大ヒットドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』でサムと恋に落ちるジリを演じたハンナ・マリーが、カルト集団にいた時期に精神錯乱を経験し、病院へ緊急搬送されていたという。その体験を振り返った。
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『ゲーム・オブ・スローンズ』で嫌われすぎて俳優を引退したあの人、TV界にカムバック!
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「ハリー・ポッター」への憧れで“魔法”を信じてしまい…
ハンナは英Guardianの取材を受け、6月下旬に発売される回顧録「The Make-Believe: A Memoir of Magic and Madness」に関連して、20代後半にカルトへ引き込まれた経緯を詳細に語った。
「“自分はそんな目に遭わない”って思ってしまうものだけど、そう考えるのは危険なんです。だって、本当に分からないから。私は、この本に書かれたようなことを自分が経験するなんてまったく思っていませんでした。きちんと教育も受けていたし、中流家庭の出身だったし、“大丈夫なはず”だったんです。“自分は賢いし、いい選択ができる”と思っていました。でも実際には、酷い選択をしてしまいました。人がなぜこういうものに惹かれるのかを理解することが大切なんです。“バカだったんだ”とか“どれだけ愚かなんだ”って片付けるんじゃなくて」

彼女の場合、きっかけとなったのはグレイスと呼ばれるエネルギーヒーラーだった。ハンナは1967年に起きた事件を取り上げた2017年の映画『デトロイト』の撮影で感じた精神的負担を和らげるため、グレイスによる150ドルのヒーリングセッションを受けたという。その体験が好印象だったため、彼女はほかのクラスも受け始め、次第にこの組織と深く関わるようになっていった。
やがて彼女は、組織の頂点に立つ男性スティーヴに出会う。「彼は、私がこれまで見たこともないような力を放っていました。魔法の力のようなものを。私は魔術師の前にいると感じたんです」
ハンナは、自分が魔法の力を信じた背景には、幼少期の「ハリー・ポッター」シリーズへの強い憧れがあったと説明する。「(同シリーズで)一番魅力的だったのは、“この世界のすぐ裏に魔法の世界が存在しているかもしれない”という考えでした。子どもの頃、私はそれが本当であってほしいと心から願っていました。やがて私の脳はそうしたイメージでいっぱいになりました。自分は“真実”を見つけた、自分の運命は世界を救うことなんだ、空だって飛べるんだと考えていたんです」
どんどん組織に深入りしていったハンナにとって最悪の出来事は、ロンドンのホテルで開かれた5日間のコースで起きた。その時の彼女は「まるで秒速100万マイルで話しているような気分」になり、至るところにサインや象徴を見出し、異常な幸福感に包まれていたという。しまいにはある夜、幻覚を見始め、頭の中でスティーヴの声を聞くように。そのためバスルームに鍵をかけて閉じこもったが、「頭蓋骨から出産しているような」激しい精神錯乱を経験した。すると組織のメンバーたちが彼女のいるバスルームを取り囲み、「邪悪な霊よ、ハンナから去れ」と唱え始めたとのこと。その後、誰かが救急を呼んだことから、彼女はロンドン・ブルームズベリーの病院へ搬送される。そして、精神保健法に基づき28日間の強制入院となった。
のちに双極性障害と診断されたハンナ。現在俳優業から引退している彼女は、カルトにハマった経験をほかの人に伝えようと思った理由を次のように説明する。
「“メンタルヘルスについてもっと語ろう”ってよく聞くけど、実際には不安障害とか鬱の話ばかり。そういう話題にはみんな安心して触れられるんです。でも、(自分のような)強制入院になった人たちについては、ものすごいタブー感があります。まるで“普通の人間ではない”みたいに扱われるんです。でも、“自分はこんな経験をした”と伝えることが非常に大切だと思います。多くの人が同じようなことを経験しています。それは、その人が悪い人間だとか、一生壊れたままという意味ではないんです」
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