『三体』出演の『ゲーム・オブ・スローンズ』キャスト5人、起用された理由とは?

リウ・ツーシン(劉慈欣)による世界的ベストセラーSF小説の実写ドラマシリーズ『三体』。本作は、『ゲーム・オブ・スローンズ』でクリエイターを務めたデヴィッド・ベニオフとD・B・ワイスが手掛けているからか、同シリーズのキャスト5人が出演しており、クリエイターコンビが彼らを起用した理由について語っている。

『三体』は、地球を侵略するエイリアンから地球を守ろうとする、〈オックスフォードの5人〉と呼ばれる有能な科学者たちが、解明・解決へと乗り出す姿が壮大なスケールで描かれる。

ヒュー・ジャックマン似だから起用された!?

三体

■ジョン・ブラッドリー
『ゲーム・オブ・スローンズ』で、〈冥夜の守人(ナイツウォッチ)〉であるジョン・スノウを支えた友人サムウェル・ターリーを演じたジョン・ブラッドリーは、『三体』に〈オックスフォードの5人〉の一人であるジャック・ルーニー役で登場する。ベニオフとワイスは、ベルファストのパブでジョンがアメリカ人観光客と話をしている様子を見て、スナック菓子で莫大な財産を築いたジャックを演じてほしいと思ったという。そこで二人は、本人に伝える前にジョンのために役を執筆し、「ほかの仕事は受けないで。君に役があるんだ」と告げたそうだ。小説のジャックは比較的小さな役だが、クリエイターコンビは、「もっとジャックの役が大きかったら? ジョン・ブラッドリーが演じたらどうなるだろう?」と考え、ドラマ版ではジャックの出番を増やしたと語っている。

三体

■リーアム・カニンガム
『ゲーム・オブ・スローンズ』で“玉葱の騎士”ことダヴォス・シーワースを演じたリーアム・カニンガムは、『三体』で最も影響力のある諜報作戦を率いるトーマス・ウェイドを演じる。ワイスはリーアムを起用した理由として、「(小説で)トーマス・ウェイドは40歳で死ぬほどハンサム、ヒュー・ジャックマンに似ていると描写されているんです。ですから、もちろんすぐにリーアム・カニンガムのことを思い浮かべました」と冗談を交えてコメントしている。もともとリーアムは別の作品に出演する予定だったが、ウェイド役を依頼されて『三体』に出演することを決めたそうだ。

三体

■ジョナサン・プライス
『ゲーム・オブ・スローンズ』のハイ・スパロー(雀聖下)役で知られるジョナサン・プライスは、『三体』で熱心な環境活動家から、皮肉なことに億万長者の石油王へと転じたマイク・エヴァンスを演じる。ベニオフは、再タッグを組みたい『ゲーム・オブ・スローンズ』のキャストは大勢いるが、「役にふさわしくなければならない」と言い、ジョナサンをキャスティングした理由は「エヴァンス役にピッタリだったから」だと示唆している。ベニオフは、『三体』がシーズン更新されれば『ゲーム・オブ・スローンズ』からほかのキャストも呼び戻したいと述べていたため、シーズン2が実現すればさらに懐かしい顔を『三体』で目にできるかもしれない。

ゲーム・オブ・スローンズ

■コンリース・ヒル
『ゲーム・オブ・スローンズ』で“スパイダー”こと狡猾なヴァリスを演じたコンリース・ヒルは、『三体』でVRゲームに登場する法王役で出演する。ワイスによればコンリースを法王役に起用した理由は、彼が熱心なカトリック教徒だからだそうで、「『ゲーム・オブ・スローンズ』のロケでどこへ行こうとも、毎回コンリースは教会の場所を調べて日曜礼拝に行っていました。彼はその習慣をとても大事にしているんです」と述べている。

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■マーク・ゲイティス
『ゲーム・オブ・スローンズ』で〈鉄の銀行〉のティコ・ネストリスを演じたマーク・ゲイティスは、VRゲームに姿を見せる物理学者のアイザック・ニュートン役で登場する。ベニオフとワイスはマークを配役した理由については触れていないが、『三体』で主要キャラクターを演じるベネディクト・ウォン(『ドクター・ストレンジ』シリーズ)とマークは、かつてネストリス役をめぐって競ったことがあるそうだ。

『ゲーム・オブ・スローンズ』のキャストが数多く出演する『三体』は、Netflixにて3月21日(木)より配信中。(海外ドラマNAVI)

参考元:米Entertainment Weekly

Photo:『三体』©ED MILLER/NETFLIX