Netflixオリジナルシリーズ『モンスターズ:メネンデス兄弟の物語』を手掛けたクリエイターのライアン・マーフィーが、同作のモデルになったメネンデス兄弟に対して「私に感謝すべき」と発言したことが明らかになった。
私に花を贈るべき
『Glee/グリー』や『9-1-1:LA救命最前線』などの人気シリーズを世に送り出したヒットメイカーとして知られるライアン・マーフィー。9月19日よりNetflixにて配信開始となった『モンスターズ:メネンデス兄弟の物語』も大ヒットを記録。
『モンスターズ:メネンデス兄弟の物語』は、両親を殺害した罪で1996年に有罪判決を受けたライル&エリック・メネンデス兄弟の事件に焦点を当てている。現在も仮釈放なしの終身刑に服している兄弟だが、弟エリックが同作について「人物描写が不正確で悪意がある」と批判したことでも話題になった。
The Hollywood Reporterのインタビューに答えたマーフィーはそんな批判を一蹴。メネンデス兄弟は「被害者ぶっている」と主張し、彼らについて自身の考えを明かした。
「メネンデス兄弟は私に花を贈るべきです。この30年間、彼らがこれほど注目されたことはありませんでした。アメリカだけでなく、世界中から注目されているんです。彼らの人生とこの事件に対する関心が、ある種のほとばしりを見せています。私の番組のおかげで、多くの人々が彼らを助けたいと申し出ているのは事実です」
続けてマーフィーは、「メネンデス兄弟やその妻たち、あるいは弁護士たちが、“あの作品は二人を正確に描いた素晴らしいものだった” と言うような世界線は存在しないでしょう。そんなことは決して起こらないし、私はそんなことに興味もなかったんです」と話す。
同シリーズでは、兄弟間の近親相姦関係をほのめかすなど、実際の事件にドラマチックな脚本が加えられているため賛否様々な意見が出ているが、マーフィーはそもそも彼らについて正確な描写をすることに興味がなかったという。
兄弟は裁判の中で、父親から長年にわたって性的虐待を受けてきたことを暴露するつもりだったため、報復を恐れて父親を殺したと主張した。検察側は、殺害は父親の遺産相続をめぐって行われたと主張し、仮釈放の可能性のない終身刑を宣告するのに十分説得力のある主張だと認められた。
『モンスターズ:メネンデス兄弟の物語』は、Netflixにて独占配信中。(海外ドラマNAVI)
Photo:© 2024 Netflix, Inc.