Netflix『ウェンズデー』主演ジェナ・オルテガ ~鬼才ティム・バートンに太鼓判を押された才能~

世界的人気作『アダムス・ファミリー』に登場する、長女ウェンズデーを主人公に迎えた異色の推理ミステリードラマ『ウェンズデー』が、本日11月23日(水・祝)よりついに配信開始。本作で主演を務めるジェナ・オルテガに注目。彼女のキャリアを振り返る。

『アダムス・ファミリー』とは

1937年、雑誌「ザ・ニューヨーカー」に掲載された一コマ漫画で初登場を飾って以来、TVドラマ、アニメ、映画など、80年以上の歴史の中で数多くの映像化作品が存在する『アダムス・ファミリー』。中でも特に有名で人々の心に刻まれている作品と言えば、1991年に鬼才ティム・バートンの手により実写化された映画『アダムス・ファミリー』であろう。映画『アダムス・ファミリー』は、巨大な屋敷で暮らす不気味な一族“アダムス・ファミリー”を主人公に、彼らがあらゆる騒動を巻き起こす姿を描いて大ヒットを記録。

そんな奇人だらけのアダムス一家で人一倍不気味さを醸し出す少女がいる。アダムス家の長女ウェンズデーである。

Netflix『ウェンズデー』主演ジェナ・オルテガ ~鬼才ティム・バートンに太鼓判を押された才能~

感情を表に出さず常に無愛想、無口で、三つ編みのおさげ髪が印象的な青白い肌の少女は、演じるクリスティーナ・リッチの好演も相まって、一躍、『アダムス・ファミリー』の象徴的キャラクターとなり、ハロウィンのコスプレなどでも頻繁に目撃するようになった。

ウェンズデー・アダムスは映画だけにとどまらず、ポップカルチャーの中心的存在となったわけだが、今度はNetflixオリジナルシリーズ『ウェンズデー』としてスピンオフ化されることになり、新進女優のジェナ・オルテガが今回、抜擢されたのだ。鬼才ティム・バートンが猛プッシュするジェナ・オルテガという女優は一体何者なのか? そのキャリアを振り返ってみよう!

子役としてデビューを果たしたジェナ・オルテガ

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ジェナ・マリー・オルテガは、2002年9月27日米カリフォルニア州コーチェラ・バレーで6人兄妹の4番目として生を受けた。6歳の頃から演技に興味を持つようになり、様々なオーディションを受け始め、2012年、10歳の時に、TVドラマ『Rob(原題)』へのゲスト出演で女優デビューを飾る。その後、『CSI:ニューヨーク』や『レイク』、映画『アイアンマン3』(2013)などに端役で出演し、着実に経験を積んでいく。そして、2014年、米CWの『ジェーン・ザ・ヴァージン』で幼き日の主人公ジェーン役に起用され、そのキュートでひょうきんな表情の数々は視聴者の心を鷲掴みにした。

2015年にはTVドラマ『リッチー・リッチ』で初のレギュラー出演を果たし、同作での演技が足掛かりとなったジェナは翌2016年にディズニー・チャンネルのドラマシリーズ『ハーレーはド真ん中』の主演に抜擢される。

Netflix『ウェンズデー』主演ジェナ・オルテガ ~鬼才ティム・バートンに太鼓判を押された才能~

『ハーレーはド真ん中』は、主人公ハーレーが7人兄妹の真ん中っ子として培ってきた様々な知識と経験を駆使して、あらゆる難局を打破していく姿を描いたシットコム。自身も6人兄妹の真ん中っ子であるという境遇を活かし、見事に役柄を体現。親しみやすさを醸し出しながら、卓越したコメディセンスを発揮して、人気スターの仲間入りを果たす。

Netflix作品で魅せた大人の演技と2022年の飛躍

2018年の『ハーレーはド真ん中』放送終了と共に、ジェナはさらなるステップアップを試みるようになる。『YOU -君がすべて-』シーズン2で大人びた演技を魅せて以降、Netflixオリジナル作品への出演が顕著になっていく。

Netflix『ウェンズデー』主演ジェナ・オルテガ ~鬼才ティム・バートンに太鼓判を押された才能~

映画『ザ・ベビーシッター キラークイーン』(2020)では個性的な女子高生に扮し、『YESデー ~ダメって言っちゃダメな日~』(2021)では思春期ならではの感情の変化を体現した演技を披露。実に幅広い演技幅を持っていることを証明し続けた。

そんなジェナの快進撃は2022年になっても続いている。人気シリーズ第5作目となる『スクリーム』とA24製作の『Xエックス』、2本のスリラー映画で強烈なインパクトを残したのだ。特に『Xエックス』では往年の“絶叫クイーン”を彷彿させる鬼気迫る表情の数々を魅せると同時に、無垢な少女が垢抜けていく様をも体現して魅せ、高評価を得た。一人の女優として大きな飛躍を遂げたと言っても過言ではないだろう。

Netflix『ウェンズデー』主演ジェナ・オルテガ ~鬼才ティム・バートンに太鼓判を押された才能~

ティム・バートンが太鼓判を押す“ウェンズデー女優”

そして極めつけは、『アダムス・ファミリー』のスピンオフドラマ『ウェンズデー』主演への大抜擢だ。かつてクリスティーナ・リッチが演じたアイコン的キャラクターを現代に蘇らせるためには、ファンが納得するキャスティングをしなくてはならない。そんな重圧の中、製作総指揮・監督を務める鬼才ティム・バートンが彼女しかいないと抜擢したのが、ジェナ・オルテガだった。「彼女は言葉を使わずに伝えることができる。内面の機微を見られて楽しかった」とバートンに言わしめたほど。

Netflix『ウェンズデー』主演ジェナ・オルテガ ~鬼才ティム・バートンに太鼓判を押された才能~

映画界を代表する鬼才から太鼓判を押されたジェナは、ウェンズデーを完璧に演じるために、徹底した役作りを敢行。週に2回、フェンシングとチェロのレッスンを受け、常にウェンズデーのように自信に満ちた歩き方で生活したという。ジェナ・オルテガという女優は、子役時代から非常に大人びた冷めた役どころを演じることを得意としてきた。そういった意味でも、今回のウェンズデー役はまさにハマり役と言えるだろう。かつてクリスティーナ・リッチが演じたウェンズデーとは異なり、よりリアルなキャラクター設定が付与されており、新時代のウェンズデーが降臨したという印象を受ける。

本作は、ウェンズデー・アダムスが奇妙奇天烈な学生ばかりが通うネヴァーモア学園で学生生活に奮闘しながら、シリアルキラーやモンスターの事件も同時に捜査していく姿を描き出す。製作陣いわく、「ウェンズデーの新章」が描かれる作品である。配信開始を前にすでに評判が良く、シーズン2の可能性も示唆されている。これも主演を務めるジェナ・オルテガの好演があってこそと言えるのかもしれない。

ジェナ・オルテガの今後

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今後の待機作として、映画『スクリーム』シリーズ第6弾、名優トミー・リー・ジョーンズらと共演する犯罪スリラー『Finestkind(原題)』、マーティン・フリーマンと共演の『Miller’s Girl(原題)』など話題作を控えている。

将来、大女優になる可能性を秘めた期待の若手女優ジェナ・オルテガに注目だ。

(文/Zash)

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Photo:Netflixにて配信中『ウェンズデー』『YOU -君がすべて-』/『アダムス・ファミリー』©Capital Pictures/amanaimages/『ハーレーはド真ん中』 ©Disney/『X エックス』©2022 Over The Hill Pictures LLC All Rights Reserved.