デヴィッド・テナント主演の英クライム・サスペンス『ブロードチャーチ ~殺意の町~』を3シーズンで終わらせなければならなかった理由を、クリエイターであるクリス・チブナルが明らかにした。
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『ブロードチャーチ』クリエイターのミステリー小説がドラマ化
『ブロードチャーチ ~殺意の町~』のクリエイターや『ドクター …
重大犯罪は稀だから…
チブナルは現在、作家としても活動しており、自身のデビュー小説「Death at the White Hart(原題)」を引っ提げて英ヘイ・フェスティバルに登壇。その場で『ブロードチャーチ』を続けなかった理由を明かした。
「『ブロードチャーチ』を続けなかった理由のひとつは、作品がいつの間にか“ニューヨークの刑事ドラマ”や『バーナビー警部』のようになってしまうのを避けたかったからだ」
「つまり、“重大犯罪は稀である”ということを強調する必要があると考えていた。それがキャラクターや警察の心情にどう影響を及ぼすか――そこがとても重要なんだ」
また、新作小説の舞台が『ブロードチャーチ』と同じドーセットである理由を問われた際、「不協和音が面白いのだと思う」と述べたという。
ジャンルを通して「人間性」を描く
さらにチブナルは、「物語の根底にあるのは、結局“人間性”だ」と続けた。
「ジャンルというのは人間性を映すプリズムに過ぎない。描いているのは極限状況に置かれた人々の姿であり、それこそが僕の関心事だった」
チブナルの小説「Death at the White Hart」は、イギリスで今年3月に刊行され、6月にはアメリカでも発売予定。さらに同作のドラマ化も進行中で、英ITVが2025年に撮影を開始し、ITV1にて放送予定だという。
また彼は、アガサ・クリスティ原作「七つの時計」のNetflixドラマ化企画にも携わっている。
なお、かつて『ドクター・フー』のショーランナーを務めたチブナルだが、同作への復帰については「絶対に戻ることはない」と明言している。「自分の時代にはっきりと線を引いた」と語ったその姿勢は、今後も揺らぐことはなさそうだ。
『ブロードチャーチ』シーズン1~3は、シネフィルWOWOW プラスで配信中。(海外ドラマNAVI)