オリジナルドラマの人気にあやかり製作されるスピンオフドラマ。ゼロからスタートするよりも、認知度という点から有利として最近、ますますスピンオフへの期待が高まっているが、もちろんすべてが成功するわけではない。そこで米TV Guideで今まで報じられた「やらなきゃよかったスピンオフ」から、海外ドラマNAVI的視点から10本ピックアップしてご紹介しよう。
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■『Models Inc.』
第7弾『モデル・エージェンシー/女たちの闘い』は、大人気ティーンズドラマ『ビバリーヒルズ高校白書』のスピンオフ、『メルローズ・プレイス』から生まれたさらなるスピンオフドラマ。世界中に西海岸ブームを巻き起こした青春ドラマ『ビバリーヒルズ~』の姉妹編『メルローズ~』は7シーズン続いて1999年に終了したが、同作はそのスピンオフとして1994年に製作された。というわけで、このシリーズは、スピンオフのスピンオフとなる。
舞台となるのは、『メルローズ~』にも登場したアマンダの冷徹な母親、ヒラリー・マイケルスが経営するロサンゼルスのモデル・エージェンシー。ヒラリーのもとで働く美しいモデルたちを中心に、きらびやかなモデル業界に渦巻く野望とし烈な闘いを描く作品だ。ヒラリー役に往年の大ヒットシリーズ『ダラス』のスー役で知られるリンダ・グレイを迎え、ブレイク前のキャリー=アン・モス(映画『マトリックス』)、『ダイナスティ』のファロンことエマ・サムズなど、粒ぞろいの美女を集めて話題を集めた。
しかし、ストーリーの中身は薄く、見境のないセックス、裏切り、誘惑、脅迫、殺人、ストーカー行為をごちゃまぜにした展開は、ロサンゼルス・タイムズに「SGTV(Superb Garbage TV:見事なクズ番組)」とボロクソに言われた。TV Guideも「最悪の演技とバカげたスト―リ―」とバッサリ!ドロドロも行き過ぎると、タダのカオスというわけだ。視聴率は低迷し、ストーリーが完結しないまま1シーズン29エピソードをもって打ち切りとなった。ここまでボロクソに言われながらも、やはり完結させたいと思ったのだろう、のちにフィナーレ・エピソードが製作され、ヨーロッパとケーブル局のE!エンタテインメントで放送されている。
ちなみに2009年に放送された『メルローズ~』の続編も、わずか18エピソードで打ち切りとなっている。(海外ドラマNAVI)