『グッド・オーメンズ』も!アメリカ脚本家ストライキで影響を受けているドラマ

現地時間の5月2日(火)、全米脚本家組合(WGA)が15年ぶりにストライキを開始。このストライキによる作品への影響の有無について、米Varietyが伝えた。

前回WGAによるストライキが行われたのは2007年11月5日から2008年2月12日のこと。3カ月以上続いたストライキにより、多くのトーク番組やドラマシリーズ、映画の製作が中止・延期された。それから15年が経ち、テレビや映画は配信が主流の時代に突入。この配信サービスをめぐって、組合の脚本家たちは適正な賃金と公正な契約を得るために、現在ある業務の全てを停止し、再び抗議活動を実施。このストライキがどのくらい続くか定かではないが、今回もテレビや映画に影響が出ることは避けられないだろう。現時点でストライキの影響有無が判明している作品はこちら。

『アボット エレメンタリー』シーズン3

エミー賞、ゴールデングローブ賞など数々の賞を受賞した全米話題沸騰の学園コメディドラマ『アボット エレメンタリー』は、5月2日からシーズン3に向けたライターズルームが招集されるはずだったが、現在は休業状態。脚本を担当するブリターニ・ニコルズは、米Democracy Nowのインタビューで、このストライキにより新シーズンのエピソード数に影響が出る可能性を示唆した。「このストライキが長い時間続くと、新シーズンは予定通りに進めることができなくなり、エピソード数を変更する可能性があります」

『コブラ会』シーズン6

映画『ベスト・キッド』シリーズの30年後を描くNetflixオリジナルズシリーズ『コブラ会』は、シーズン6のライターズルームを閉鎖。共同クリエイターのジョン・ハーウィッツは結束の意を表明し、「私たちだってストライキは嫌ですが、しなければならないのなら、徹底的にやります。『コブラ会』のライターズルームは、ペンを置きます。今現場には脚本家がいません。楽しい時間ではありませんが、残念ながら必要なことなのです。公正な契約が行われたら、すぐにでも戻ります。それまでは、交渉に力とサポートを送ります」とツイートしている。

『グッド・オーメンズ』シーズン2

天使と悪魔の友情を描くファンタジーコメディドラマ『グッド・オーメンズ』。その原作者のニール・ゲイマンも脚本家のストライキを支持している。彼は、「私はWGAの一員です。このようなことは起きてほしくないと思いながらも、絶対的に支持します」とツイートで述べた上で、『グッド・オーメンズ』のシーズン2は完成しており、提出済みであることを報告。しかし、ストライキの影響により十分なプロモーションはできないかもしれないと明かしている。

『イエロージャケッツ』シーズン3

過去と現在が交錯する新感覚サバイバル・サスペンス『イエロージャケッツ』の共同クリエイター、アシュリー・ライルは、シーズン3の脚本執筆をストップさせていることを明らかに。2日に更新されたツイッターには、「『イエロージャケッツ』シーズン3のライターズルームにいました。素晴らしかったし、クリエイティブな想像が活性化され、とても楽しかったです。WGAが公正な契約を結び、戻ってこれることを楽しみにしています」とつづられた。

『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』シーズン2

大ヒットファンタジー大河『ゲーム・オブ・スローンズ』のスピンオフシリーズ『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』は、シーズン2の脚本が完成済みで、ストライキの影響はない模様。今後も英国での撮影が継続されるという。

(海外ドラマNAVI)

Photo:『グッド・オーメンズ』シーズン2、Prime Video にて独占配信予定