『マッドマックス:フュリオサ』アニャ・テイラー=ジョイ演じる戦士フュリオサの魅力とは

ついに日本でも5月31日(金)より公開中の『マッドマックス:フュリオサ』。フュリオサを演じるアニャ・テイラー=ジョイが彼女の魅力や、本作を通して自らに起きた変化について語っている。

アニャが特に重要視したのは「感情の描かれ方」

今なお世界中のファンを魅了し続ける唯一無二の伝説的サーガ『マッドマックス』最新作にして、前作でシャーリーズ・セロンが演じ人気を博した戦士フュリオサの過去、そして怒りの“原点”を描き出した本作。

ハリウッド最旬俳優として注目を集めるアニャが主演を務め、宿敵ディメンタス将軍(クリス・ヘムズワース)への復讐に燃える若き日のフュリオサを熱演。大切なものを奪われるも、自ら戦い取り戻そうとするその姿が、多くの女性たちに勇気と希望を与える、そんな強く気高いフュリオサを全身全霊で体現している。

マッドマックス:フュリオサ

現在放送中の連続テレビ小説『虎に翼』でも、日本史上初めて法曹の世界に飛び込み、性別を理由に虐げられる世界を変えるべく立ち向かう女性の姿が、連日大きな反響を呼んでいるところ。まさに時代が求める最強のヒーロー・フュリオサについて、演じるアニャが特に重要視したのは、女性の感情の描かれ方だったという。

「私が本当に熱心に考えていたのは、女性の怒りが誤って描かれていることが多いということなんです。女性たちが酷い扱いを受けても、黙って座って一粒の涙を流す……なんて台本をたくさん読んだけど、それは違う。私たちだって人間だから感情もあるし怒りもする。時には暴力的になることもある。特に、暴力の世界で生きてきたこのキャラクターにとっては。そしてそれは私がとても強く信じていたことであり、彼女を応援したいと思ったんです」

そんなアニャに常に寄り添い道を示してくれたのが、『マッドマックス』の創始者にして本作でもメガホンを取ったジョージ・ミラー監督。

マッドマックス:フュリオサ

「ミラー監督はそんな私を見て、『オーケイ、わかったよ。その気持ちは本当にわかるよ』という感じで受け止めてくれる。こんなにすべての物事や決断に対して細部まで深く考える人には会ったことがない。本当にすごいと思います。あなたがたがスクリーンで観るものはすべて、ミラー監督の承認、確認、再確認を経てそこに映っています。彼には本当にたくさんの刺激を受けていますね」と、ミラー監督の圧倒的な優しさと才能に間近で触れたことが、何よりの収穫だったことを明かしている。

アニャが演じる本作でのフュリオサは、セリフで多くを語らない役どころ。そのため、アニャの“目”の演技の素晴らしさに注目が集まり、絶賛の声が相次いでいる。アニャ自身も、そんなフュリオサのキャラクターをしっかりと受け止め演じ切ることができたという。

「フュリオサがほとんど話さないことはあまり気にはなりませんでした。私にはそれはキャラクターの一部だと思えたから。彼女が無口なのはとてもよく理解できました。私にとってこのことが意味するのは、本来私が持つ、ボディーランゲージ、目、そして場合によっては息遣いがあれば、何かを伝えるためには十分だということ。そしてこのことが、境界線のどちらへも行けずにいた私に、まったく別の、演技の世界への扉を開けてくれたんです」

そう語るように、フュリオサというキャラクターがアニャ自身をも成長させてくれたことを明かしている。

マッドマックス:フュリオサ

「この物語をどう伝えるか、創意工夫が必要でした。そのおかげで大事な瞬間たちが生き生きとして、キャラクターにとても合っていたと思います。考えてみれば、この映画のなかの彼女は、ほとんど主体性を持ちません。彼女は忍耐強く、とても長い間、自分の環境の小さな変化さえすべて受け止めてきたんです。そして彼女が主体性を持ったとき、私も自由を感じました。ファーストテイクで私の感情は爆発して、とてもいい気分でした」

自らの怒りを限界まで解放しながら、復讐のエンジンを鳴らし続ける戦士フュリオサ。そんな彼女を演じる上では、キャラクターへの理解を深めることはもちろんのこと、『マッドマックス』最新作にふさわしい規格外のアクションに挑むなど、アニャは並々ならぬ努力を重ねている。その陰には、やはりミラー監督という大きな心の支えがあったことが大きいようだ。

「ミラー監督に対しては、愛と尊敬、そして称賛の気持ちしかありません。彼は本当に優しくて親切で、思いやりのある人で、大好きです。私たちはよく似ていると思います。だって私たちふたりともクレイジーなものが好きだから。たとえば、私がグロテスクで気持ち悪い提案をしても、頭のおかしな人を見るような目で見るのではなく、『いいね、それ!』と言ってくれる。素敵でしょ。彼が与えてくれる思いやりと気遣いが大好きなんです」と、ミラー監督への愛を語るアニャ。

「私は演じるキャラクターと自分自身をなかなか切り離すことができないので、彼はそのことをとても気遣ってくれました。たとえば監督として、フュリオサに泣いてほしくはない場面で私が泣いてしまっても、いったん離れて泣きやむか、悲しみが癒えるまでの時間をくれる。彼は私がこの役を大事にしていることをとてもすばらしいことだと思ってくれていたんです。多くの人はそれが少し変わっていると思うかもしれないけれど、彼はまったくそんなふうに思っていないようでした。とても感謝しています」

とあらためて撮影を振り返り、常に親愛なるミラー監督がそばにいてくれたおかげで、根底に弱さを抱えつつも怒りを原動力に道を切り拓いていく、多くの女性たちが共感できる戦士フュリオサ像を作り上げることができたようだ。

マッドマックス:フュリオサ
(c)Kazuko Wakayama

『マッドマックス:フュリオサ』公開情報

全世界の大ヒットに続き、日本でも復讐のエンジンを世界中に轟かせることができるのか? アニャとミラー監督が作り上げた“怒りの戦士”フュリオサは、劇中で一体どのような活躍を見せるのか?

映画『マッドマックス:フュリオサ』は大ヒット上映中!
日本語吹替版同時上映 IMAX🄬/4D/Dolby Cinema🄬/SCREENX

『マッドマックス 怒りのデス・ロード』販売情報

マッドマックス:フュリオサ

【初回限定生産】マッドマックス 怒りのデス・ロード コレクターズ・エディション <4K ULTRA HD&ブルーレイセット>(3枚組/豪華封入特典付)
5/24発売 8580円(税込)
発売元:ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント
販売元:NBC ユニバーサル・エンターテイメント
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