こんな不動産屋はイヤだ。名バイプレイヤー、英国俳優ジョナサン・アリスに刮目せよ『ビバリウム』

新居を探す若いカップルが不動産屋に紹介された住宅地は、脱出不可能な迷宮だった―。期待と不安を織り交ぜながら描いたスリラー映画『ビバリウム』。本作で観客を不安にさせるジョナサン・アリスに注目。

『ソーシャル・ネットワーク』のジェシー・アイゼンバーグが主演を務める『ビバリウム』は、新居を探す若いカップルが不動産屋に紹介された住宅地から抜け出せなくなる《ラビリンス・スリラー》。ある女が次第にキツネに魅了される短編ホラー『Foxes(原題)』や、初長編作品『Without Name(原題)』で注目を集める新鋭ホラー監督ロルカン・フィネガンがメガホンをとる。

新居を探す若いカップルのトム(ジェシー・アイゼンバーグ)とジェマ(イモージェン・プーツ)は、ふと足を踏み入れた不動産屋から、全く同じ家が並ぶ住宅地ヨンダーを紹介される。内見を終え帰ろうとすると、ついさっきまで案内していた不動産屋が見当たらない。不安に思った二人は、帰路につこうと車を走らせるが、どこまでいっても景色は一向に変わらない。二人は住宅地から出られなくなったうえに、誰の子かわからない赤ん坊を育てることになってしまう―。

本作で、トムとジェマのカップルにヨンダーという新興住宅地を案内するのが、ジョナサン・アリス演じる不動産業者マーティンだ。七三分けの髪型に特有の不敵な笑み、そして不安に陥れる演技と相まって、奇怪な雰囲気をまとっている。

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いかにも怪しげな不動産業者を演じたジョナサンは、『SHERLOCK/シャーロック』でフィリップ・アンダーソン役を、『このサイテーな世界の終わり』ではクライブ教授を演じるなどドラマ作品をはじめ、『オデッセイ』(15)、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(16)、『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』(13)などの劇場公開作にも欠かせないスパイスになっている英国俳優だ。

自身が演じたマーティンについて、「マーティンを演じるのはとても楽しい挑戦だった。登場当初から奇妙だけど、トムとジェマを連れ出すのに説得力のあるキャラクターだと思った。悪魔の不動産業者だよね(笑) 実際に不動産業を営んでいる方々には申し訳ない気持ちがあるよ」と独自の解説。

ロルカン監督曰く、オーディションの段階からずば抜けて不気味で、この役にはジョナサンしかいない!と決めたという。ジェシーとイモージェンの二人と初めて会ったのは撮影現場で、会った瞬間から二人を最高の恐怖に陥れていた!と語る。

『ビバリウム』は、3月12日(金)TOHO シネマズシャンテ他全国公開。(海外ドラマNAVI)

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『ビバリウム』
©Fantastic Films Ltd/Frakas Productions SPRL/Pingpong Film
配給:パルコ