『クリミナル・マインド』シーズン17の映像が暗すぎる！？ショーランナーが説明

2024年8月12日 2024年8月9日 ※本ページにはアフィリエイト広告が含まれます

人気ドラマ『クリミナル・マインド　FBI行動分析課：エボリューション』のシーズン17を見た視聴者からの「映像が暗すぎる」という声に、ショーランナーを務めるエリカ・メッサーが答えた。米TV Lineが伝えている。

デバイスを変えれば問題解決？

米CBSで2005年に幕を開けた犯罪捜査ドラマ『クリミナル・マインド』では、これまでも映像の暗さが話題に上ることはあったが、特に本国アメリカで今年6月から8月にかけてリリースされた最新シーズンは全体的にダークで見えにくいと感じる視聴者が多かったようだ。

実際にTV Lineの元には、シーズン17の放送が終了したタイミングで映像の暗さに対する視聴者からのコメントが寄せられることに。「画面の中で何が起きているのかを見たいだけなのに、どうしてあんなに映像が暗いの？」「次のシーズンでは何が起きているのかをついに見ることができるのかしら？」「このシーズンにA評価を付けたかったけど、どのエピソードも暗くて…見るのが本当に大変だった！　なんとか耐えたけど、何度も見るのを止めそうになった」といった声が届いている。

こうした声にメッサーが反応。「その件は聞いてるわ。前にも言われたの」と語るメッサーは、取り沙汰されている映像の暗さは自分たちが意図したものではないと説明している。「（視聴者の声を受けて）撮影監督と話したし、技術面の担当者とも話した。皆さんにお届けしているものを私たちもミックス段階で見たけれど、暗くないということで満場一致した。だから何が起きているのか私には分からない」

メッサーによれば本来の映像は暗くないそうだが、彼女自身も本作を見ていて暗さが気になったことはあり、その違いの一因はどのデバイスで視聴するかによるという。「パソコンで見ている時は、データが圧縮されるから暗く見えることがある。テレビで見ている時はサウンドステージで見ている時よりも映像がもっと明るくなってしまって、ちょっとイライラさせられる。最初は“私のテレビの設定の問題かも…”と思ったけど、そうではないのよね。なぜなら、Paramount+のほかの作品やApple TVで配信されている作品もテレビで見るけれど、そちらはちゃんと制作側が意図した通りの明るさで見ることができるから」

TV Lineは異なるデバイスによる映像比較を実施。例えば、ソニーのテレビでApple TVを介した際（下の写真の左側）と、MacBook ProでParamount+を介した際（同右）とでは、同じシーンにもかかわらず明暗が大きく異なると紹介している。

なお、映像の暗さが話題に上ったのは『クリミナル・マインド』に限った話ではなく、『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』『ロード・オブ・ザ・リング：力の指輪』『イエロージャケッツ』『アメリカン・ホラー・ストーリー』『ブラック・ミラー』といった作品に対しても同じような声が業界内からも上がっている。

こうした暗すぎて見えないドラマが増えている状況について昨年11月に米Vultureが取り上げたが、その際にとある撮影監督は理由の一つにドラマの大量生産があると指摘。「多くの人々が短期間でドラマを作ってきた」と、近年の供給過多とも言えるドラマ制作が低照度レベルに影響をもたらしているとの見解を示した。その撮影監督はさらに、暗いシーンをレンダリングする際には、特定のテレビブランドがほかよりも優れていることがある上、動画配信サービスごとに異なる圧縮方法などがあるため、それによって同じ作品でも見え方が異なる場合があるのだとも述べている。

メッサーは、映像が暗すぎると言っている人の多くは、テレビでなくパソコンで視聴しているようだと分析。「私自身、パソコンで再生した場合は（映像が）暗いけれど、テレビだとそんなに暗くないもの。私たちが提供しているものも暗くないという認識でいるわ」

『クリミナル・マインド』シーズン17やほかの作品の映像が妙に暗いと感じた時には、メッサーの助言を受けてパソコンではなくテレビで鑑賞するなど、必要に応じて視聴環境を工夫した方がいいかもしれない。

『クリミナル・マインド』シーズン1～16はDisney+（ディズニープラス）にて配信中。（海外ドラマNAVI）