精神的にも感情的にもあらゆることをして、最後は狼の群れに放り出すんだ。それで僕たちは、“やった、今月は家賃が払える”って思うしかない」と語り、「葉巻をくゆらせた太ったネコ(幹部)が、バイアコムの上層部で児童労働の甘い汁を吸っている」と皮肉を込めて非難した。彼の言葉は、エンタメ業界に潜む搾取の構造を鋭く浮き彫りにしている。

13歳で受けた性的虐待の告白

さらに深刻なのは、彼が告白した性的虐待の被害だ。2024年に放送されたドキュメンタリー『Quiet on Set(原題)』でドレイクは、自身が13歳だった時に、ニコロデオンのセリフコーチでマネージャーでもあったブライアン・ペックから繰り返し性的虐待を受けていたことを初めて公表した。

数々の性的暴行疑惑でペックは2003年に逮捕され、16ヶ月の実刑判決と性犯罪者としての登録義務を科されたが、当時ドレイクが被害者であることは公表されていなかった。ドレイクは、子役を保護するシステムの根本的な欠陥と、それを利用する大人たちの腐敗を強く非難している。

子役して人気を博した俳優が今なお苦しんでいる現実を前に、子役の権利保護や長期的な補償制度の必要性が改めて問われている。

ドレイクの代表作の一つである映画『ヘレンとフランクと18人の子供たち』はDVDがリリース中。(海外ドラマNAVI)

参考元:Deadline

Photo:Instagramアカウント@19casualfunnymanより

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海外ドラマNAVI編集部

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