西島秀俊、ジュディ・オング、YOU、國村隼など、日本人キャストが多数出演するApple TV+のミステリードラマ『サニー』はユニークなストーリーを展開する一方で、ディズニーの人気映画『ベイマックス』との類似点も多い。
『サニー』と『ベイマックス』の共通点
Appleの実写ドラマと、ディズニーのアニメーション。一見異なるこの両作には、多くの共通点がある。例えば、どちらの作品も舞台は近未来都市(『ベイマックス』は東京とサンフランシスコをモデルに、『サニー』は京都が舞台)で、主人公は悲劇的な事故で愛する人を失い、後にロボットと協力して隠された陰謀を暴き、愛する人の事故の真相を突き止めるという物語。
両作とも主人公たちの悲しみと葛藤を描きつつ、人間とロボットの関係を深く追求するが、これらの類似点を軸に置きながらも、トーンやキャラクターの描き方、テーマは大きく異なる。
『サニー』はAIを複雑かつダークに扱う
『ベイマックス』の原題は『Big Hero 6』であり、その名の通り、物語の後半はスーパーヒーロー映画として展開。明るいトーンと、鮮やかな色彩で観客を魅了しつつ、スリリングなアクションも取り入れ、家族向けの軽快なユーモアも重視している。
それとは対照的に、『サニー』は説得力をもつミステリードラマで視聴者を惹きつけ、ダークなビジュアルとテーマで、人類とAIの複雑な関係を掘り下げる。単にテクノロジーを悪者扱いするのではなく、ロボット工学とAIを包括的に描き、テクノロジーが人類にどのような影響を与えるか、プラスとマイナスの面で明確に語る。AIの進歩による現実世界の懸念点に触れるため、より身近なテーマに感じるかもしれない。
ロッテントマトをもとに『サニー』と『ベイマックス』を比較
大手レビューサイトRotten Tomatoes(ロッテントマト)のスコアに注目すると、『ベイマックス』はTomatometer(批評家の評価)が90パーセント、Audience Score(視聴者の評価)が91パーセントを記録。一方『サニー』はTomatometerが91パーセント、Audience Scoreが88パーセントという結果に。
ただし、『ベイマックス』は200人以上の批評家と、10万人以上の視聴者のレビューが反映されているのに対し、『サニー』は配信が始まってから日も浅いため、36人の批評家と、50人未満の視聴者のレビューしか得ていない。
それでも、両作とも高い評価を受けていることに変わりなく、見比べてその類似点と相違点を楽しんでみるのもいいかもしれない。
『サニー』は、AppleTV+にて独占配信中。(海外ドラマNAVI)
参考元:Screen Rant
Photo:Apple TV+提供『サニー』