全米熱狂の長寿シリーズ『NCIS ~ネイビー犯罪捜査班』(以下『NCIS』)の生みの親であり、オリジナル・クリエイターのドナルド・P・ベリサリオ。彼の前で決して口にしてはいけないタブーがある。それは、本作を『JAG 犯罪捜査官ネイビーファイル』(以下『JAG』)の「スピンオフ」と呼ぶことだ。
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なぜ『NCIS』をスピンオフと呼んではいけないのか
両番組ともに海軍を舞台とし、同一のユニバース(世界観)を共有している事実に相違はない。しかしドナルドは、シリーズの初期段階から、『NCIS』を90年代に放送された自身の法廷ドラマ『JAG』から遠ざけるために、並々ならぬ執念で戦い続けてきた。
「これはスピンオフではない」ドナルドはテレビ芸術科学アカデミー基金のインタビューに対し、二つのシリーズが掲げていた目標は明確に異なっていたと説明している。『JAG』は高めの年齢層をターゲットにしていた。一方、こちらはより若い観客をターゲットにした、若者向けのスタイリッシュなドラマを目指していたのだ。それこそが時代のニーズだった。『JAG』と結びつければ、若者たちは『あの番組の別バージョンに過ぎない』と判断し、視聴を止めてしまうだろう」
ドナルドは『JAG』との比較を避けるため、宣伝材料から自分の名前を外すことまで要求したという。しかし、その悲痛な嘆願が放送局の耳に届くことはなかった。結局、番組は法廷ドラマの派生作品として大々的にプロモーションされることになった。この決定に対し、ドナルドは今なお、自身のヒット作がスピンオフとして定義されることに納得していない。
プロモーション戦略がもたらした代償
結びつけられたことが、一部の地域において視聴者獲得の障壁になったと信じている。もちろん、アメリカ国内で本シリーズが成功を収めたのは周知の事実だが、もし「スピンオフ」として宣伝されていなければ、さらに幅広い層を魅了していた可能性があるというのだ。
「私が予測した通りのことが起きた。それは間違いだったのだ」とドナルドは語る。その根拠として、彼はオーストラリアでの成功例を挙げた。同国で『NCIS』が18歳から35歳の層でトップを記録したのは、派生作品として宣伝されなかったからだというのだ。対照的に、アメリカではCBSがスピンオフとして大々的なキャンペーンを展開したため、視聴層の主流が50歳以上に偏ってしまったのだと彼は分析している。
この見解を裏付けるデータも存在する。過去の統計によれば、『NCIS』は一貫してアメリカの高齢視聴者の間で圧倒的な人気を誇ってきた。シリーズの顔であったマイケル・ウェザリーもかつて「The Futon Critic」に対し、この刑事ドラマが18歳から34歳の女性層に十分アピールできていない事実に言及していた。
とはいえ、CBSが誇る『NCIS』は、20年以上にわたってヒットの最前線を走り続けている。2026年初頭にはシーズン24への更新も決定し、依然として勢いは衰えていない。ターゲット層を巡る生みの親の葛藤はあれど、本作が年齢を問わず多くのファンを引きつける、唯一無二の作品であることに変わりはない。
『NCIS ~ネイビー犯罪捜査班』シーズン23はDlifeにて放送中。シーズン1~22はHuluで配信中。(海外ドラマNAVI)
参考元:TV Line






