トラウマ・ホラーの代名詞映画『マーターズ』でメガホンを執ったフランスの鬼才パスカル・ロジェが6年ぶりに撮り上げた待望の長編作品『ゴーストランドの惨劇』。本作で、主人公ベスの少女時代を演じた英国ドラマ『Utopia -ユートピア-』や映画『ブリムストーン』に出演するエミリア・ジョーンズのインタビュー映像が到着した。
人里離れた叔母の家を相続し、そこに移り住むことになったシングルマザーのポリーンと、双子の娘ヴェラとベス。彼ら一家は新居に到着したその日の夜、二人の暴漢が家に押し入ってきて、突然の惨劇が襲う。しかし、娘たちを守ろうとする母は必死に反撃し、姉妹の目の前で暴漢たちをメッタ刺しにする―。あの惨劇から16年後。ベスは小説家として成功したが、ヴェラは精神を病み、今もあの家で母と暮らしていた。久しぶりに実家に戻ったベスを母は迎え入れるが、ヴェラは地下室に閉じこもっていた。そして、ベスに向かって衝撃の言葉をつぶやくのだった―。
本作で主人公ベスの少女時代を演じたエミリア。ガイ・ピアースやダコタ・ファニングと共演した映画『ブリムストーン』や、『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命(いのち)の泉』、英国ドラマ『Utopia -ユートピア-』などに出演し、幼少から子役として活躍している。
到着したインタビュー映像でエミリアは、舞台となった屋敷を初めて目にした撮影当時を振り返り、「初めて家を見た時は言葉を失った。小道具係が実に見事な人形を一面に並べていたの。かわいらしい部屋なのにおぞましい」と、小道具の醸し出す不気味な空気感を語る。
カナダの都市ウェニペグでの撮影は、屋外の気温が氷点下5~10度にもなり、「撮っている途中で本当に体が震え出した。でも寒さのおかげでリアルに演じられた」と、本物の寒さが演技に良い影響を与えたと裏話を明かし、共に惨劇に見舞われる姉ヴェラを演じたテイラー・ヒックソン(『デッドプール』)については、「テイラーと会った瞬間からとても気が合ったのよ。2日目に凍えながら一緒に撮影したから、身を寄せ合ううちに仲良くなったの」と、過酷な撮影環境がより強い絆を生んだという。
トラウマホラーの鬼才が見出した新たな才能は、本作で鮮烈な印象を放ち、ホラー映画史に残る悲惨なヒロインを見事に演じ切っている。全編に張り巡らせた伏線と罠で、観る者を巧みに翻弄していく『ゴーストランドの惨劇』は、明日8月9日(金)より、新宿武蔵野館 ほか全国順次ロードショー。(海外ドラマNAVI)
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『ゴーストランドの惨劇』
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