今年2月19日に53歳でこの世を去ったエリック・デイン(『グレイズ・アナトミー』)。彼の遺志を継ぐAI音声復元プロジェクトについて、妻が語った。米Varietyが報じている。
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『グレイズ・アナトミー』エリック・デインが53歳で死去
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完璧に再現された声に感激
2025年にALS(筋萎縮性側索硬化症)の診断を受けたことを公表していたエリックだが、最期の数週間、音声技術に特化したAI企業「ElevenLabs」が推進する音声復元プロジェクトに参加していた。過去の録音から合成音声を作成し、彼のコミュニケーション能力を復元させる手段であると同時に、二人の娘に自身の重要な一部を残す試みでもあった。
妻のレベッカ・ゲイハート・デインはこう回想する。「エリックは、日に日に声が出せなくなり、コミュニケーションが困難になっていったので、この技術に非常に興奮していました」
亡くなる数週間前、エリックは自身が提供した過去の録音データから、ElevenLabsが精密に再現した自身の声を聴くことができた。「エリックは自分の声を聞くのを心待ちにしていました。あれは本当に大きな、力強い瞬間で、再生を聞いて明らかに感情が高ぶっていました。私はエリックの音声を聞いた時、涙が溢れてきました。その場にいた全員が泣いていたと思います」
この音声を娘たちに聞かせたというレベッカ。二人の反応は、「これ録音じゃないよね? パパの声だもん。パパそのものだよ」というものだったそう。それほど完璧に彼の独特の話し方を、見事に捉えてくれて再現していたのだ。
さらに「私たちはこの声を手にできて感激しました。私たちは皆、エリックが既に経験していた声の喪失に本当に苦しんでいたのです。彼の声を持てていると思うと、ただただ安心します。彼がこの音声復元技術を、できるだけ多くの人に届けてほしいと願っていたと確信しています」と続けた。
エリックはドキュメンタリーに出演予定だったが…
ElevenLabsは、ALSなど末期神経疾患により徐々に発話能力を失っていく患者に対し、生涯無料のサポートサービスを提供することを約束しており、約100万人の支援をしている。
この取り組みを広めるため、同社はドキュメンタリー短編シリーズ『11 Voices(原題)』を制作した。7,000人以上に及ぶ支援対象者の中から数名を選び、同社の技術と声の復元プロジェクトがもたらした変化を綴るという内容だ。
エリックはシリーズ特別編への出演を予定していたが、健康状態が悪化し撮影が不可能となった。『11 Voices』は3月13日、テキサス州オースティンで開催されるイベント、SXSWフェスティバルで初公開される。妻のレベッカは、当初エリックが出演予定だったプレミア上映に関連するパネルセッションに参加する予定だ。
「エリックは、愛と(ALSに関する)運動を提唱したいと思っていました。だから私は彼のためにこれを続けています。100万人の人々が声を持ち、子どもや愛する人、介護者、医師、職場で意思疎通できるようになる―これは本当に大きな運動だと思います」
『グレイズ・アナトミー』シーズン1~20はDisney+(ディズニープラス)で配信中。(海外ドラマNAVI)





