
医療ドラマの金字塔『ER 緊急救命室』で12シーズンわたってジョン・カーター医師を演じたノア・ワイリー。今年1月にスタートした新作ドラマで再び医療現場に戻った彼はトーク番組『Jimmy Kimmel Live!(原題)』に出演。主演を務める米HBO Maxの医療ドラマ『ザ・ピット/ピッツバーグ救急医療室』についてトークを展開した。
「実際の医者にはなれない」と語った理由とは?
『ER』を含めると15年以上も医師を演じていることから、ジミーが「実際のメディカルスクールよりずっと長い」と冗談を言い、「現実でも医師になれるんじゃないか」と問いかけると、ノアはきっぱりと否定。
「試練を乗り越えることで、自分が医師としての素質があるかどうかわかると思う」とノアは説明し、「私が試された時、医師に必要な素質は自分にはないと気づいた」と正直な気持ちを語った。
「最初の試練のことも覚えている−。私だけじゃなくて、(『ER』で共演した)ジョージ・クルーニー(ダグラス・ロス役)、エリック・ラ・サール(ピーター・ベントン役)、アンソニー・エドワーズ(マーク・グリーン役)とアンソニーの当時4歳くらいだった息子のベイリーも一緒に、ある日ワーナー・ブラザースの向かいにあるスモークハウス・レストランに昼食を食べに行った。みんなドラマの医者の格好のままで」
「その時、ベイリーがフライドポテトで喉を詰まらせてしまって、笑いごとではないんだけど、おもしろかったのは、医者の格好をした4人の大人が何をしたらいいのかまったくわからないでいたこと」
「その時、バスボーイ(ウェイターの補助)がきて、ベイリーの背中をちょっと押したらポテトがポンと出てきた。レストランにいた人たちは、医師の格好をした4人がまるで昔のコメディアングループ『キーストン・コップス』みたいにドタバタしているのを見ていた」とノアは続け、「その時に、私たち4人は本当の医師にはなれないんだなと実感したよ」と医師にはなれないと悟った瞬間について明かした。
『ザ・ピット』出演の理由は“今、必要な物語だから”
さらに、ノアは自身の母が看護師であり、彼が演じる医療シーンの不正確さについてよく指摘されていたことも告白。『ザ・ピット』は医療関係者からその正確さを評価されているが、一方で自身の言い間違いや、聴診器の向きが逆であることなどを指摘されていると正直に明かした。
3月には米Peopleのインタビューで、再び医療ドラマに出演することは「高校に戻るような感覚だった」と語ったが、長い間、医療ドラマへの復帰には消極的だったという。それでも出演を決めた理由について、ノアは「『ザ・ピット』は今、本当に必要とされているファーストレスポンダー(緊急対応者)にスポットライトを当てる機会だと思ったからです」と説明。しかし、「伝えるべきこと、もしくは新しく伝えるべきこと」が必要だと感じていたようで、「そうでなければ『ER』の遺産を台無しにするリスクがありました」とも語った。『ザ・ピット』は『ER』出身のR・スコット・ゲミル(クリエイター兼ショーランナー)とジョン・ウェル(製作総指揮)が手掛けている。
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参考元:People