「拒絶反応を起こすかもしれないが、逆にそこがいいと言ってくれるファンも大勢いる」『CSI:マイアミ』ウォルター役、オマー・ベンソン・ミラーに突撃!

20120606_c10.jpg世界中で人気を博すCSIシリーズの中でも特に強烈な存在感を放っている『CSI:マイアミ』で、シーズン8から登場するのがウォルター役のオマー・ベンソン・ミラー。その明るいキャラクターが今では番組には欠かせない存在となっているウォルターだが、オマー自身も役柄同様、明るくユーモアを大事にする人物のよう。時に真面目に、時に爆笑しながら番組の魅力やウォルターの役作りについて語ってくれた。

―― 『CSI:マイアミ』は世界的にも人気のあるシリーズですが、シーズン8から出演が決まった時、どんな気持ちだったんでしょう?

驚いたよ。というのも、実はそれまでこの番組を見たことがなくて、まさか7シーズンも終えているとは知らず、世界中でこれほど成功しているってことも具体的には知らなかったんだ。最近は変わってきているけど、その当時ハリウッドでは映画とTVの情報が互いにあまりリンクしてなかったんだ。妙な話だけどね。その頃の僕は映画のキャリアに集中していたから、こんなすごい番組だなんて、分からなかったんだ(笑)

―― 番組の人気を知って、既に世界観が確立されている長期シリーズに途中から参加するプレッシャーも大きくなりました?

もちろんだよ。プレッシャーはすごく大きかったよ。僕とエディ(・シブリアン)が加入した時というのは、それまでレギュラーだったアダム・ロドリゲスが一旦シーズンを離れた時だったし。僕らのキャラクターの重要性というのは、番組のファンの方の反応によって決まるような流れだったから、それから3シーズン経った今もまだ自分が番組にいられるのはとても幸運だったと思うよ。
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―― これまで出演した中でお気に入りのシーンなどはありますか?

いろいろあるよ。例えばシーズン10のトルネードのシーンなんかは、TVでこんなリアルなトルネードは見たことない! って思うくらい迫力があるから、まだ見てない人にはぜひ楽しみにしていて欲しいね。あとはシーズン8のバスケのシーンも好きだな。バスケシーンから犯人追跡のシーンに変わるところがすごくいいんだ。僕はアクションの撮影をするのがすごく楽しくて、というのもこの番組ではコラボレーションをとても大切にしていて、みんなでクリエイティブなものを作ろうっていう感じなんだ。アクションシーンはコラボレーションが特に重要だから、一番楽しいんだ。

―― 『CSI:マイアミ』というのは、キャラクターにしても世界観にしても、CSIシリーズの中でも最も個性の強い作品ですよね。

確かに『CSI:マイアミ』はシリーズの中でも独特の世界観を構築しているよね。すごくスタイリッシュだし、番組のリズムや抑揚も、他のシリーズとは違ってる。この番組はファン層も他のシリーズとは違う気がするんだ。他のシリーズは見ていないのに『CSI:マイアミ』だけは見ている、もしくはマイアミだけは見ないという感じで、その両極端なところがすごく面白いよ。それだけ個性が強い作品ってことなんだろうね。あのビジュアルや色使いもとても独特だしね。最先端の技術を駆使してとても面白いビジュアルを演出してるし、そこは突出していると思うよ。
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―― 色使いは本当に強烈ですね。あげく、裁判所のビジュアルが変わった時には相当たまげました(笑)

(爆笑)あの色使いはすごく突飛に見えるけど、実はすごく計算され尽されたものなんだよ。例えば衣装なんかも、目がグリーンの役者の衣装が緑だったり、背景の後ろに小さく写ってるビーカーも緑だったり、細かい部分までコーディネートされてるんだ。『CSI:マイアミ』が独特なのは、そういう部分をすごく計算しているところで、それは人によっては拒絶反応を起すようなものかもしれないけど、逆にそこがいいと言ってくれるファンも大勢いるんだ。

―― それだけ個性の強い作品の中で、ウォルターというキャラクターの個性をどう打ち出していこうと思ったんですか?

20120606_c16.jpgウォルターを演じる時はリズムが大事なんだ。撮影を重ねて、番組が持つリズムを理解するようになってからは、その流れに上手く乗る事に気を配ってるよ。それとこの番組は死を扱う部分があるだけに、少し重々しいところがあるよね。でも自分が育ったブラック・カルチャーでは、そういう重い部分も軽めの笑いに変えてしまうような文化があって、だからマイアミにも、ウォルターというキャラクターを通してこれまでとは違う一面、軽さだったり笑いだったりするところを見せたいと思ってるんだ。もちろん、これまで同様シリアスな部分も保ちつつね。キャラクターが互いにどう影響しあって、変化していくのか、ウォルターを演じる時はそういう個々の反応もすごく大事にしてるんだよ。

―― あなたは以前監督・脚本・出演した『Gordon Glass』というコメディ映画を撮っていますが、こういった最新のテクノロジーを駆使した作品に出演することで得た知識を生かして新たに映画を撮るような考えはありますか?

「この番組は誰にとっても最高のトレーニング・プログラムだ」ってよくデヴィッド(・カルーソ)が言うんだけど、本当にその通りだと思うよ。学ぼうという姿勢さえあれば、技術的なことも含めて学べることが本当に多いし、僕もいろんな事を吸収している。今、何か具体的なプランがあるわけではないし、僕が映画監督として撮りたいのは『CSI:マイアミ』とはちょっとタイプが違う作品だけど、生かせることはたくさんあると思ってるよ。

―― そのデヴィッドから一番刺激を受ける部分はどんなところなんでしょう?

なんと言っても、本当にちょっとした少ないセリフでや動きで、たくさんの事を表現できるところだよ。役者がそれういう演技カメラの前でするためにはすごく自信が必要だけど、彼は毎エピソードでそれを見せてくれる。あれは本当にすごいと思うよ。20120606_c18.jpg
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