『ヴァンパイア・ダイアリーズ』ポール・ウェズレイの新作ドラマが決定

『ヴァンパイア・ダイアリーズ』のステファン・サルバトーレ役で知られるポール・ウェズレイが、ウクライナを舞台にした戦争スリラー『Unspoken(原題)』に主演することが分かった。米Deadlineが伝えている。

ロシアのウクライナ侵攻時に起きた実話がもとに

ポールが参加するのは、2023年に開催されたテレビ作品の国際イベント「シリーズマニア(Séries Mania)」で最高賞を受賞したウクライナドラマ。6話構成のこのリミテッドシリーズで脚本を手掛けるのは、ポーランド出身のフィリップ・シチンスキとウクライナ出身のジャナ・オジルナ。制作会社として、ポーランドのMatch & Spark、ロサンゼルスを拠点とする5X Mediaが参加し、5Xにとっては初のヨーロッパを拠点とした脚本付き作品になる。

ポールの役柄は、元兵士で今はポーランドでタクシー運転手をしている男。ロシアのウクライナ侵攻が起きたあの日、キーウにいて切迫した様子の妻から電話を受けた彼は、家族を安全な場所へと導くために国境を越えようと一刻を争う。電話を通じて恐怖と暴力の中を抜けていく様子が描かれる本作は実際の出来事をもとにしていて、戦火の中での奮闘と内面的な葛藤を追う。

ポーランド、ウクライナ、ドイツ、アメリカという4ヵ国の共同製作。メガホンを取るのは、『グッド・ドクター 名医の条件』『Dr.HOUSE ―ドクター・ハウス―』『FRINGE/フリンジ』などで監督を務めてきたデヴィッド・ストレイトンで、彼はこれまでに何度も国際部隊を支援するボランティア活動のためにウクライナへ出向いているという。

英語に加えて、ウクライナ語とポーランド語が入り混じることになりそうな本作の撮影は、2025年の終わりから2026年の初めにかけての冬の時期に東欧で開始予定。2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻開始から先日で1000日が経過したが、まだこの戦争は続いている。

ポールは「戦争に揺れるこの世界で、一人の男と彼の家族の視点を通して、この紛争の人間的な側面に命を吹き込むべく情熱を注いでいるところだよ。視聴者がポールの葛藤に共感して、人生で大切なものや価値のあるものを感じ取ってくれたらと思うし、悲惨な経験からの立ち直りやプレッシャーにさらされた状況下における人間の精神に対する理解を深めてくれたらいいね」と述べている。

『ヴァンパイア・ダイアリーズ』全8シーズンはHuluにて配信中。(海外ドラマNAVI)

参考元:米Deadline