8シーズン続き、その後も『THE FLASH/フラッシュ』や『SUPERGIRL/スーパーガール』、『レジェンド・オブ・トゥモロー』といったアローバース作品が生まれるきっかけとなったドラマ『ARROW/アロー』。本作でクリエイターを務めたマーク・グッゲンハイムがインタビューに応じ「アローがヒットしなければ放送局そのものがなくなる」とプレッシャーを掛けられていたことがわかった。
アローバースもなかったかも…
ポッドキャスト番組「The Showrunner Whisperer」に出演した共同クリエイター兼製作総指揮のグッゲンハイム。『ARROW/アロー』のパイロット版(第1話)の製作が正式に放送局The CWからオファーされたあと、ワーナーブラザースの会長からランチに誘われ、そこで驚くべきことを聞いたという。
「ランチの場で、もし『アロー』がヒットしなければ、The CWは存在しなくなるだろうという現実を事細かに説明してくれました。それから、放送局全体を存続させるというプレッシャーも抱えることになりました」
売り込むのが決して簡単ではなかった『アロー』の製作開始当時を振り返ったグッゲンハイム。それまでに存在していなかったようなスーパーヒーローのドラマシリーズを作ろうとしていたそうで、その当時もっとも近いドラマだった『ヤング・スーパーマン』を例に出し話を続けた。「でも、『アロー』は『ヤング・スーパーマン』とは全く別の作品だった。より現実的だし、ダークでアクションも多かった。だから、挑戦的な作品だったんだ」
しかし、その賭けは報われた。『アロー』はThe CWを代表する高評価番組の一つとなり、第1シーズンは同局で3年間、最も視聴されたドラマとなった。その後8シーズンにわたり放送され、「アローバース」として知られるスピンオフを立ち上げた。『The Flash/フラッシュ』、『SUPERGIRL/スーパーガール』、『レジェンド・オブ・トゥモロー』はすべてThe CWで放送され、『BATWOMAN/バットウーマン』や『ブラックライトニング』が加わったのだ。
グッゲンハイムはその日々を懐かしく振り返り、The CWがオリジナルのドラマ番組製作から方向転換している現状では、その日々が再び訪れることはないだろうと考えている。「今では『アロー』を作ることはできないでしょう。あのときの自由な創造的余裕を持ってはできなかっただろう。それはビジネスにおいて非常に特別でユニークな時代だったので」
そんなアローバースのヒットも虚しく、2022年にThe CWは米国最大手のNetstarに買収され、黒字化するために多くのドラマの打ち切りを決定。今後はより費用対効果の高い台本なしの番組、つまりリアリティ番組や質の高いシンジケート番組をラインアップに加えるとしている。
『ARROW/アロー』全8シーズンはNetflixで配信中。(海外ドラマNAVI)
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Photo:『ARROW/アロー』ARROW and all related pre-existing characters and elements TM and © DC Comics. Arrow series and all related new characters and elements TM and © Warner Bros. Entertainment