『THE IDOL/ジ・アイドル』が1シーズンでキャンセルに

『ユーフォリア/EUPHORIA』のクリエイター、サム・レヴィンソンが手掛けたHBOドラマ『THE IDOL/ジ・アイドル』がシーズン1で打ち切りになることがわかった。米Varietyほか複数メディアが報じた。

HBOの最も挑発的なオリジナル番組のひとつ

『ジ・アイドル』は、新進気鋭のポップスターであるジョスリン(リリー=ローズ・デップ)が、クラブオーナーのテドロス(エイベル・“ザ・ウィークエンド”・テスファイ)と関係を深めながら、名声という課題に直面していく様が過激な性描写とともに綴られる。

HBOの広報担当者は「『The Idol』はHBOの最も挑発的なオリジナル番組のひとつであり、視聴者の強い反応に満足しています。熟考に熟考を重ねた結果、HBOとクリエイター、プロデューサーは、シーズン2を制作しないことを決定しました。クリエイター、キャスト、スタッフの素晴らしい作品に感謝しています」

シーズン1は、当初予定されていた6エピソードから短縮された5エピソードが配信され、今年7月2日に終了した。

本作にアイザック役で出演した歌手のモーゼス・サムニーはVariety誌のインタビューで、「リミテッドシリーズだと思って契約した」と語り、ジョスリンのマネージャー役で出演したダヴァイン・ジョイ・ランドルフは、「(シーズン2に更新されることは)みんなの意向だった」と語った。

視聴者数は『ユーフォリア』より17%減

レヴィンソンとザ・ウィークエンドによって制作され、リリー=ローズ・デップと主演する『The Idol』は、リリース前から大きな話題になっていた。しかし、配信が始まると全体的に評価が悪く、Rotten Tomatoesでの批評家からの支持率は19%になっていて、Variety誌の批評では、このシリーズは"陰湿な男のファンタジーのようだ"と書かれている。

視聴率も中途半端だった。初回の視聴者数は91万3,000人で、レヴィンソンのHBO番組でヤングアダルト層をターゲットにした『ユーフォリア/EUPHORIA』の2019年放送開始時よりも17%少なく、エピソード2の視聴者数は80万人に落ち込んだ。HBOは、それ以降のエピソードの視聴率データを公表していない。(海外ドラマNAVI)

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