約3カ月前に始まった全米脚本家組合(WGA)のストライキがハリウッドの番組の多くを停止させたが、現地時間7月13日(木)に全米映画俳優組合(SAG-AFTRA)もストライキを承認する投票を行い、ストライキへの参加を正式に決定。
この同時ストライキにより、映画スタジオは新たな労働協約が成立するまで、プロジェクトの開発、撮影、宣伝が実質的に不可能となる。しかし、いくつかの海外製作の作品の現場は動いているようだ。米IndieWireが報じた。
海外ロケは通常通り
6月に、俳優組合のメンバーである300人以上の俳優たちが「ストライキする心構えができている」と報じたが、ストライキは現実のものに。
ハリウッドの映画製作現場は停止するが、海外ロケを行うアメリカの作品にとっては、撮影現場は通常通りである。HBOは、『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』シーズン2と『インダストリー』シーズン3の製作をイギリスで継続する予定である。
両作品はイギリスの俳優組合“エクイティ”の規則で運営されており、イギリスの労働法は国際的な組合と連帯してストライキを行うことを禁じている。
ストライキを支持
エクイティとSAG-AFTRAが発表した共同声明は、エクイティの番組で働く俳優たちに仕事への復帰を促す一方、イギリスの組合はアメリカの俳優たちのストライキを支持することを発表した。
「SAG-AFTRAの製作者側への申し立てには、出演者の契約にとって重要な要素が多く含まれている。賃金、条件、労働条件の公平性を確保することは極めて重要である」と表明。
なお、『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』シーズン2は4月に撮影が開始され、12月まで撮影が行われる予定。公開は、2024年中になる見込みだ。
映画『Dune』の前日譚シリーズも撮影再開
また、米Deadlineによると、映画『Dune』の前日譚シリーズ『Dune: The Sisterhood(原題)』もまもなくハンガリーでの撮影を再開予定。
本作も『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』や『インダストリー』と同じく、エクイティ契約作品である。11月に始まった本作の製作が一時停止していたのは、ストライキの影響ではなく、ハンガリーでの厳しい冬を避けるためで、元々計画されていたようだ。
(海外ドラマNAVI)
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Photo:『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』© 2022 Home Box Office, Inc. All rights reserved. HBO® and all related programs are the property of Home Box Office, Inc.