『スーパーマン&ロイス』他のスーパーヒーロードラマと一線を画す理由とは?

DCドラマ『スーパーマン&ロイス』は、『THE FLASH/フラッシュ』や『レジェンド・オブ・トゥモロー』などの米CW製作によるアローバース(The CWverse)の一作品だが、他のシリーズと少し違う。その理由について、クリエイターやエピソード監督が語っている。

『スーパーマン&ロイス』は、スーパーマン(タイラー・ホークリン)とロイス(エリザベス・トゥロック)が大都市メトロポリスから田舎町スモールビルへ引っ越し、思春期の息子二人と向き合いながら、地球と家庭の平和を守るSFアクション・ヒューマンドラマ。

米Entertainment Weeklyのインタビューでクリエイターのトッド・ヘルビングが、『スーパーマン&ロイス』と他のドラマシリーズの違いについて言及。当初、どうすれば新スピンオフドラマを新鮮な作品にできるか考えて、途方に暮れていたといい、「(共同クリエイターのグレッグ・)バーランティが、“じゃあ、家族の番組を作ろう”と言ったんです。彼は“クラークとロイスは結婚している。それ以外のことは分からないから、そこから始めよう”という感じだったんです」と明かした。

田舎町が舞台でティーンエイジャーの息子二人を育てる物語は、CWのDCフランチャイズではかなり異色の存在だと言えるだろう。

また、製作総指揮を務め、パイロット版でメガホンを取ったリー・トランド・クリーガー(『サブリナ:ダーク・アドベンチャー』『YOU ─君がすべて─』)は、『スーパーマン&ロイス』の方向性を決めるうえで話し合ったことを明かしている。

「私たちは、スーパーヒーローの状況に少しギアチェンジが必要だと話し合いました。TVの立ち位置が大きく変わっているからです。『ザ・クラウン』や『マインドハンター』、『エスケープ・アット・ダンネモラ~脱獄~』のような素晴らしい作品が存在していて、そのリストは数え上げればきりがありません。長編映画レベルの素晴らしい作品が製作されています。『THE FLASH』のシーズン1や『ARROW/アロー』のシーズン1とは、まさに別世界なのです」

CWが2012年に『ARROW』を放送開始してから10年が経ち、明らかにTV番組を取り巻く状況は大きく変化している。配信サービスの台頭・競争の激化で良質のコンテンツしか生き残れなくなり、そんな厳しい環境が質の高い作品を次々に生み出し、映画界の優秀な人材がドラマ界へ移ることも珍しくなくなった。そういった状況を踏まえてクリーガーは、『スーパーマン&ロイス』のパイロット版で、映画のワイドスクリーン用の特殊なアナモルフィックレンズを使ったとも明かしていた。

CWによる他のDC作品との違いも楽しみたい『スーパーマン&ロイス』は、NHK総合にて毎週日曜に放送中。(海外ドラマNAVI)

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