U-NEXTとMaxが独占パートナーシップ契約!国内のコンテンツも海外へ

U-NEXTは、ワーナー・ブラザース・ディスカバリーと新たな独占パートナーシップ契約を締結し、9月25日(水)14時(予定)より、同社が展開する動画配信サービス「Max」がU-NEXTに登場することが発表された。9月19日(木)に都内で行われた新戦略発表会の模様をお伝えしよう。

日本のIPをグローバルに配信

U-NEXT

2021年3月に米ワーナーメディアと独占SVODを締結していたU-NEXT。そんな付き合いの長さもあって、Maxが誇る8ブランド(「HBO」「MAXオリジナル」「ハリー・ポッター」「DC」「ワーナー・ブラザース」「カートゥーン ネットワーク」「ディスカバリーチャンネル」「アニマルプラネット」)の作品を独占的にリリースすることがこの度決まった。

発表会には、U-NEXT代表取締役社長の堤天心と取締役COOの本多利彦、そしてワーナー・ブラザース・ディスカバリーのアジア・パンパシフィック プレジデントのジェームズ・ギボンズが登壇。この新たな提携がもたらすものや今後の展望を語った。

U-NEXTはここ1年あまり、多数の取り組みを行ってきた。例えば、2023年7月にParaviとサービス統合し、TBSやテレビ東京の人気番組をおよそ1万本追加。また2022年以降、ライブエンターテインメントを抜本的に拡大し、年におよそ300本のライブをリリース。さらにはサッカーやゴルフ、野球、格闘技などのスポーツジャンルを強化している。

U-NEXT

そんなU-NEXTの有料会員は430万人超。ステイホームが進んだ2020年以降、順調に右肩上がりを続け、4年前に比べておよそ3倍の会員数へと成長している。その数を500万人以上に増やすための今後の2つのキーワードは、「オリジナルIP」と「グローバル」。

前者の「オリジナルIP」については、2020年以降、オリジナルIPの創出に注力しており、U-NEXTオリジナルの書籍、コミックを多数リリース(一部は紙の本としても発売)。今年すでにオリジナルIP2作品(芥川賞作家・藤野千夜の長編小説「団地のふたり」、オリジナルコミックの「五十嵐夫妻は偽装他人」)の実写化が決まっている。

後者の「グローバル」では、世界のコンテンツを日本へもたらすだけでなく、日本のコンテンツをU-NEXTから世界へもたらすという、双方向の動きを想定していることが明かされた。多種多様のコンテンツを誇るU-NEXTを介して日本の映画・ドラマ・アニメ・音楽ライブをMaxからグローバルに配信してゆき、日本のIPを育てるパートナーになることを目指すという。

ギボンズは「日本のコンテンツが持つ力を信じています。特にプレミアムドラマ、アニメが重要かなと考えています」と述べている。日本語が全編の7割を占める『SHOGUN 将軍』が先日のエミー賞で作品賞を含む史上最多の18冠を達成したり、日本のアニメーション、漫画をもとにした作品が国外でも人気を博す中、2020年5月にアメリカでローンチされ、いまや世界65の国と地域で展開されるプラットフォームであるMaxとのコラボレーションは、日本市場にとっても大きな変化をもたらすことになるかもしれない。

コリン・ファレルのメッセージ動画も

今後のラインナップとして、明日20日(金)に配信開始となる『THE PENGUINーザ・ペンギンー』、大ヒット映画の前日譚ドラマ『デューン 預言』が11月、『AND JUST LIKE THAT... / セックス・アンド・ザ・シティ新章』『THE LAST OF US』の新シーズンが2025年に上陸予定であることも紹介された。『THE PENGUINーザ・ペンギンー』からは予告編のほか、主演のコリン・ファレルの日本に向けたメッセージ動画も上映された。

U-NEXT

AmazonやNetflixのようにMaxとしてローンチするのでなく、より効果的な方法として実現したMaxとU-NEXTのパートナーシップ。前述した双方向の動きも含めて、今後の彼らの取り組みを注視したい。

(海外ドラマNAVI)