長らく続いた『Glee/グリー』撮影スタジオ潜入記。最終章ではキャストのインタビューをお送りします! まず最初は、先ごろ熱愛報道も飛び出したまさに旬のカップル、リー・ミッシェル&コーリー・モンテースが登場! 図らずも二人揃ってのインタビューとなりました。
――『Glee/グリー』では歌に演技にダンスと要求されるものがとても多いですが、二人にとって一番チャレンジングなのは?
リー:私にとってはダンスね。振り付けを短時間で習得しなければならないから。普通、大がかりなパフォーマンスがある時は、何日もかけて習って覚えることができるんだけど、この番組では2時間で習得して、皆の前でパフォーマンスしなければならないのよ。それが私にとっては一番難しいところね。
コーリー:僕にとってもダンスが一番たいへんだな。僕はごく自然に踊れるというわけではないから。僕は俳優になってから数年経つけど、演技するのはとても楽しいし、慣れたものだという感じがする。演技するのは大好きなんだ。歌を歌うのは、この番組が初めてなんだけど、すごく楽しくて大好きだ。とっても楽しんでいるよ。
――マイク役のハリーに教わったりはしないんですか? 彼はベスト・ダンサーだから。
リー:そうね、彼は間違いなくベスト・ダンサーね。
コーリー:うん、彼がベスト・ダンサーであることは間違いないね。実は地区大会のエピソードを撮った時は、ダンスの振りがすごく難しくて僕はとても苦労していたんだ。これまで踊った中で一番難しいダンスナンバーだったんだよ。そこで、振り付け師はハリーに一番前で踊らせたんだ。
リー:もしハリーに一番前で踊らせたら、誰も私たちのことなんか観ないでハリーのことばかり観るから。
コーリー:そう、みんなハリーのことしか観ないからね。だから僕もハリーを観て、ダンスの動きを真似していたんだ(笑)
――お二人のキャラクターについてはどうでしょう? レイチェルとフィンの関係が今後どうなっていくのか、ファンも興味津々だと思うのですが。
リー:このシーズンで素晴らしいことは、二人がもっとしっかりしてきて、とても大事な問題にも取り組んでいるということなの。カップルのお手本になっているということについては、今までと同じような方向でストーリーが進んでいくと良いなと思っているわ。それと、別れてばかりいるのを止めて、いつも一緒に居て欲しいわね(笑)
コーリー:二人の関係の素晴らしいところのひとつは、みんながとても共感しやすい関係だということだと思う。多くの人が二人の関係に共感して理解できると思うんだ。フィンとレイチェルのような関係は、高校ではごく普通に見られる関係なんじゃないかな。僕も二人がこれからもずっと一緒に居て、リーと一緒に仕事ができると良いと思っているんだ。
取材当時はまだ付き合っていなかった(はず?)二人ですが、元々キャスト同士仲が良いこともあって、息もピッタリ。コーリーの答えをリーがさりげなく訂正したり(それがまたレイチェルっぽい!)、それを「ありがとう」とニコニコと笑って受け入れるコーリーの大らかさが印象的でした。なんとなくこの頃から恋心が芽生えてたのかな~、などと勝手に推測してしまいます(笑)
続いて登場するのは、マイク役のハリー・シャム・ジュニアとサンタナ役のナヤ・リヴェラ。一応断っておきますが、この二人はカップルなわけではありません(笑)
――先ほどリーとコーリーがあなたのことをダンス・マスターだと褒めてましたよ。
ハリー:えー、僕はダンスをしてきた経歴があるってだけだよ。
ナヤ:あら、あなたはダンス・マスターよ。
ハリー:僕はダンス・マスターなんかじゃないってば(笑)。みんなこそ、かなりのダンス・マスターになってきたと思うよ。特に、シーズン1からシーズン2にかけての皆の進歩には、つくづく感心しているんだ。
――特にハリーの場合は、キャラクター的にダンス・メインの期間が長かったですが、自分のアイディアっていうのは、振り付けに反映されていたりするんですか?
ハリー:僕が勝手にやったことが、撮影されてそのまま放映されちゃうこともあるんだよ(笑)。アドリブで踊ろうと試みることも多いけど、僕たちにはザック・ウッドリーとブルック・リプトンという、すごく有能な振り付けチームがついているからね。彼らは、すごい短期間の間にとても素晴らしい振り付けを考えだすんだ。
――サンタナの場合は、歌も踊りも両方求められていると思うんですが...。
ナヤ:歌の方は小さい頃からずっと歌ってきたから、喜んでやるというか、真っ正面から取り組めたわ。私が得意とする事のど真ん中みたいなものだったから。でもダンスはカーブを投げるような感じだったわ。サンタナはチェリオスの一員なわけだけど、チェリオスってプロのダンサーから構成されたグループだから、ダンスの経験が無い人間にとっては振り付けがとてもとても難しかったのよ。とにかくみんなについていくだけで精いっぱいって感じで...。
ハリー:全然、そんなふうに見えないよ!
ナヤ:私は真似が上手いのよ。みんなのしていることを真似してどんどん上達したわ。そうやって、なんとかごまかしていったのよ(笑)
――グリー部の面々はみな高校のアウトサイダーですが、そういう部分に共感を覚えます?
ナヤ:私も高校ではずっとアウトサイダーのように感じていたわ。私はヒスパニックであり、黒人であり、白人でもあったから、特に高校では特定のグループと意気投合して、受け容れてもらえるということが無かったの。充分黒人でない、充分ヒスパニックでもない、もうどこへ行けばいいのよ、って感じで。私がその事で苦労したのは確かだし、そのせいで友達もできなかったわ。だからアウトサイダーでいることには大いに共感をおぼえるわ。
ハリー:僕もナヤとちょっと似てるかな。僕はコスタリカで生まれたので、生まれながらにしてアウトサイダーだったからね。僕は、ラテン系の子供たちに囲まれた中国系の子だったんだ。その後も僕はいろいろな所に引っ越したけど、いつも周りとは違う子だった。だから僕は常にアウトサイダーで居ることに対処してきたんだ。でも僕は常に周りと違うことに満足していたように思う。LAに引っ越してからは、僕と同様に周囲とは違うという人たちに励まされた。それは僕の人生の中で新しい事にトライすることの手助けになったし、現在のような仕事ができるのも、そのおかげだったと思うんだ。
ナヤはものすごく気さくな美人さん。自分の美貌を自覚しているサンタナを演じることについて聞かれると、「嫌な女と思われないように答えるのは難しい質問ね!」と大爆笑。一方のハリーもドラマで見る以上にイケメン。そして足が長い! 謙虚で周りへの気配りもできる人柄が、ひしひしと伝わってきました。
リラックスしたムードで登場したのはアーティ役のケビン・マクヘイル。ストーリーが進むにつれ、キュートな魅力が際立ってきているアーティですが、実際のケビンもとびきりチャーミングです。
――『Glee/グリー』では、演じる本人からインスピレーションを得てキャラクターを作っていることが多いと聞いているんですけど、あなたはどれくらいアーティに自分自身を反映させていますか?
最初の頃は自分とキャラクターとは完全に別人だったと思う。車椅子に乗って、ああいう衣装を着ることによって、僕は自然にアーティになっていったというか。でもストーリーが進むにつれ、確実にアーティはケビンに似てきているんだよね(笑)。アーティがラップ・ミュージックとかをパフォーマンスしたりして、もっとスラム育ちみたいな感じになってくると、僕に近くなって来るんだ(笑)。脚本を読んでいる時に、「脚本家たちは、僕がこう言っているのを聞いていたな」と思うこともあるよ。自分が実生活で使っている言葉がでてきたりするんだから。今は良いバランスでアーティとケビンが近づいていると思うよ。
――シーズン3では何人かのキャラクターが卒業しますが...。
シーズン3の大きな主題のひとつは、卒業したらどういうことになるのかということなんだ。それと、高校生の間に持っていた交友関係を終わりにしたり、新たな関係が生まれたりする。そういう過程を観るのは興味深いと思う。今年はたくさんの人たちにとって高校最後の年になるわけだけど、それぞれが成長して自分というものを確立して大人になっていくうえで、自分が何をしたいのかということを見きわめるという難しい決断を下さなければならなくなっている。高校生活をエンジョイしながらも、残りの人生で自分が何をするのかを考えださなければならないんだからね。このシーズンでは、それが最大のテーマになると思うよ。
――ちなみに今アーティはフリーですが、彼に恋をさせてみたい女の子キャラクターはいますか?
誰でも、どんな子でも恋に落ちて欲しいよ(笑)。このシーズンでは、クインとアーティの組み合わせを推していたんだけど、クインはすでに他にも問題をたくさん抱えているからなぁ。しばらくの間、メルセデスとアーティも推してて、ブラッド(・ファルチャック)に言ったら、「それは露骨過ぎるよ」って言われちゃった。僕は納得できないんだけどさ(笑)。誰でも来るものは拒まずだよ! 僕はえり好みしないからね(笑)
番組のスタイリストさんに取材した時、男性キャストで一番ファッションに関心があると言われていたケビン。実際取材中もインタビュアーの着ていたシャツを「それ、すごくいいね!」とホメたりと、ファッションへの関心の高さが見えました。
Photo:リー・ミシェル、コーリー・モンテース、ケヴィン・マクヘイル (c)Manae Nishiyama/www.HollywoodNewsWire.net ハリー・シャム・ジュニア、ナヤ・リヴェラ (c)Ima Kuroda/www.HollywoodNewsWire.net