『ブレイキング・バッド』ブライアン・クランストン、ウォルター役に復帰するための一つの条件とは?

大ヒットドラマ『ブレイキング・バッド』のウォルター・ホワイト役で知られるブライアン・クランストン。オリジナルが終わった後にも、スピンオフの『ベター・コール・ソウル』などに出演したが、その後のウォルター・ホワイト役を引退するという以前のコメントを撤回し、再び演じる可能性があることを示唆した。米Screenrantが報じている。

ウォルター役再演を検討?

2008年にAMCで放送が開始された『ブレイキング・バッド』は、2013年に終了するまで5シーズンにわたって放送され、高い評価を得た。番組終了後、クランストンとジェシー・ピンクマン役のアーロン・ポールは、『エルカミーノ:ブレイキング・バッド THE MOVIE』や『ベター・コール・ソウル』へのカメオ出演、ポップコーナーズのスーパーボウル広告に出演した。ウォルター役はもういいと今年初めに示唆していたブランドンだが、今度は「Awards Radar」のインタビューで、再び演じることも考えていると明かした。

復帰の条件

しかし、そのためにはかなり高いハードルの条件をクリアすることが必要だとも述べた。「私は(クリエイターの)ヴィンス・ギリガンを過小評価したことはない。つい先日の4月3日に、10年前が『ブレイキング・バッド』の最後のロケ日だったんだ…もう10年。みんなに涙ながらに別れを告げたとき、これで終わりだと思ったんだ。そのあと、『エルカミーノ』が出てきた。“またウォルター・ホワイトになるんだな”と。それから『ベター・コール・ソウル』が出てきて、“またウォルター・ホワイトになるんだな”と…それからポップコーナーズのCMの話が出てきて、“やりますか?”と言われたので、“いいよ、楽しそうだ!”と返事をしたんだ。だから今更、“もう終わりだ”なんて言うのは馬鹿げていると思うよ」

「ヴィンスも私もお金に困ってはいないから、やらなくてもいい。でも、もし彼が何か夢を見て、"OH MY GOD"と思うようなものを思いつき、それを私に持ちかけてきて私も"OH MY GOD"と思うような反応になったら、私は再びウォルターを演じることを考えるだろう」
そう述べたブライアンだが、実際には彼は驚愕することはあまりないという。「概要を読んだり聞いたりしたときに"OH MY GOD"と思うことはあまりないからね。だから何かに唖然としたり驚いたりすることがあれば、気に掛けるべきだと思う。もしなにかあればとりあえず話は聞いてみようと思っている」

何度も登場させるのはリスクもあったが…

『ブレイキング・バッド』のフィナーレは、史上最高の、そして最も満足度の高いドラマのラストのひとつと広く評価されている。それだけに、その後にウォルターとジェシーを何度も登場させるのはリスクもあっただろう。特にオリジナルで両キャラクターがあれほど素晴らしい結末を迎えたあとでは、その後の登場でそれを台無しにしたりと『ブレイキング・バッド』の遺産に泥を塗ったりする可能性が常にあるからだ。しかし、『エルカミーノ』はジェシーの物語をしっかりと引き継ぎ、オリジナル・シリーズ以上にジェシーにふさわしい別れをもたらし、クランストンの復帰によってジェシーの旅路はさらに充実したものとなった。『ベター・コール・ソウル』も似たようなものだった。最後の数エピソードは、『ブレイキング・バッド』のエピローグのような役割を果たし、ウォルターとジェシーのカメオ出演がソウル(ボブ・オデンカーク)のエンディングを引き立てた。『ブレイキング・バッド』後のこれまでのウォルトとジェシーの復帰は面白いものだったが、今後は復帰の可能性はあるのだろうか。

(海外ドラマNAVI)

Photo:『ブレイキング・バッド』©2008-2013 Sony Pictures Television Inc. All Rights Reserved.