『ファンタスティック・ビースト』4作目が実現する可能性は?

大ヒット映画『ハリー・ポッター』シリーズの前日譚映画『ファンタスティック・ビースト』シリーズは3作目まで公開されたが、もともと5部構成で発表されたシリーズの4作目は実現するのだろうか?

『ファンタスティック・ビースト』4は実現する?

『ファンタスティック・ビースト』シリーズは、魔法動物学者のニュート・スキャマンダーの冒険を描くシリーズ。これまでに第1作『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』(2016年)、第2作『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』(2018)、第3作『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』(2022年)が公開されたが、その道のりは順風満帆とはいかなかった。

まず、2017年頃から原作者のJ・K・ローリングが、SNSでトランスジェンダーの女性に対して差別的なコメントを投稿し始めたことで物議を醸し、2020年には『ハリー・ポッター』シリーズの主要キャストまでローリングを批判する事態に発展。

続いて、2020年3月に新型コロナウィルスの完成拡大により映画の製作・撮影が行えない状態になったことに続き、第2作でグリンデルバルド役を演じたジョニー・デップが、元妻で女優のアンバー・ハードに対する家庭内暴力で訴えられた件(後に名誉毀損訴訟で勝訴)で映画から降板。

クリーデンス・ベアボーン役のエズラ・ミラーも2022年に、米バーモント州で留守中の住居に侵入して酒類を盗み出したとの疑いで起訴され、その後も問題行動でたびたび話題に

次から次へとトラブルに見舞われ、そういった舞台裏の事情が影響したのか、第3作の興行成績は期待したほどの結果を得ることが出来なかった。

また、映画シリーズを製作したワーナー・ブラザース・ディスカバリー(以下WBD)は、すでにドラマ版『ハリー・ポッター』の製作を発表しており、『ファンタスティック・ビースト』ではなく、別の作品で魔法ワールドの拡大を進めようとしているとの意図が見受けられる。

第4作については、2022年12月に米Indie Wireのインタビューで、ニュート役のエディ・レッドメインも「誰からも続編の計画を聞いてない」と述べており、3作で監督を務めたデヴィッド・イェーツも、「『ファンタスティック・ビースト』シリーズは頓挫し、開発は続行されない」と明かしていた。

今のところ、WBDは監督の発言を正式に認めていないが、否定もしていない。残念だが、『ファンタスティック・ビースト』シリーズを取り巻く状況から判断すると、第4作が製作される可能性はかなり低いと見てよさそうだ。

なお、ドラマ版『ハリー・ポッター』は、「原作に忠実に」をモットーに、小説の一冊分を1シーズンかけて映像化していく予定だという。ローリングが製作総指揮を務め、現時点ではショーランナーやキャストは発表されていない。

(海外ドラマNAVI)

参照元

Photo:『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』 © 2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved Wizarding World™ Publishing Rights © J.K. Rowling WIZARDING WORLD and all related characters and elements are trademarks of and © Warner Bros. Entertainment Inc. 配給:ワーナー・ブラザース映画