『ダウントン・アビー』マギー・スミス、『つぐない』脚本家による伝記映画でナチスナンバー2の秘書を演じる

英ITVの大ヒットドラマ『ダウントン・アビー』で、先代グランサム伯爵夫人バイオレットを演じた大女優のマギー・スミスが、映画『つぐない』の脚本家が手掛ける伝記映画でナチスの秘書を演じることがわかった。米Varietyが報じている。

マギーが出演するのは、『危険な関係』でアカデミー賞脚色賞を受賞し、『つぐない』でも同賞にノミネートされたことのある脚本家・劇作家のクリストファー・ハンプトンによる戯曲『A German Life』の映画版。本作はナチスのヨーゼフ・ゲッペルスの秘書ブルンヒルデ・ポンセルの生涯を描いた一人芝居で、映画版でもハンプトンが脚本を手掛ける。マギーはロンドンのウェストエンドにあるブリッジ劇場で演じた同役をスクリーンで再び演じることになる。監督は、本作の舞台とオペラ版の演出家であるジョナサン・ケント。

『A German Life』は、ポンセル本人が103歳の時に行った一連のインタビューに基づいて製作されたもの。当初、NYブロードウェイでの上演を計画していたが、パンデミックの影響で中止となっていた。

ハンプトンは今回の映画化について、「パンデミックの関係で、マギーは舞台をやりたいとは思っていませんでしたが、それはとても残念なことでした。なぜなら、多くの人がこの作品でのマギーの素晴らしい演技を見逃すことを意味していたからです」

だがこのような状況下にあることで、ハンプトンは映画化に目を向けた。「何をしてきたかというと、2013年に老人ホームで自分の人生を語るこの女性ポンセルについての脚本を書いていました。映画の脚本は、舞台劇のものよりも書くのが難しかったです」

マギーとケントの長年の関係から、ケントは本作の監督候補の筆頭に挙げられたという。ハンプトンはこのステイホームの期間で、アフリカ系アメリカ人公民権運動家でアラバマ州のバプテスト教会の助祭であったジミー・リー・ジャクソンを題材にした渾身の舞台劇も完成させている。

一方、マギーは『ダウントン・アビー』の他にも『ハリー・ポッター』』シリーズのミネルバ・マクゴナガル先生役としても知られているが、彼女は舞台でもかなりのキャリアがある。

ニューヨーク・ブロードウェイでは 『Lettice and Lovage』『Night and Day』『私生活 プライベート・ライヴズ』『New Faces of 1956』など数多くの演目に、またロンドン・ウエストエンドでは 今回の『A German Life』の他に『Share My Lettuce』などのオリジナル作品に出演している。(海外ドラマNAVI)

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マギー・スミス©JMVM/FAMOUS