新感覚SFエンターテイメント映画『カオス・ウォーキング』より、西部劇から飛び出てきたかのようなコスチュームを身にまとう、マッツ・ミケルセン(『ハンニバル』)の姿を捉えた本編映像が到着した。
『カオス・ウォーキング』はガーディアン賞、カーネギー賞など数々の名立たる文学賞を制するパトリック・ネスの傑作SF小説を映画化。監督は、『Mr.&Mrs. スミス』や『オール・ユー・ニード・イズ・キル』などでメガホンを執ったダグ・リーマン。『コバート・アフェア』や『SUITS/スーツ』などの海外ドラマも手掛けたヒットメーカーだ。
西暦2257年、〈ニュー・ワールド〉。そこは、汚染した地球を旅立った人類がたどり着いた〈新天地〉のはずだった。男たちは頭の中の考えや心の中の想いが、〈ノイズ〉としてさらけ出されるようになり、女は死に絶えてしまう。この星で生まれ、最も若い青年であるトッドは一度も女性を見たことがない。そんなある時、地球からやって来た宇宙船が墜落し、トッドはヴァイオラと出会い、ひと目で恋におちる。ヴァイオラを捕えて利用しようとする首長のプレンティスから、彼女を守ると決意するトッド。しかし、二人の逃避行の先々でこの星の驚愕の秘密が明らかになっていく─。
今回解禁となったのは、思考が外部に漏れ出る"ノイズ"の凄まじさが一目瞭然となる本編映像。トム・ホランド扮する主人公トッドが"ノイズ"のコントロールに苦労するものの、使い方によっては凄いことになるのではないか!?と期待させる様子が描かれるワンシーンだ。
街を牛耳るプレンティス首長(マッツ・ミケルセン)の息子デイヴィ・プレンティス・ジュニア(ニック・ジョナス)が、ニタニタした表情で馬に乗り「クソ野郎とアホ犬か」などと挑発しながらトッドに近づいてくる。関わり合いたくない彼だが、脳内はイライラMAX。ゆえに「ヘタレが偉そうに。図に乗るな」という思考が"ノイズ"として表出してしまう。それを耳にしたデイヴィは「てめえ...」と一気に臨戦態勢に。あわや一触即発と思われた次の瞬間、トッドは"ノイズ"で大蛇を召喚。"ノイズ"は言葉だけはなく、思い描いた物体をヴィジュアル化させて思いのままに操ることもできるのだ。
そんな緊迫した空気を破ったのは、プレンティス首長だった。リスペクトするプレンティス首長の登場に焦ったトッドは"ノイズ"を消そうと必死にクールダウンを図る。冷静な心に戻そうとする方法が「"ノイズ"を消せ!僕はトッド・ヒューイット」と自己紹介を必死に繰り返すというけなげなもので、かつそれもすべて"ノイズ"として外にダダ漏れしてしまっている。
プレンティス首長は、トッドが"ノイズ"で繰り出した大蛇に感心。「次期スパクル監視隊の一員だ」と"ノイズ"の操り方に一定の評価を与える。しかし、またしても「僕を認めてくれる!」という歓喜の思考が"ノイズ"によって丸聞こえになってしまう。
マッツ扮するプレンティス首長のいで立ちにも注目の本作。ウエスタンハットに、見るからに暖かそうなモッコモコの毛皮。口髭と白いものが目立つ顎鬚、さらに頬には十字傷という威厳を感じさせるワイルドさあり。そんな人物がパカパカと馬にまたがりやってくる。SF×ウエスタンというジャンルミックスにより生まれる摩訶不思議な化学反応も『カオス・ウォーキング』ならではの魅力と言えるだろう。
映画『カオス・ウォーキング』は、11月12日(金)より TOHO シネマズ 日比谷ほかにて公開。(海外ドラマNAVI)
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『カオス・ウォーキング』© 2021 Lions Gate Films Inc. All Rights Reserved
配給:キノフィルムズ