【現地レポート】セレブ大集結のSXSW 2023『ブレイキング・バッド』『スタトレ』MCUのあの人たちも!

毎年3月にテキサス州オースティンで開催されるSXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)。映画・TV、音楽、テクノロジーなどを組み合わせた、世界最大級の複合フェスが今年も開催された。2023年の今年は、オンライン開催からの完全復活と言っても過言ではないくらいの盛り上がりを見せ、アカデミー賞と時期が被っているにも関わらず多くのセレブたちが駆けつけた。映画・TVに関しては、公開前の新作をいち早く見せる機会でもあり、配給会社、ストリーミングサービスなどが新作宣伝をする場でもある。ちなみに、第95回アカデミー賞作品賞などを受賞した『エブエブ』こと『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』は、昨年3月のSXSWでプレミア上映されている。そんな大ヒット作を他に先駆けて公開するようなイベント、SXSWの様子を現地からお届けしよう。

HBO Max『Love and Death(原題)』に出演するエリザベス・オルセン

まずは米HBO Maxの新作ドラマ『Love and Death(原題)』に殺人犯役で主演するエリザベス・オルセンから。『アベンジャーズ』シリーズのスカーレット・ウィッチ役でも知られる彼女だが、今回は殺人鬼を演じている。

本作は1980年に教会の友人であるベティ・ゴアを斧で殺害したテキサス州の主婦、キャンディ・モンゴメリーの実話を基にしたもの。オースティンでのプレミアの翌日には、真っ黒なドレスでアカデミー賞にも出席という過密スケジュールの中、真っ赤なミニスカートのワンピースに身を包んだエリザベスは、気軽にファンのサインにも応じていた。

そして同作で共演するのは、『ブレイキング・バッド』のトッド役でブレイクしたジェシー・プレモンス。テキサス出身の彼は、ミノルタのフィルムカメラを片手に、共演者がメディアなどに逆にカメラを向けて撮影していた。どうやら写真は撮る側の方がいいようだ。

ジェシーのカメラに向かってポーズをしているのは、同じく共演者のパトリック・フュジット。映画『あの頃ペニー・レインと』の主人公ウィリアム・ミラー役や『アウトキャスト』主人公カイル・バーンズ役でも有名な実力派だ。ちなみに、カメラを構えるジェシーの左に写っている白髪の男性は、本作クリエイターのデイヴィッド・E・ケリー(『ビッグ・リトル・ライズ』)。

同作に出演するリリー・レーヴ(『アメリカン・ホラー・ストーリー』)はハリウッド女優オーラ満載だった。

『ダンジョンズ&ドラゴンズ』からはクリス・パインや『ブリジャートン家』のあの人!

次は3月31日より日本公開予定の映画『ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り』から、主演のクリス・パイン。

Netflix『ブリジャートン家』のサイモン役で人気俳優の仲間入りを果たしたレゲ=ジャン・ペイジ。

続いては、『ワイルド・スピード』シリーズや大ヒットドラマ『LOST』などで知られるミシェル・ロドリゲス。テキサス出身らしく、ガムを食べつつ話す姿が庶民的でカッコいいミシェルは、ファンとの対話にも元気に答え、場を盛り上げてくれた。

そのほかにも、SXSWで世界最速プレミアを開催した『ジョン・ウィック:コンセクエンス』で、サプライズ登場したキアヌ・リーヴス、『ベター・コール・ソウル』のボブ・オデンカークは、主演新作ドラマ『Lucky Hank(原題)』のプレミアに登壇。またパネルに登場したエヴァ・ロンゴリア(『デスパレートな妻たち』、プリヤンカ・チョープラ(『クワンティコ』)など多くのセレブが集結している。

宣伝を見ているだけでも楽しめる!

また各TV局やストリーミングサービスも、新作・継続作品の宣伝に抜かりはない。こちらは配信がスタートしたばかりのAmazon Original『デイジー・ジョーンズ・アンド・ザ・シックスがマジで最高だった頃』のバス。

こちらのトランスフォーマーは、8月初旬に日本にも来る予定だそうなので、ファンの方は要チェック!! スケジュール情報はこちら(英語)

配信サービスも力を入れているAmazon Prime Video(アマプラ)は、オリジナル作品の小物などを展示。

こちらの人力車は、ケリー・ワシントン(『スキャンダル 託された秘密』)主演のディズニー新作コメディ『帰ってきたお父さん』(原題『Unprisoned』)のもの。本作は、ドラッグ・ディーラーの父が20年近くぶりに刑務所から帰ってきたことで、シングルマザーの人生が一変するというコメディ。

また、インパクトのある修道女の写真は、米Peacockで4月からスタートするSFドラマ『Mrs. Davis(原題)』のポスターだ。本作は『LOST』『ウオッチメン』『ワールド・ウォー Z』などのクリエイター、デイモン・リンデンロフの新作で、信仰とテクノロジーの対立する世の中で、修道女が人工知能に立ち向かうという珍しい視点の作品。Netflixの『GLOW: ゴージャス・レディ・オブ・レスリング』デビー・イーガン役などで有名なベティ・ギルピンがこの修道女を演じる。

HBO MaxではHBO Maxカフェなるものを設置。バーとしても賑わう中、来場者には人気サバイバルドラマ『THE LAST OF US』のバッグやブラックコメディドラマ『ホワイト・ロータス/諸事情だらけのリゾートホテル』シーズン2での有名なセリフを刻んだキャップなどを配布。気軽にはかぶれそうにない帽子だが、わかる人にはわかるマニアックな面白さはある。

オンライン開催だった過去と決別し、エンタメ・イベント完全復活を確認した年となった2023年のSXSW。本イベントでプロモーションされた新作ドラマ・映画の公開が楽しみだ。

(写真・文/Erina Austen)