『ゲーム・オブ・スローンズ』クリエイターが手がけ、劉慈欣による世界的ベストセラーSF小説を実写ドラマ化する『三体』では、なんとオバマ元米大統領が出演オファーを断っていたという。
ユーモアを効かせた返答が…
『三体』は、地球を侵略するエイリアンから地球を守ろうとする、〈オックスフォードの5人〉と呼ばれる有能な科学者たちが、解明・解決へと乗り出す姿が壮大なスケールで描かれる。
本シリーズで共同クリエイターを務めるデヴィッド・ベニオフが米トーク番組「USA Today」に出演した際、オバマ元大統領が原作の大ファンだと知り、ショーランナーのアレクサンダー・ウーと一緒に同氏に出演オファーをしたと明かしている。
「彼にカメオ出演を依頼したら、“万が一、本当にエイリアンの侵略があったら、その危機のために私は待機しておくべきだと思う”といった内容で、ユーモアを効かせた答えが返ってきました」と振り返り、残念ながらオバマ元大統領にカメオ出演を断られてしまったと語った。
ちなみにオバマ元大統領は、Netflixのドキュメンタリー番組『グレイト・ナショナルパーク:驚きに満ちた世界』や『ワーキング ~社会を創る、“働く”の景色~』などに進行役として登場しているが、ドラマシリーズや映画に出演したことはない。
なお、『三体』のドラマ化ついては、英BBCの取材に応じた共同クリエイターのD・B・ワイスが、原作で描かれた複雑さに魅了されたとも語っている。
「これまで読んだ、どの作品とも違っているし、私たちがスクリーンに蘇らせようと考えていたものとも明らかに違います。それから、『ゲーム・オブ・スローンズ』でやったこととも、完全にかけ離れていますね」と述べ、『三体』は大きな挑戦だったと仄めかした。
米Colliderによると、3月8日(金)~16日(土)までテキサス州オースティンで開催されたイベント「SXSW(サウスバイ・サウスウェスト)」でプレミア上映された『三体』の第1話は賛否両論だったようだが、すでにベニオフとワイス、ウーはシーズン2の製作に取りかかっているという。
シーズン1は、3部構成となる小説シリーズの第1部「三体」を映像化しており、残りの第2部「三体Ⅱ 黒暗森林」と第3部「三体Ⅲ 死神永生」もドラマ化する計画があるとのこと。
ベニオフは、「シーズン2に関しては大まかなアイデア以上のものがあって、その段階よりも計画はずっと進んでいます」とコメント。そこから先のビジョンは定かではないものの、小説の第3部については、かなり明瞭に想像できるシーンや状況、展開があるとも述べていることから、シーズン1の視聴成績次第では、すぐにでも新シーズンへ更新される可能性がありそうだ。
SFファンの大きな期待かかる『三体』は、Netflixにて3月21日(木)に配信開始。(海外ドラマNAVI)
Photo:©Netflix